歓迎会は、ドキドキの予感!? 3
歓迎会はお開きとなり、お店から出たリーガルのメンバー達。全員がお店を出てから、すぐに剛力が話し出した。
「みなさん、お疲れ様でした!今日はこのまま現地解散でーす!」
「「 お疲れ様でした!! 」」
解散後、飲み足りないメンバーは二次会へ。解散するメンバーは帰路へ向かい歩き出した。夢姫は解散メンバー達と帰路へ向かった。
(ふぅ、ちょっと飲み過ぎちゃったな。体がふわふわする〜。)
夢姫は酒に酔っていたため、足がふらついていた。
「……大丈夫ですか?」
どこからともなく神風が夢姫の側に寄ってきて、そっと耳元で囁いた。
「あっ、神風さん?さっきはすいやせんした。大丈夫れした?」
「僕は大丈夫です。それより、ゆめちゃんちょっとふらついてますよ?先程も言いましたが、途中まで送りますよ。」
「ちょっと酔っちゃったみたいれすが大丈夫れすよ〜。じゃあ、一緒に帰りましょ〜?」
帰宅メンバー達と歩いているうちに最寄駅に着いたため、神風がメンバーに向けて話し出した。
「僕とゆめちゃんは北部虹色線のユーザーなので、このまま失礼します。今日はお疲れ様でした。」
帰宅メンバーが神風に向かって返事をした。
「はいよー。」
「じゃあねー、神風君。」
「お疲れ様ー。」
「……じゃあ、ゆめちゃん。行きましょうか。」
ーーーーーーーーーー
「2番ホーム、電車が参ります。ご注意下さい。」
アナウンスと共に電車がやって来た。車内は思っていたより空いていたため、二人は近くの席に座ることにした。
夢姫はふっと何かを思い出したように神風に話しかけた。
「神風さん、今日は色々とありあとぅございやしたぁ。」
「……え?」
「道案内もぉ、練習のサポートもぉ、私が色々迷惑かけてもぉ、神風さんは嫌な顔ひとつせずに丁寧に接してくれやした。……私ぃ、とても嬉しかったれす。」
神風は少し顔が赤くなった。
「いえ、こちらこそ。」
「ありや……とぅ……」
「……………。」
「……………?」
急に夢姫の会話が途切れたため、神風は夢姫の方を向いた。夢姫はそのまま眠ってしまっていた。
ガタン!電車が大きく揺れ、神風は肩に温かい重みを感じた。夢姫が神風の肩に寄りかかる様にして眠ってしまったのだ。夢姫は次の駅で降りるため、神風はとりあえず夢姫に話しかけてみる。
「ゆめちゃん、次で着きますよ。」
お酒が入り爆睡中の夢姫は、神風の声が耳に入っていないようで、全く起きる気配がない。そのまま電車は夢姫の降りる駅に着いてしまった。
「花々駅〜花々駅〜。お出口は左側です。」
神風は再度夢姫にそっと声をかけた。
「ゆめちゃん、着きましたよ。」
そうこうしているうちに電車のアナウンスが流れる。
「発車します。手摺りや吊革におつかまり下さい。」
プシュー。扉が閉まり、電車が動き出した。
「…………。」
神風の肩越しに、夢姫の少し早めの鼓動と、しっとりした熱が伝わってきた。男なら最悪放置しても問題ないが、相手は女性。そのまま放置するわけにもいかない。
「……僕の最寄り駅で降りますよ。」
爆睡中の夢姫から当然返事はなかったが、神風はそれを肯定と捉えることにした。間も無くして神風の最寄り駅に電車が着いた。
「ゆめちゃん、降りますよ。」
「……んぁ??」
神風の声に、奇跡的に夢姫が反応を示した。
「ひとまず電車から降りましょう。」
神風は、夢姫を半ば担ぐ様にして電車から降ろすことに成功した。近くのベンチに腰を下ろすと、夢姫に向かって話しかけた。
「ゆめちゃんの最寄り駅を過ぎてしまったので、とりあえず僕の最寄り駅で降りました。上りの電車がこの時間だともうないので、タクシーを拾ってきましょう。歩けますか?」
「……あい、私は大丈夫れす……。」
歩き出そうとするもその足取りフラフラしており、完全な酔っ払いである。
「おっと!この様子じゃ一人で家に帰すのは危ないね。」
神風はひとまず夢姫を再び座らせて考えているうちに、夢姫は神風の肩にもたれ掛かるようにして再び眠ってしまった。
「……やれやれ。困った人だ。」
夢姫は急にフワッと体が持ち上がる感覚がした。
(……なんだろう、フワフワする。温かくて気持ちいい。)
夢姫の記憶はそこから完全に途絶えた。
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