※キス
過激なキス描写有のため、R15指定の内容です。
苦手な方は飛ばし読みでお願いいたします。
※元々R18指定の内容を想定して書いた物語のため、これはその名残です…。
「……ふっ、んん……」
舌を絡めた濃密なキスに思わず声が漏れる。
(は、激しい……)
ちゅっ、くちゅ……
顔の角度が変わる度に聞こえる、お互いの舌と唾液が絡み合う生々しい音。
「んんっ、んぁっ、……ふぁ」
口の中を舌で蹂躙される度に甘く痺れるような快感が身体中を巡る。
甘い疼きに思わず漏れる、吐息とも喘ぎとも取れる、何とも頼りない声。
それすらも喰らい尽くすかのような激しいキスに翻弄され、夢姫はまともに抵抗が出来なくなっていく。
(何、このキス! こんなの今まで経験したことない)
お互いの唾液が混じり合ってドロドロに溶け合っていくような感覚。
そんな甘い疼きとビリビリ痺れるような快楽に、夢姫の思考はまともに思考が働かない。
甘い痺れは、やがて身体から徐々に力を奪っていく。
(……あ、だめ、これ以上されたら……)
全身の力が抜けてきたのを見計らっていたかのように、強引に夢姫の両足を割って男の右脚が入ってきた。
服の上からでも分かる、鍛えられた硬い太腿を、きっと濡れてしまっているだろう下肢に強く押し付けられ、夢姫の脳裏はスパークした。
「んんんぅ! んぁ……!」
そうして、立っているのもやっとで、息も絶え絶えになった頃にようやく唇が解放された。
「ふっ……はぁ、はぁ……」
涙目になりながら思わず男を睨みつけると、強い情欲を宿した瞳が、夢姫を見つめ返してきた。
射抜くような強い眼差しで見つめられるだけで身体の奥が更に熱くなる。
(……ダメ。そんな目で見つめるなんて反則だよ……)
夢姫には、もう抵抗する力も思考も残されていない。
目の前にいる男に贖う術はなかった。
夢姫を骨抜きの状態にしたその男は、まるで獲物を前にした獣のようにペロリと軽く舌舐めずりをしながら口を開いた。
「……逃さないよ。」
まさか、バツイチの私が、年下の彼に翻弄される事になるなんて。