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戦場立志伝  作者: 居眠り
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凱旋

トラファルガー会戦はゾラ連合第七艦隊の一方的な勝利となった。

会戦に参加した戦力は以下の通り。


連合艦隊

航宙戦艦=五隻

戦艦=三十一隻

巡洋艦=四十九隻

駆逐艦=六十五隻 計百五十隻

航空機=二百四十機


帝国艦隊

戦艦=五十三隻

巡洋艦=五十六隻

駆逐艦=六十七隻 計百七十六隻

航空機=三百機

そして両軍の被害が以下の通り。

連合艦隊


撃沈=戦艦七隻 巡洋艦十四隻 駆逐艦九隻

大破以下=十一隻 計四十一隻


帝国艦隊

撃沈=戦艦三十三隻 巡洋艦三十八隻

駆逐艦八隻

大破以下=六十隻 計百三十九隻


これらの結果を見ればわかるだろうが連合軍の圧勝だったということがわかる。帝国艦隊の残存艦艇は僅か三十七隻。しかも被弾していない船はいない。彼らが無事本国に帰還できるかはわからない。無能な指揮官と有能な副官を失ったが果たして…


ここはゾラ連合の主星 惑星ゾラ。

青い空から降りてくる宇宙艦隊を一人の少女は見ていた。口から漏れたため息は安堵と心配が入り交じっていた。そしてため息の主は急いで宇宙港に足を向けた。

アルベルトとアンハルトは戦艦ユランガルのハッチから早足で出てきた。その理由はただ一つ、アンハルトの妹に会うためである。

走り出さないのは他人の目があるからだろう。無論アルベルトも面識はある。だが彼女はある理由で基本無口なのだ。アルベルトに話したことなど両手以内に収まる回数しかない。

そんな彼女がわざわざ宇宙港まで迎えに行くと連絡が入れば二人は驚き、走りたくもなるだろう。そしてついに三人は再会を果たした。

彼女の名前はエリザベート・フォン・ホーエンツォレルン。歳は十七。学校の成績は常にトップである。士官学校で勉強しまくった二人でも知らない知識がスラスラ出てくるほどである。と同時に一流の家事人であるため、もしケンカにもなれば(片方は無口だが…)二人に勝ち目はない。記し忘れたが三人はウィリバルトの家にお世話になっている。その理由はまた後日…

「エリー!」「エリザベート…」

短縮形で読んだのは兄で元気がない方がアルベルトだ。やはり数回しか話しかけてくれてないせいか、少し苦手意識が無意識に働くようである。だが、驚くべきことが起きた。

「お帰り…なさい……兄さん、アルベルト…」

二人は口をポカンと開けその場の状況把握に五分程要した。

何故エリザベートが無口なのかというと時は四年程さかのぼる。


「兄さん!私、お友達とお茶しに行きますね」

「行ってらっしゃい。気をつけてな」

この後世に言うホーエンツォレルン家虐殺事件が起こる。

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