音のない世界で...6
ユサユサ...
「ん...」
零は音が聞こえなくなってしまった...。
優也は起こそうと、零の体を揺さぶる。
トントン、ムニー...
「!?」
ガバッ!と零は頬をつままれそれにびっくりしたように起き上がった。
そしてキョロキョロと周りを見てる零が可愛く思ったのか、優也は笑ってた。
優也は、零の肩をたたいて「零、おはよ。もう朝だよ」と書いた紙を見せてくれた。
零は「なるほど」みたいな顔して紙に「ありがとう、ご飯出来てるよね?いこっ!」と書いて笑顔を見せた。
優也は零を連れて優也の両親がいるリビングに降りて行った。
優也のお母さんは上から降りてきたのに気づき「零ちゃん、おはよ♪ごはんできてるから食べてね☆」と書いておいた文字を見せてくれた。
零は「ありがとうございます」と書いて席に着いた。
優也もその隣に座り、一緒に手を合わせて「いただきます」の合図で食べ始めた。
すると...
ピンポーン...ピンポーン...
とインターホンが鳴った。
優也のお母さんが出て行った。
「はーい、どちら様ですか?」と言うとそこにいたのは警察の人だった。
「朝早くに申し訳ございません、警察のものです。零さんはいますか?」
と言われ、零を呼びに優也のお母さんがリビングに戻った。
零は「?」を出して首をかしげると、
「零ちゃん、警察の人が来てるわよ」と紙に書いて見せてくれた。
私は「わかりました、行きます」と席を立ち、玄関に向かった。
「お待たせしました、零です。なんでしょうか?」と紙に書いた文字を警察の人に見せた。
警察は零の状態が分かっていたのか自分のメモを使って文字を書き始めた。
「零さんですね、今回あなたの身に何があったか聞いてもいいですか..?君が昔の事件の少女でしたよね..?犯人を捕まえたいんです。ご協力お願いできますか?」と書いてきた。
私は今回のこと、昔の事件のことも話すことにした。
「いいですよ、中でお話ししたほうがいいですよね?」と書いたの見せ中に入れた。
「昔の事件は、6年前のですよね。犯人はわかってます。....けど、その時の証拠がないんです..。証拠がない限り犯人とは言われませんし...。」と書いて見せた。
すると警察の人は、ある写真を見せてきた。
「昔の事件の人物と重なりませんか...?零さんが今回、被害を与えた人物じゃないですか?防犯カメラであなたと男性一名が一緒に歩いてるのがとられてたんです。」と言われびっくりした。
「そうです!その人です、多分まだあるとこにいるはずなんですが...確実にいるかはわかんないんです...。」と書くと...
「零さん、確実でなくてもその場にあったあなたの血痕があれば確実に捕まえることが可能なんです。教えてください..。」
と言われ私は答えた。
「分かりました。ここはもう誰も使われてなく廃倉庫の場所に行きました...。今現在監視カメラが移っていた道の周辺に倉庫とかあると思うんですが...。そこに血痕があればそこです。」
と道を調べ教えてた。
「ご協力ありがとうございます。絶対見つけ出して見せます。もう少しだけ耐えください...。では、失礼しますね」と言って警察の人たちは家を出て行った。
そして、優也と部屋に一緒に戻った。
優也は「話すとき...辛くなかったか..?」と書いてきた。
心配してくれたんだと思い零は「大丈夫だよ、これで捕まるなら」と書いた後笑顔を見せた。
そしてあの日から4週間が経った...。
優也のお母さんがテレビを見てると緊急ニュースが出た。
「笹原零さんの両親殺害事件の犯人が今朝連行されました。6年前の事件で聴覚障害者で発見された少女、笹原零さんの両親を殺害したとされ逮捕。容疑者本人は容疑を認めてるとのこと。容疑者の現場に誰のものかはまだ検討されてませんが、眼球をもって横になっていたとのこと。詳しくは____」とニュースが流れた。
そのニュースを見て、優也のお母さんは慌てて優也たちがいる部屋に上がっていった。
「零ちゃん!犯人捕まったわよ!」と紙を見せたら零はびっくりして、「本当ですか!?」と書いて見せた。
「本当よ!よかったわ~これで一安心ね!」
と言われ泣きそうになり優也に抱きついた。
「うおっ!?」
バタン!
と勢いがついてしまったのか、優也と一緒に後ろに倒れた。
零は零で嬉しかったようだ...こんな未解決されなかった事件が解決してくれたと。
優也は零の泣きながらも心が落ち着いた様子を見て零の頭を撫でた。
そして、気づけばもう12月の中半だった...。
優也はいいことを思いついたのか久々に零と学校に行った。
そして学校に着いた...。
タッタッタ...。
ガラ...
とドアを開けた瞬間、特別クラスのみんなの目が一気にドアのほうに向いた。
「「「零ちゃん‼」」
とみんなが一斉に手話してきた。
「零ちゃん、大丈夫だった!?みんな心配してたんだよ!」
「笹原さん!?左目どうしたの!?何があったの!?」
とワヤワヤなって流石にみんなの手話を一斉には見れなく困った零は、黒板に目がいき、黒板のとこまで走った。
カッカッカ...
チョークで文字を書き始めた零。
みんなは黒板に目を向けた。
「みんな、心配かけてごめんね。知ってる子は知ってると思うけど私の両親の事件がやっと解決なりました。そして、左目はその犯人にやられて、義眼になりました..。両耳も補聴器をつけても聞こえなくなりました...。犯人に鼓膜を破壊されました..。でも無事です。みんな本当に迷惑かけてごめんね...」
と黒板に書いた。
みんなその文字を見て唖然としてしまった。
でも知ってる子はニュースを見ていたようだ。
すると、クラスの女子の子が黒板に文字を書き始めた。
「笹原さんが無事でよかったです。ニュース見ました。これで安心ですね」と書いたあと微笑んでくれた。
みんなは心配してたんだ...そう思うと胸が苦しくなった。
するとみんなが一斉に零に抱き着いてきた。
みんな涙を流しながらも抱き着く。
私も涙がこぼれてしまった...。
そして放課後になるとみんな下校していく。
零は、優也と一緒に帰った...。
ー優也宅ー
優也の部屋に一緒に戻り部屋に入った瞬間...
ドン...
とベットの上に押し倒された..。
零は「?」と首を傾げた当たり前だ何したいのかも紙でじゃないと会話できない...。
「零....俺もう...」
と口を動かして優也が何かを言おうとしたのが分かったが零は考えた...。
(押し倒して....近づいてる...っ!?)と何をしようとしてるのが分かった。
零は顔を赤めて目をそらす...。
すると、唇に何かが重なった...。
「!?///」
「ん....っ...」
優也の舌が絡まる...
「んぅ...//ふ...///」
「ん...っは...///零ごめん...」
優也は零の首を下になぞるようになめ始めた...
「ぁ...////」
と声を漏らしてしまう...。
零はもうおかしくなりかけてた。
トントン、
「「!?」」ビクッっと二人はドアの音にびっくりし、すぐやめた..。
「二人とも、ご飯出来てるわよ..ってなんで二人とも背中合わせなの?」と不思議そうに言うと
優也は「な、なんでもねぇよ...」と言い「後で降りるから先に行ってて..」と言うと優也のお母さんは部屋を出て行った。
(母さんのバカ..!!///)と優也は顔を赤くして思った。
零は急いで着替えた後に紙に「何であんなことしたの...?私...」と書いて見せた。
優也は「ごめん....零..。俺、零とこのまま一緒に過ごせたらって思ったら我慢できなくなって...悪い..。」と書いて謝ってきた。
それに対し零は首を横に振り「ううん、謝ることないよ。誰でも我慢できないときあるから。でもまだ早いよ」と笑顔で笑いながら見せた。
「優也のお母さん、呼んでるし、いこっ!」と言い部屋を出て行った。
(零...その笑顔...反則だよ...///)と思いながら優也も部屋を出て行った。