音のない世界で...2
___。
あ...また同じ夢...。
「真っ暗...」
すると、零の前に人の形をした何かがいた。
それはなぜか微笑んでいた。
「____。」
?何を言ったんだろうか...。
聞こえない....。
「___。」
「あ!まっ...!」
ピピっピピっ!!ブーブー!
「はっ!?」
むくり起きて目覚ましを止めた。
「はぁ...はぁ...」
零は気づくと汗をかいていた。
「なんだったんだろう....?」
汗をかいたことに気付いた。
(シャワー浴びたほうがいいよね..)
零はすぐに着替えるように着替えをもって風呂場へ行った。
シャー....
水の音もほとんど聞こえないただわかるのは....
水のしずくが当たってるだけだった。
零は風呂場から出て着替えて一旦自分の部屋に戻った。
「今日の授業何やるんだっけ...。えっと、現代文...」
髪を結んだ後に補聴器をつけていると、おばさんが朝食ができたことを伝えに来てくれた。
「零ちゃん、ご飯出来てるから準備できたら下においで」
っと今日は手話で教えてくれた。
私は「わかった、ありがとう」と手話で返す。
ご飯食べた後、学校へ向かう。
いつも通りの道、音も....ほとんど聞こえない。
すると、後ろから
トントン、と肩をたたかれ後ろを見たら、この間転校してきた同じ特別クラスの由奈ちゃんだった。
「おはよ~零ちゃん」と手話で言われた。
私は「おはよ~由奈ちゃん」と笑顔で手話で返す。
そして由奈と一緒にクラスの教室に行った。
するとみんなはいつものように反応し、「おはよ」と同じように手話する。
そして私の隣の席の優也。
肩をトントンと叩き「おはよ、優也」と手話で言うと。
「おはよ、零」と返してくれたがちょっと様子がおかしかった。
キーンコーンカーンコーン...
先生が来たのに気づき私は優也の肩をたたき。
「優也、先生来たよ。朝の会始まる。」と伝えると
「ありがと」と手話で返ってきた。
やっぱり少し様子がおかしい...。
すると先生が話をし始めた。
「みんな、おはようございます。今日の朝は相手に手話でどれだけ話せるかのテストを先生としてもらいます」
と手話で伝えてくる。
(テストか...やっぱりちゃんと使えてるかも確認するんだなぁ...。)
と思った。
「じゃぁ、順番を黒板に書くので、終わった人からどんどん廊下に来てください」と手話で言われ、そのあと黒板に名前を書かれていく。
笹原零、柳沢優也、卯月由奈、とクラス全員の名前が順番に書かれていく。
(え、また私最初...?)
とふと思ってしまったが順番通りに行く。
「零、昨日または今日の朝の出来事どっちでもいい何かやってみろ」
と先生に手話で言われて、
私は、「最近変な夢見るんです、だけど声は聞こえないから何を言ってるのかもわかんなくて。そして周りは真っ暗なんです...。あと最近の出来事だと優也君の様子が今日の朝ちょっとおかしかったです。以上です。」
と伝えた。
先生は私の手話を全部見てノートに何を伝えたのか書いてくれた。
すると、先生は「これであってるか?」と手話で聞いてきた。
私は全部読み上げ、コクリとうなずいた。
「わかった、お前は手話には問題ないな、よし。戻っていいぞ」
と手話で言われた。
そして私は教室に戻ると優也、そして由奈と順番に廊下に出て行っては終わった順から戻ってきた。
キーンコーンカーンコーン...
授業中に優也が手紙を私の机に置いた後に軽く机をトントンと叩いて「読んで」と手話をした後、
授業に集中した。
私は「?」と思いながら手紙を見た。
「零、放課後屋上に来てくれ。話したいことがある...。正直言っていいのかわからないけど零に伝えたいことがある...。俺はちょっと放課後先生に呼ばれて少しだけ遅れていく。待ってて。」と記されてた。
(なんでわざわざ屋上に...?でもいかないとあれだよね...。)
と思いながら授業のほうに意識を戻した。
キーンコーンカーンコーン...
授業が終わり片付けの時間になった。
ほうきを使ってゴミ集めをしていたら後ろからトントン、と叩かれ振り返ると
由奈だった。
「どうしたの?由奈ちゃん」というと
「今日一緒に帰らない?零ちゃんと一緒によりたいとこあるんだけど」と言われ
「ごめんね、今日は放課後ちょっと用事あるからまた今度でもいいかな」と返すと由奈は残念そうに
「そっかぁ..じゃぁまた今度一緒に帰ろう」と言われたので
「うん、今度は予定何とか合わせるよ」と手話で喋ってるうちに掃除の時間が終わっていた。
帰りの会ではいつも通りに明日の予定、今後3年生の活動などの連絡事項だった。
キーンコーンカーンコーン...
放課後、みんながカバンに教科書などを入れ「またね」とみんなそれぞれさよならの合図を出す。
由奈も「零ちゃん、またね」と言って教室を出た。
「放課後なったけど...優也は今行ったばかりだし、ちょっとだけ図書室に本借りてたから返しにいこ」
とカバンをもって図書室に向かった。
ー図書室ー
図書委員は手話がわからない人が多いから私はいつも紙で「本返しに来ました」と目の前に出すと
図書委員も「OK」というサインをして本を受け取った。
(さて、そろそろ屋上行ってみようかな...)
と思い零は図書室を出て屋上に出た。
-屋上ー
ヒュー...
「うわっ風強い...」
と言いつつも屋上から見える夕陽を見て私は「綺麗...」とつぶやいた。
そして30分後、、、
眠くなって壁を背中にしてうたたねしていたらゆさゆさと体を揺さぶられ起きる。
目の前にいたのは優也だった。
「遅くなってごめん」と優也が謝ると
「大丈夫だよ、それで話って何?」と答える。
流石に自分だけ座ってるのもあれだったのでその場を立って目と目を合わせる。
「実は...その...言いたいことがあって」
「俺....零のことが...」
とだんだん顔が赤めて
「好きなんだけど...付き合ってくれないか..?」という言葉に私はびっくりした。
私は慌てて「私なんかでいいの?私は別に構わないけど...」と答えると私は
(もしかして...私も優也のこと...///)と思った。
すると
何かが口に触れた。
チュ....
「!?」
優也が零の唇に触れていた。
「つきあってくれるんだよな...?」
と優也に言われ私は優也のことが好きだったことに気付かされ正直に
「こちらこそよろしくお願いします///」と答えたあと
零と優也は付き合うことになりました。