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4:始まり④

少年と少女は中学生となった。


新しい環境。

新しい学び。


そんな中、二人の関係は変わらず、であった。


運命なのか2人は出会ってからいつも一緒のクラスだった。

中学に上がってもクラスは一緒。

2人を知る者達からは相変わらず仲の良い姿を見て、むしろ安心感を得ていた。

そして二人の関係を知らないもの。

特に男子から告白される回数が増えた。


少女は、成績(勉学運動)良し、性格も良し、とアイドル並みの容姿も相まって、手紙を貰ったり、呼び出されての告白をされたりと人気に溢れていた。

無論告白はすべて断ってきた。

当然である。

少女が恋しているのは少年のみなのだから。


その少年だが。

少年も、少女に負けず文武両道で、日本人離れした容姿もあり、注目をよく浴びた。

少年はそんな注目に興味はなく気にしなかった。

ただ――。どうしてか、同性であるはずの男子から告白されるという事態が何度も発生した。

本人も半ば諦めてはいたが、自分の容姿、と言うより自分の顔が女顔に近いのは中学になっても変わらず仕方ないと思っていた。

しかしなんでだ、と。

なぜ同性から告白されるんだ!

少年も中学にあたり制服を着ている。当然男子用である。


ある時、上級生の人気もあるイケメンの男子生徒に告白された時はこう言われた。


『君って男装している女の子なんだろ?』


と。当然少年はキレた。それはもうブチ切れた。

その時は少女が止めに入ったが、キレた少年を宥めるのに少女は苦労した。

もちろん少年に告白したのは勘違い男子だけでなく、女生徒からもあった。

女生徒からの告白の際には、少女も少なからず慌てた。

少年が告白を受けるはずない、と思ってはいるが、もし少年が受けたらどうしよ!?と。


少年は鈍感なところもあり告白されても受けることはなかった。

少女は安堵した。



中学に上がって2年生となって、とある日。


その日は創設祭と言う学院のお祭りであった。

クラスが、部活が、色んな催しを行っていた。


少年と少女は昨年はただ客として楽しむ側にいた。

ただ、今年は違った。

2人はこの日に、ずっと秘密にしてきた力、”神秘”を見せることにした。

2人の見せた、手品でもない摩訶不思議な、御伽噺の中で触れるような所謂(いわゆる)魔法をその目にした学生や教師達は驚愕した。

無論騒ぎになった。


騒ぎを聞きつけ、日本の政府は慌てだった様子で少年と少女の元に訪れた。

そして2人のもつ力、”神秘”を直に目にし、一先ずは少年と少女と身柄を隔離する事にした。

この時二人は抵抗する事はなく大人しく指示に従った。


そして政府は対応を色々と検討し、少年と少女を隔離された島に送り、そこで監視する事に決めた。

そして少年と少女は日本から少し離れた小島に行く事になった。


政府の人間に2人は聞かれた。


『なぜ、今まで秘密にして“神秘”を披露しようと思ったのか?』


それは、2人には判っていたのだ。

自分達に類似した、”神秘”の力を持つ者達が現れ始める事に。

事実、2人が力を見せたのを呼応する様に”神秘”に目覚め始める子供が現れ始めたのだった。






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