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3:始まり③

”神秘”と言う未知の力を生まれながらに持っていた少年と少女は小学生になった。


成長していく中で二人は周囲から注目度を増した。

2人は”神秘”の力もあり運動も並より優れ、御互いの苦手分野が異なる事もあり勉学もお互いに教え合いカバーしていたので、同年の上から数えるくらいの学力を有していた。

さらには二人の容姿も注目を集める要因となっていた。

学年を重ねるごとに2人の容姿は更に磨かれていったからだ。


少女は、自慢の黒く長い髪を伸ばし、今では背中の腰くらいまで伸びた。少女は変わらずポニーテールに纏めている。そして少女にはある癖が出来た。それは競争するなどの際には髪留めにしている雪の結晶に触れる事だ。

この髪留めは少年からある誕生日の時にプレゼントされたもので、少女にとっては何よりも大切な宝物であった。

身体つきも高学年に上がる頃にはメリハリが付き始めていた。

少女から女の子に変化し始めたと言う所であろうか。

身長も伸び手足も長く整っており、胸の成長もあり、卒業する頃には多くの男子から告白される事もあった。またその容姿を聞きアイドルにならないかと勧誘されることもあった。

無論少女は告白も勧誘もすべて断った。

少女にとってはこの時すでに、唯一無二の”神秘”を持つ同胞でもある少年に恋慕の気持ちを抱いていたのだから。


少年は――別の意味で少女と似た境遇となっていた。

道行く人がその目に入れてしまう日本人離れした白銀の、まるで雪の様な銀髪。少しずつ大人びてはいたが、その顔立は変わらず、化粧を施したりせずとも、相手(男女問わず)から女の子と勘違いされ思われる事も決して少なくなかった。無論少年を女の子扱いした者には、静かな怒りをその相手に与え恐怖させたのは言うまでもない。

身長は少女よりほんの少し高いくらい。

あまり筋肉が付きにくい体質なのか、いくら鍛えても付かなかった。

逆にその身に宿す魔力は日を追う事に増していた。

”神秘”の扱いも上がり少女よりも上であった。



そんなこんなと月日が経ち、2人は特に問題も起こさず小学校生活を送り、その日卒業することになった。

”神秘”の事は二人の秘密とし、少年の作る”時空間”で御互いに神秘について理解を深めたり、訓練したりしていた。


少年は、傍にいる少女との時間を大切に――。

少女は、愛しい少年との時間を大切にしつつ――。


そして二人は中学生となった。



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