第十九話
シーリスは考える 「貴方は何を出しますか」漠然とも言えるスバルからの問いに 普通なら金品だが金品でこのスバルという人が動いてくれるはずもないのは理解ができている、
なら地位・・そんなものは私じゃ与えれない事は自分でも理解できるなら・・
私があたえられるもの・・・・考えがぐるぐると巡り思考がどんどん偏っていくのがわかるがとめれない
次第に自分の顔や耳があかくなり熱を帯びていくのが止まらない。
「確かにいろんな殿方からお誘いや声もかけられたりするし」と声を漏らしてるのも気がつかずにどんどん思考がその答えにたどり着く直前に
「シーリスさん」とスバルに声をかけられ
「確かに私も自分の容姿に少しだけですが自信もありますし、スバルさんの事は嫌いかと聞かれたら嫌いではありませんと言えると思いますが、まだお互い出逢って間もないといいますか」
つい思考が口から漏れていた、言葉を発するのは止まったがどんどん顔が赤くなり、熱があがるのも止まらず俯いてしまったシーリス
沈黙というナイフがシーリスを襲う
「ス・スバルさん・・・」その刃から逃れる為にシーリスは一歩踏み出す
「確かにシーリスさんは麗しいとは思いますが」スバルも現状をどうにかしようとは考えたが思考が決まる前に素直に答えてしまったが、すぐに言葉を繋ぐ
「報酬としては魅力だと思いますが、今回は別の物です」
その言葉に安心する自分ともやっとする感情に内心驚きながらスバルの次の言葉を待つことにする
「報酬として欲しいのはふたつ、ひとつは、僕の情報の黙秘ですね、誰に聞かれてもどんな状況でも黙秘する事、ふたつ目は覚悟です」
ひとつ目は理解できるがふたつ目の覚悟はなんだろうと
「スバルさん、覚悟とはいったい」
「そう難しく考えなくて大丈夫ですよ、あくまで可能性としてですから簡単に言えば、どのような状況でも他者に譲渡しない覚悟です」
といつもの優しい口調で言葉を告げるスバル
「渡すわけがありません」と簡単にスバルの口調のせいもあるだろうが気軽に返答をしてしまうシーリス
「それならいいのですが。僕には魔具の価値がどの程度のものかあまり理解できてません、もしかしたらすごく価値がありどうしても手に入れようとする方がいるかもしれません
その方法としてシーリスさんの家族などを脅迫したり仲間を人質に交渉するかもしれないと危惧しただけですから」
淡々と語られたスバルの言葉にシーリスははっとする、可能性としてはありうる騎士団などはともかくそういう事を裏でしてる者たちならと
短いですが、リハビリで書き直してUPしてみました。