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鳥と自由

作者: ラベンダー
掲載日:2026/04/08

 人間は賢すぎるがゆえに、不安になることがあります。だから私は、鳥になりたいと思いました。鳥は自由に空を飛び回り、不安がなさそうです。では、どうすれば鳥になれるのでしょうか。生まれ変わればよいのでしょうか。わかりません。


 そんなとき、怪しげな占い師のおばあさんに出会いました。その人は、私の来世の姿がわかると言います。


 私は尋ねました。

「私は鳥になれますか?」


 すると占い師は、

「ええ、鳥になれますよ」

と言いました。それを聞いて、私はほっとしました。


 しかし占い師は続けます。

「ただし、鳥になったあなたは、鳥になって一年後に交通事故で死にます。その経緯としては、まずカラスやハヤブサといった他の鳥にいじめられ、羽を傷つけられます。飛べなくなったあなたは道路を渡っているときに車に轢かれて死ぬのです。その後は、他の鳥や虫に食べられてしまいます」


 私は、占い師の話が衝撃だったからのか、なぜ自分が鳥になりたかったのかを、ふと忘れてしまいました。


 ――そうだ、私は不安を感じることなく、もっと自由になりたかったのです。


 さまざまな歌の歌詞にある「鳥のように自由になりたい」という言葉に憧れて、私は鳥になりたいと思ったのでした。空を飛ぶ鳥は、美しく、のびのびとして見えます。そんなふうになりたかったのです。きっと私は、少し疲れていたのでしょう。自由になって、幸せになりたかったのです。


 しかし占い師の話を聞いて、来世で鳥になった私は本当に幸せなのか、わからなくなりました。そもそも私はまだ人間で、鳥の気持ちはわかりません。鳥に感情があるのかどうかも、わかりません。


 来世に期待しても、その内容を知ったところで、現在の不安は消えませんでした。


 人間は死ぬと、葬儀が行われ、日本では火葬されて骨になります。その骨は大切に納められ、家族が墓参りをしてくれる。それは、とてもありがたいことなのだと思いました。


 だからこそ、今の人生を、これからでも楽しみたい。


 そう思ったとき、不安はすっかり消えていました。


 「来世を見てくれてありがとうございます!」私は占い師にお礼を伝えました。


 よし、今から友達でも誘って遊ぼうかな!


 「代金は5万円だよ」と占い師は言いました。

 「ぼったくりじゃねーか!」

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