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親友が幼なじみと私が兄妹かもしれないと言い出しました

「フランツ、今日はありがとう」

 私がお礼を言うと、

「はっ、どうした、急に?」

 フランツがびっくりして私を見るんだけど……


「えっ、何で驚いているのよ?」

 私が少し不機嫌そうに睨むと、

「いやいや、傲岸不遜なお前がお礼を言うなんて隕石の降ってくる前触れかと思うだろうが」

「何言っているのよ。助けてもらったからお礼を言うのは人として当然でしょ」

「そんな常識がお前にあったとは」

 フランツが首を竦めてくれたんだけど……いくら人見知りでシャイな私でもお礼を言う常識くらいあるわよ!

 そう言ったら今度は、

「お前は人見知りとかシャイという言葉をもう一度一から勉強した方が良いぞ」

 自信に満ちた顔で言ってくれたのだが、その意味くらい知っているわよ!



「フランツ様の反応は当然よね。私も厚顔無恥で出しゃばりあなたがどんな顔して言うんだろうと思うもの」

 私がその後エーレンに愚痴ったら、当然の事のように言われてしまったんだけど……誰がなんと言おうと前世ボッチの私は人と話すのは苦手だし、恥ずかしがり屋なのよ!


「アミは前世ボッチだったって言うけれど両親は傍にいてくれたんでしょ」

「うーん、お父さんもお母さんもお仕事で忙しかったと思うんだよね。なんか病院でいつも一人でいた記憶しかない」

 私が寂しそうに言うと、今度はエーレンが驚いて、

「えっ、そうなんだ。アミのことだから両親が傍にいたら我が儘ばっかり言っていたから両親が愛想をつかしたんじゃないの?」

 と言われてしまったんだけど、そんなことないわよ!

 私、我が儘なんて言ったこと無いんだから!

「はいはい、あなたは存在からして我が儘よね」

 流された上にとんでもないことをエーレンは言ってくれたんだけど、信じられない!


「それよりもリック様がどうしたって?」

 いじける私を無視してエーレンが聞いて来た。

「そうなのよ。お貴族様達がリックがヘンドリック殿下だっていうんだけど、絶対にあり得ないわよね」

「うーん、そうね」

 当然即座に頷いてくれると思ったエーレンが考え込んでくれたんだけど……

「何考えているのよ。だって皆の話じゃ、リックのお母様が私のお母様から陛下を略奪して王妃様になって生まれたのがリックよ。あのお母様がそんなリックを預かるなんて考えられないわ」

 私が言い切った。

「そこなのよね。まあ、でも、あなたや周りから話を聞く限り、あなたのお母様が王妃様に負けて男を取られるというのがそもそも信じられないんだけど……」

「それは私も信じられないわよ。だってあの最強のお母様よ。今はおそらく、ヨーゼフ先生とやり合っても勝てるんじゃないかな? お母様が切れたら、いくら陛下が守ろうとしてもヨーゼフ先生を味方につけない限り、陛下じゃ守れなかったと思うわ。お母様が素直に引き下がったのが未だに信じられないのよね」

 私も頷いた。


「ヘンドリック様はあまり公の場には出られていないのよね。学園でも今までは殆ど見た者がいなかったくらいだから。だからあまりお顔も知られていなくて。それとリックのことを調べた時に、リックも名前だけであまり学園に出てきていないのは同じだなと思ったのよ」

「そうなんだ」

 私はエーレンの話に相づちをうった。

「まあ、ヘンドリック様は第一王子や側妃様から睨まれたくなくて出て居ないかなと思っていたのよ。あの二人仲が悪いでしょ。王宮でも第一王子と側妃様が大きな顔していて、王妃様や第二王子殿下が控えめにしているみたいだし。

 でも、私達が入学してから第二王子殿下がちょくちょく学園で目撃されだしたのよ。私もお父様に第二王子殿下の様子を聞いたら金髪碧眼で顔かたちや背格好もリック様にとても似ていたのよね」

 エーレンが説明してくれるんだけど、エーレンのお父様は商会を経営しているから顔も広いし情報も手に入り安いだろう。その情報は結構正確だと思う。

 そのエーレンが言うのだから正しいのかもしれない。


「でも、王妃様の息子の面倒をお母様がみる訳は絶対にないわ。お母様はお貴族様を本当に嫌っていたし、それは王宮から断罪追放されたからだと思うんだよね。その原因の王妃様が生んだ息子を預かるなんて絶対にあり得ないわ」

「それはそう思うけれど……あのうつかぬ事を聞くんだけど、アミのお父様が陛下って事は無いの?」

 エーレンが爆弾発言をしてくれた。

「えっ、いや絶対にあり得ないって! あのお母様が自分を断罪追放した陛下の子供を身ごもるなんて絶対にないわ」

 私は大きく首を振った。

 それにあの傲岸不遜な母が自分を振った男の息子を身ごもるなんてあり得なかった。


「そうか、じゃあ、ヘンドリック様があなたのお母様の子供っていうのは?」

「エーレン。お母様の性格から言ってそれは絶対にないわよ」

 私は全く同じ理由で否定した。

「何でそんなこと聞くの?」

 不思議に思って尋ねると

「うーん、リック様とあなたって目元とか少し似ているのよね」

 エーレンが言ってくれたんだけど。

「そうかな。でも、もしリックが王子様だったら、私と親戚になるから似ていることもあると思うのよね」

「そっか、確かにあなたのひいお祖母様が王女様だったわよね」

 私も歴史で覚えたけれど、お母様のお祖母様が王女様だった。王家とヨーク家は何代かに一回血を交わらせている。だから似ているのは仕方が無いと思う。


「いや、あなたと兄妹だったらあなたのお母様が面倒見るのも判るなと思ったんだけど」

「いやいや、お母様は子供には過保護だから。いい加減な私に丸投げした時点で絶対にお母様の子供ではないわよ」

 私は言い切った。実際にリックは何回か死にかけたし……子供に過保護な母がそんなことを許す訳はなかった。

「でも、判らないじゃない。王妃様は何年も子供が出来なかったのに、いきなりヘンドリック様が生まれたんだから。あなたのお母様がそれに噛んでいたかもしれないじゃない」

 エーレンは未だにその案に固執してくれるんだけど……

 リックと私が兄妹なんて絶対にないと私は思うんだけど……あまりにもエーレンが確信したように言うから私も少しだけ心配になってきた。




ここまで読んで頂いて有り難うございます。

果たしてアミの父は陛下なのか?

それともリックの母がアミの母か?

次はアミはリックに直接聞きます。

お楽しみに!

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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