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リックとのお出かけの衣装を友人に相談していると偉そうな帝国貴族が来て友達にしてやると上から目線で言われました

「えっ、アミ、リック様と付き合うことになったの?」

 私が次の日の空き時間に、次の休日にリックに一日付き合うこととにしたとエーレン等に報告したらエッダが勘違いしてくれた。


「違うって、勉強教えてもらったから、何かお返しがしたいって言ったら、じゃあ一日行きたいところがあるから付き合ってくれって言われただけよ。きっと、どこか新しいダンジョンに連れて行ってくれるのよ」

 あの後私は色々考えたんだけど、私を連れて行く利点ってやっぱり護衛として連れ歩くことが一番の利点だと思ったのだ。昔もリックの護衛というか、死なないような怪我をさせないように母に言われて見張っていたし……母は死なない限り問題は無いとか言っていたから、本当に今思うと何も知らない貴族の子供に無茶なことさせていたと思う。


「それは絶対にないと思うわ!」

「本当に」

「この子は何を考えているんだか」

 エッダ達三人に首を振られたんだけど……


「で、あなた、衣装はどうするのよ?」

「この前皆で買ってもらった服でいこうと思うわよ」

 私がそう言うと、

「えっ、あなた、またあれでいくの?」

「その辺りの男の子と行くんならあれでも良いかもしれないけれど、リック様と行くのならもう少しちゃんとした衣装にしなさいよ!」

「そうよ。衣装はちゃんとしないと」

 三人に否定されてしまった。

「おい、それは一体どういう意味だよ?」

 ビアンカ達の言葉にゲルトが反論したんだけど、ビアンカは全く無視して、話し出した。

「私の服で青のワンピースに金糸で刺繍したのがあるのよ。あれなら少し高価な庶民のおしゃれ着って感じで行けると思うわ」

「ああ、あの青ならいけるんじゃない」

「でも、アミの胸に合うかな」

「エーレン、何か言った?」

 私が問題発言したエーレンを睨むと、

「まあ、胸を強調した服でないから大丈夫でょう」

「いけると思うわ」

 他の2人も私の胸とビアンカの胸を比べて言ってくれるんだけど、どういう意味よ?

 私も胸はあるわよ!

 ビアンカのよりは大分小さいけれど……

 私は他の三人に服装についてああでもないこうでも無いと言われているときだ。


「おい、お前、このクラスにアマーリアとか言う平民娘はいるか?」

 教室の外から大きな声がした。

 そちらを見ると少しでっぷりとしたいかにもお貴族様の子供ですと言った感じの生徒が立っていた。

 背は私達よりも少し高いから三年生くらいだろう。 

 また、やっかい事だろうか?

 私は逃げ出したくなってきた。


 教室の外にいた男の子達が私を指さしてくれた。

 男の子達もいないっていってくれたら良いのに!

 今度から皆にはそう伝えてもらおうと考えていた私を目がけて男はとことこ歩いてきた。



「お前が平民のアマーリアか?」

 その男子生徒は私の前に来た。

 わざわざ平民と強調する必要があるのか?

 それに言葉になまりがあった。これは帝国なまりだ。

 とすると帝国のお貴族様みたいだけど、帝国のお貴族様が私に何の用だろう?

 碌でもない気がした。


「そうですが」

 私は仕方なしに頷いた。


「俺は帝国から来ている留学生の三年A組のヒューゲル・バーカーだ。家の爵位は男爵家だ!」

 最後の男爵家というところをとても強調してくれた。余程それを平民の私に自慢したかったらしい。


 また、男爵家だ。

 なんかお貴族様は爵位が下になればなるほど偉そうな態度になるのは何故なんだろう?

 男爵家のライナーよりも公爵家のフランツの方が余程礼儀正しいんだけど……それは帝国でも同じみたいだ。


「喜べ、平民アマーリア、この帝国貴族であり男爵家の嫡男のヒューゲル様が貴様を友達として認定してやろう」

 私はヒューゲルがいきなり何を言い出したか理解できなかった。

 エーレン等も唖然としている。

 この世界のお貴族様はこんな風に言いって友達を作るんだろうか?

 私が困惑してエーレンを見るとエーレンも小首をかしげていた。

 やはりこの世界の標準でもおかしいみたいだった。


「父上が何をとち狂ったか、平民アマーリアを友達にしろとか言って来たからな。仕方ないから認めてやる」

 私が何も言わないことを良いことにこの馬鹿男爵令息は更に話し出したんだけど……

「あの、私は平民ですから、そういう事はこの国の男爵家令息のライナーさんとお話しされればいかがですか?」

 うんざりして私が同じ男爵同士のライナーに振ってあげた。


「おい、アミ、俺を巻き込むな」

 遠くからライナーが反論してきた。


「ええええ! だって、私はお貴族様の付き合いは判らないもの」

 私にしては無難な言葉の選択をしたと思う。こんな上から目線の奴など知り合いにもしたくないし、同じ上から目線同士ライナーと仲良くすれば良いと思った。


「俺もこんな変なのとは友達なんかになりたくないぞ」

 でも、ライナーも嫌そうに首を振ってくれた。


「失敬な。帝国の男爵家とこの国の男爵家を同等にするな!」

 今度はバーカー男爵令息が私に文句を言って来たんだけど、帝国もノルトハイム王国もお貴族様はお貴族様だ。私は両方とも同じなんだけど。


「何だと、貴様、我がギレッセン男爵家はこのノルトハイム王国の由緒正しい家柄だぞ。ぽっと出の帝国貴族などと同等とは言われたくないぞ」

「何を言うのだ。我がバーカー男爵家は帝国の建国当時からある古い家柄なのだぞ」

「帝国なんて台頭しだしてまだ100年そこそこだろうが」

「何をいうのだ。ノルトハイム王国など領土はの大きさは帝国の半分以下だろうが」

 2人は下らない言い合いを始めてくれた。

 そういう事は廊下ででもやってほしい。


「アミ、何なの、この男?」

「さあ、知らないわよ」

 私は首を振った。

「まあ、アミってリック様除けば、変なのばかりに好かれるよね」

 小声でエッダが言ってくれたんだけど、

「変なこと言わないでよ」

 大きく首を振ったのだ。

 というか、そもそも私は帝国貴族とは関わり合いたくなかった。お貴族様とはできる限り関わらないようにと母からは言われていたし、特に帝国と関わると母が煩かろうと思ったのだ。それほど母は帝国を毛嫌いしていた。昔絶対に帝国貴族と何かあったはずだと私は睨んでいた。喧嘩か何かしたんだろう。おそらく悪いのは母だと思うけれど。時たま帝国から使者が来たけれど、いつも使者は母から手酷く追い払われていたし……

 その時だ。

 チャイムがなった。


「まあ良い。ノルトハイム王国の男爵などほっておいても良かろう。アマーリアとやら。またな」

「おい待てよ!」

 そう言うと、まだ何か言いたそうなライナーを無視してバーカー男爵令息は私に手を振ると悠然と去って行ったのだった。


 

訳の判らない帝国貴族の登場です。

アミは無視しようとしますが、今後また出て来ます……

次はリックとのお出かけです。

お楽しみに!


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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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