表彰式で表彰されて喜んでいたら 隣国の魔術師にいい気になっているなよと注意されました
「アミ、優勝よ!」
「やった、やった、やった!」
「やったぞ、アミ!」
「優勝なんて凄い!」
次の瞬間クラスのみんなが会場内になだれ込んできたんだけど……まだ、勝利の宣言が済んでいないのに、良かったのだろうか?
でも先生は唖然として固まっていたし……
「アミちゃん! 流石よ!」
「卑怯な王子をやっつけたわ」
「アミちゃんが苦戦するなんておかしいと思ったらやっぱり、変なことをしていたのね」
「側妃は最低!」
おばさま達の声援と罵声が会場に響いた。
『アミちゃん 優勝おめでとう』
人文字がキラキラ輝いていた。
そうか、一応優勝したのか。
私はほっとした。
「やったな!」
「アミちゃん、凄い!」
「憎たらしい王子をやっつけてくれてスカッとしたよ」
「卑怯な手を使うなんて最低な王子よね」
平民クラスの上級生達も歓声を送ってくれた。
一方の貴族達は唖然としていた。
「ディートリヒ様が敗退されるなんて」
「平民女が勝つなんて!」
「そんな、馬鹿な……」
王子を必死に応援していたのに、最後は復活した私が一撃で倒したからか、皆は呆然としていた。
「今のは剣術なのか?」
審判のガイスラー先生は、先生で唖然として呟いているんだけど……
私も最後の張り手はどうかと思ったけれど、剣はどこに飛んで行ったかすぐに見つけられなかったし、切れていたからそのままやってしまった……まあ、仕方が無かったよね。私は自分で納得するように、頷いていた。
「そうだ。今のはどう見ても剣術ではないぞ! 殿下に対して張り倒すなど不敬だし、どう見てもあの平民女は失格だろう!」
侯爵が騒ぎ立ててくれた。
やっぱり剣を探してからやった方が良かったの? 私の優勝がクラスの優勝に直結しているのに……もう少し、落ち着いて行動すれば良かった。
私は後悔した。
「何ですって、ハウゼン侯爵、アミちゃんは強化魔術を使っただけじゃない!」
「そうよ。どこかの誰かみたいに、他の人間に呪術をかけさせたんじゃないわ。あの魔術師達、あなたの手のものではないの?」
公爵夫人達が援護してくれた。
「いや、儂は知らんぞ」
侯爵は必死に首を振るが、
「じゃあ、王子がしたの? それとも側妃かしら。どのみち卑怯な手を使ったのはそちらが先だからそちらの反則負けよ」
「いや、しかし、張り手というのは……」
公爵夫人に突っ込まれてもなおかつ侯爵はブツブツ言っていたけれど、
「ガイスラー、さっさとアマーリアの優勝を宣言しろ」
なんと学園長が私の味方をしてくれた。信じられない!
「よろしいのですか?」
「やむを得まい。ここでこれ以上話を長引かせると他の問題が出てくる」
バトルを始めそうな公爵夫人と侯爵を見て学園長が首を振ってくれた。「学園で貴族同士の掴み合いが始まれば、とばっちりが来るのはこちらだ。そうなれば後始末がどれだけ大変か……」
いかにもうんざりした口調で学園長が愚痴り出した。
「判りました」
頷くとガイスラー先生が私の方に寄ってきて、
「優勝、アマーリア・フルフォード!」
と宣言してくれた。
「「「「ウォーーーーー」」」」
大歓声がわいた。
「やったな、アミ!」
「優勝おめでとう!」
クラスのみんなが手荒く私の優勝を祝ってくれた。
「ようし、アミの胴上げだ」
アーベル等が言い出してくれたが、
「おい、お前ら、まだ魔術の決勝が残っているんだ。さっさとここから出ろ」
ガイスラー先生に怒られて、私達は慌てて特設会場の外に出さされたのだ。
次に魔術対戦の決勝が行われたが、私達は浮かれて良く見ていなかった。
魔術対戦は魔導公国からの留学生が優勝したそうだ。
私は自分の優勝の余韻でよく見ていなかった。
周りの皆も、私の優勝で学年優勝が決まって完全に浮かれて誰も見ていなかったのだ。
私はリックが一回戦でこの留学生にやられたのも知らなかった。
そして表彰式になった。
「魔術対戦、優勝、四年A組ブルクハルト・ズンダーマン」
魔術対戦からまず三位までが呼ばれた。
そして、剣術対戦だ。
「剣術対戦、優勝アマーリア・フルフォード」
「「「アミ!」」」
それに合わせてクラスの皆が声を合わせて呼んでくれた。
私はそれに答えるように手を突き上げた。
「「「おおおおおお!」」」
皆がそれに答えてくれた。
王子は怪我で退場、三位のグスタフも怪我でいなかった。最後の王子はムカついたからある程度はやったけど、グスタフの時はそこまで酷いことはしていないのに……
何だかな、と私は思ったのだ。
「剣術対戦の部。優勝、アマーリア・フルフォード」
学園長は私をうんざりして見てくれた。
「次は二位三位も表彰式に出られる体にしておいてほしい」
それを皆の前で言うか?
私はそんなに酷いことはしていないと思うのに!
私はムッとして、学園長から表彰状をもらった。
「アミちゃん!」
「アミ!」
皆が声をかけてくるので私は愛想笑いをして、手を振った。
「ふんっ、平民女、いい気になっているなよ!」
横から魔導公国のブルクハルトが、私を睨み付けてくれたんだけど……
私はこんなやつ知らないし、何故私に突っかかってくるのか良くわからなかった。
そこにお母様が絡んでいるなんて想像だにしていなかったのだ。








