表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/112

とある公爵夫人視点 あの方の娘が学園にいると知って動き出しました

 私の青春時代はディアナとか言う平民女が全てをぶち壊してくれた!


 顔に似ず策を練って、我が愛しのクリスティーナ様を嵌めてくれたのだ。


 まさか、クリスティーネ様があんな平民女の策に屈するなんて予想だにしなかったのだ。

 まだまだ反撃できたと思うのに……

 自ら身を引かれた。


 未だに何かの間違いだったと思っている。


 それ以降、王国でクリスティーネ王妃様の側近として色々立ち回ろうと思っていた私の予定が全て白紙になってしまった。

 胸にぽっかりと空白が出来た私は、クリスティーネ様の弟のバルナバスの嫁に入り、クリスティーネ様の実家を守るために日々邁進していた。

 幸いなことにバルナバスと私の間には跡継ぎの男の子が生まれ、順調に育っていた。

 でも、私の前からクリスティーネ様がいなくなったことで出来た心の中に大きな空洞が埋まることはなかった。


 クリスティーネ様は追放された国外で、今も幸せに暮らしていらっしゃるんだろうか?

 追放されるときに出来れば私もついていきたかったが、クリスティーネ様から私は弟と一緒にこのヨーク公爵家を守ってほしいと依頼されたので、その言いつけを懸命に守って来た。


 王宮では最近は側妃のエミーリアが何かと大きな顔を利かせていて、ディアナとか言う平民王妃が苦労しているようだが、知ったことではない。いや、持つと苦労すれば良いのだ。

 私達からクリスティーネ様という柱を失なわせた平民王妃を私達は許すつもりはなかった。


 私達クリスティーネ様親衛隊は過ぎ去る日々をやることもなく皆抜け殻のようになって、日々を生きていた。

 そんな色あせたとある夕方にカミラが血相を変えて訪ねてきたのだ。


「どうしたの、カミラ、そんなに急いで。何か良いことでもあったのかしら?」

 どうせ下らない事だろう。娘に婚約者が出来たとかそういう事だ。クリスティーネ様のいらっしゃらない世界なんてとても空虚なものなのに……


「ちょっと、アリーナ! 酷いじゃない! クリスティーナ様の娘が学園にいらっしゃるのなら、何故私に教えてくれなかったの?」

 いきなり入ってくるなりカミラは私に対してけんか腰だった。

「ちょっと、待って! カミラの言っている意味がわからないんだけど」

 私は首をかしげた? クリスティーネ様の娘って何だ? クリスティーネ様は結婚されていたの?


「あなた、まだしらばっくれるの? 私とあなたの中じゃない! 何故教えてくれなかったの? というか私はクリスティーネ様の一番の腹心だと思っていたのに、いくらクリスティーネ様の弟と結婚しているからってそう言う大事な事は私にも教えてよ!」

 何か重大な誤解が生じているようだ。私は意味がよくわからなかった。


「あのう、カミラ。本当にあなたが何を言っているかよく判らないのだけど」

「はああああ! まだしらばっくれるの? あなた、クリスティーネ様の娘が学園に入るのをしっていたでしょう?」

「いや、それが初耳なんですけど……それよりもクリスティーネ様のお子様って何のことなの? クリスティーネ様はご結婚されたの? 何故そんなことをあなたが知っているのよ?」

 私がやっと自分の疑問を口にすると、

「はああああ? 何を誤魔化してくれているのよ! あなたの所の息子がクッツアーの娘が虐めるのを止めていたわよ」

「クッツアーの娘が誰を虐めていたのを止めたっていうの?」

「だからクリスティーネ様の娘よ。平民だって言っていたけれど、クリスティーネ様そっくりだったから見た瞬間にすぐに判ったわよ。あなた知っていたでしょう。誤魔化しても無駄よ!」

「だから私は知らないって! 本当にその子はクリスティーネ様の子供なの?」

「あの姿形は絶対にそうよ。嘘だと思うのならばあなたの息子に聞いてみなさいよ。というか本当に知らなかったの?」

「知らないわよ。セバスチャン! 直ちにフランツを呼んできて! 今帰ってきたわよね」

 私は執事を呼び出した。


「はい、奥様、お待ちくださいませ」

 セバスチアンが息子を呼びに行った。

「それでカミラ、あなたクリスティーネ様の娘に会ったの? 何で私を呼んでくれなかったのよ」

「いや、だから、あなたこそその事を知っていたでしょ」

「だから知らないって!」

「そんなわけないでしょ」


「そのお嬢様にはいつ会ったの?」

 らちがあかないので具体的に聞いてみた。

「今日の魔術大会よ」

「ああ、もうそういう時期ね。そう言えばあの人も行くって言っていたわ。私はクリスティーネ様達が出ない魔術大会なんて行く気が無かったけれど……クリスティーネ様の娘がいるなら、絶対に見に行ったのに! 何故教えてくれなかったのよ。めちゃくちゃ水くさいじゃない」

 私は切れていた。

「いや、だから、私も知らなかったんだって。

 ディアナみたいなでかい顔をした平民がいるって聞いたから、ディアナみたいになったら大変だと思って、娘が皆でその娘に鉄槌を下すって言うから、見に行ったのよ。そうしたらその子がクリスティーネ様そっくりだったのよ」

「本当なの?」

「だって、あなたの息子が止めに入っていたのよ。従妹だから守ったんだと思ったんだけど、いい加減に本当のことを言いなさいよ。あなたはいつから知っていたの?」

「だから知らないって」

「母上、お呼びですか?」

 そこへ、息子が入ってきた。

 大切なことを話さなかった息子を私は睨み付けた。

「フランツ、あなた私に隠し事しているでしょう」

「えっ、申し訳ありません」

 フランツは私とカミラを交互に見て、謝ってきた。


「何故、私にそんな重大な事を教えなかったの?」

私は切れていた。


「申し訳ありません。まさか私が魔術で平民に負けるなど予想もしておらず」

「何の話をしているの?」

「はい? だから私が平民女に負けた話ではないのですか?」

「あなた、ディアナみたいな平民女に負けたの?」

 聞いていなかった。ディアナみたいな平民女の横暴をこの公爵家が抑えなければいけないのだ。

 なのに、貴族のトップのフランツが名も無い平民に負けるとはどういう事なのよ!

 私が切れたときだ。 

「アリーナ。それがクリスティーネ様の娘よ。その娘は黒髪に金の瞳だったでしょう?」

「はい。そうですが、父もとてもその事を気にしていましだか、その娘は何なのですか?」

 フランツもよく知らないみたいだった。

 でも、私の夫が知っているようだった。

 私に隠しているなんて許さない。

 私はただに家に帰宅していた夫を呼び出した。


「あなた、どういう事ですの? 何故私に教えていただれなかったのですか?」

「何のことだ、アリーナ?」

「しらを切るのはよしてください。義姉上様の娘が学園にいるのでしょう?」

「フランツ、お前か、余計な事を母に教えたのは?」

 バルナバスが息子を睨んでくれた。


「やはりご存じでしたのね!」

「いや、アリーナ、誤解だ。あの姉が俺に教えてくれるわけはないだろう。たまたまフランツが負けた娘を見たら姉にそっくりだったんだ。ただ、お前に教えるにはまだ確証がなくてだな」

 私の怒り顔を見て、夫は必死に言い訳してくれた。あまり信用ならなかったが、こうはしていられない。

 クリスティーネ様の娘が王都にそれも魔術学園に現れたなんて!


「そういう事は即座に教えていただかないと困ります。カミラ、手分けして、直ちにクリスティーナ様親衛隊を招集しなければ」

「そうね。魔術大会の決勝は四日後よ」

「なら四日後の決勝に全員でクリスティーナ様の娘を応援しないと」

「いや、アリーナ、まだ姉上の娘だと決まったわけでは」

 夫が邪魔しようとしてくれたが、そんなのは関係なかった。見れば判るだろう。


「このカミラが間違いないと言ったのですからそうですわ」

「アリーナ、私はクッツアー家にこのまま行くわ」

「ボーゲン伯爵家には私が声をかけるわ」

「すぐに行動に移しましょう」

 私は久々にやる気になっていた。


 クリスティーナ様はあれからどうしたんだう?

 まあ、そういう事は娘に聞けば判るだろう。取りあえず四日後の決勝に行けばなんとかなるだろう。


 私はすぐにカミラを送り出すと早速便せんを手に取って親衛隊に手紙を書き出したのだ。


 灰色の私の視界が色とりどりの色彩を帯びだした。

ここまで読んでいただいてありがとうございます

親衛隊の復活です


何も知らないアミの楽しい学園生活がおばちゃんパワーいやいやお姉様パワーの前に……

続きは今夜です。

ヨーゼフ先生の特訓が始まります


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

関連作品

『愛しい娘になんとか「お父様」と言われたい』https://ncode.syosetu.com/n2265lo/

前作

『帝国から脅されたので、逆襲することにしました! 跳ねっ返り王女は帝国の大臣だろうが女帝だろうが関係ありません』https://ncode.syosetu.com/n0699lf/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



5番人気の話

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

短編

『AIに乗っ取られた男』https://ncode.syosetu.com/n7779ku/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ