表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/116

クラスの全員の魔力をアップするために適当に基礎運動をさせることにしました

 私はその後ただひたすらまっすぐに剣を持って素振りをさせられたんだけど……その後腕が筋肉痛になって大変だった。

 私としては腕の強化魔術の仕方さえ教えてもらったら、良かったのに……

 まずは剣術を極めるなら、素振りくらい普通に出来ないと駄目だろうとヨーゼフ先生に言われて、それもそうだと納得させられたんだけど、素振りだけしていても強くなるんだろうか?

 並み居る騎士候補達を破れる気がしないんだけど……これで本当に大丈夫なんだろうか?

 私は毎日朝夕1時間の素振りの宿題を命じられて、仕方なしにやることにした。



 魔術講義の後は座学があってお昼休みになった。



「よし、皆、絶対にA組を打倒するぞ!」

 食堂にそのまま移ると打倒A組のスローガンの前に陣取ってシュプレヒコールをあげてくれた。

「「「おう!」」」

 皆一斉に拳をあげた。

 私も一緒に手を上げていた。


 これが体育祭の前のクラスの一体感か!

 前世の分まで私は今ここで体感するのだ!

 私がクラスの一体感に感激していたときだ。


「おい、お前ら。C組の前には俺等一年B組がいるのが見えないのか?」

 B組のバッヘム等が私達に文句を言って来た。


「あれ、これはアミにコテンパンにやっつけられたバッヘムさんではありませんか?」

「本当に良くものこのこ我らの前に出てこられましたね」

「約束ではアミに会うたびに土下座をするのではなかったかな」

 アーベル等がはやし立てたが、


「そんな約束はしていないぞ」

 バッヘムが否定した。


「でも、デカい顔は二度としないと約束されたのでは」

「そうだそうだ」


「いやそれは……」

 バツヘムは口をつぐんだ。


「おのれ、貴様等、覚えておけよ!」

 そう呟くバッヘムは両手を握りしめて歯を噛みしめていた。


「バッヘム我慢だ」

「そうだぞ、バッヘム。貴様の仇は俺達が取ってやるからな」

 バッヘムの取り巻き達がバッヘムをなだめていた。


「これでB組は二度と我らの前に出て来まい」

 アーベル等が平然と言い切ってくれたけれど、いや絶対にあいつらは悔しがって必死に訓練してくるに違いない。このままではまずいのではないかと危惧するのは私だけなんだろうか?


「アマーリア、貴様、先日はよくも本来攻撃してはいけない俺様を攻撃してくれたな」

 そこにフランツがやってきたんだけど、またややこしい奴が出て来た。

 私はうんざりした。

「そうよ。アマーリア、あなたは伯爵家の長女である私も攻撃したのよ。素直に謝りなさいよ」

 後ろからその婚約者のカサンドラが要求してきた。

 うーん、もう一度燃やしても良い?


 私は思わず手に力を入れた。


「ああああ、あちらにおわすのは、この前、決闘の最中に女といちゃいちゃしていた公爵令息様ではありませんか」

「決闘の最中に女といちゃいあちゃ出来るとはさすが公爵令息様は違いますね」

 そこにまた横からアーベルがちゃちゃを入れてくれた。

「な、何だと、俺達はそんなことはしていないぞ」

「そうよ、勝手な事を言わないで」

 二人は反論してきたが、


「でも、決闘中に二人で別のことを話していたのは事実です」

「私もそれは聞きました」

「私も」

 クラスの皆が頷いた。

「さすがに代理を出そうが、決闘に集中するのが筋だと思います」

 アーベルが言い切るとフランツは言い返せないようだった。


「まあそれでアミに一撃で仕留められていたら笑い話以外の何物でも無いよな」

 ゲルトの言葉に皆がどっと笑って初めてフランツは馬鹿にされたのが理解できたみたいだ。


「貴様等、言わしておけば」

「そうよ。貴方たち公爵令息様に不敬よ」

 横でその婚約者のカサンドラが騒ぎ立ててくれたけれど、


「不敬も何も、アミに負けたら二度とアミに大きな顔をしないという条項がありましたよね」

「嘘ついても駄目よ。そんなの無かったわ」

「えっ、でも、アミに負けを認めて頭を下げるというのがありましたよ」

「公爵令息様はまだそれをしていらっしゃいませんが」

「公爵家の方が約束を守らなくて良いのですか?」

 アーベルとゲルトが横から突っ込んだ。


「いや、それは」

「「「土下座、土下座、土下座」」」

 皆がはやし立てるんだけど。


「ちょっとアーベル、やり過ぎよ」

 私が思わず注意した。学園内は皆平等の建前はあるが、お貴族様を敵に回すと何をしてくるか判らない。

「でも、約束は約束ですよ」

「でも、相手はお貴族様よ」

 アーベルの反論に私が言うと


「いや、確かに約束は守らなければいけない」

 驚いた事にフランツはそう言うと私に向き直った。

「えっ?」

 私が目を見張ると、

「アマーリア殿、申し訳なかった」

 ええええ! フランツが私に頭を下げてくれたんだけど……まさかお貴族様、それも公爵令息に頭を下げられるなんて私は思ってもいなかったのだ。


「いや、あの、頭を上げてもらえませんか。お貴族様に下げられるとなんかとてもやりにくいので」

 私は必死に手を振った。


「そうか、でも、これはけじめだからな。しかし、アマーリア。ここからは本気で行かせてもらうぞ」

 ギラリと光った視線で私をひと睨みするとフランツ達は去って行った。


「おおおお!」

「さすがアミは違う」

「公爵令息にも頭を下げさせたぞ」

 男達は大喜びだった。


「ちょっと貴方たち、いい加減にしなさいよ」

「そうよ、ちょっとやり過ぎ」

 調子に乗る男子陣にエーレンとビアンカが注意してくれた。


「何でだよ。言えるときに言っておかないと二度と言えないぞ」

 アーベルが反論してきたが、

「でも、貴方たちはフランツに勝てるの? 私は魔術では戦えないのよ」

「なんとかなるさ」

 私の言葉にゲルトが反論してくれたが、


「なんとかなる訳無いでしょ」

「そうよ。そういう事はあなた、アミに勝ってから言いなさいよ」

「いやそれは絶対に無理」

 ゲルトは即答だった。


「じゃあ、アミノ言うことは聞きなさいよ」

「そうよ、好きなこと言って喜んでいる暇はないのよ」

「今のうちに皆で必死に訓練しないと」

 エーレンとビアンカ達女性陣はとても現実的だった。

 彼女らは建設的なことを提案してくれた。


「それは、そうだ」

「で、俺達は何をやれば良いんだ?」

 男達が一斉に私を見てくれた。


「さあ、アミ、皆に指示して」

 皆がキラキラした視線を私に向けれてきた。


「えっ、私?」

「だってアミが皆に教えてくれるって言ったんじゃない」

 ビアンカの声にそう言えばそうだった。私は思いだした。

 でも、私って人に魔術を教えたことないのよね。

 どうしよう?


 皆の期待に満ちた視線を一身に受けて私は焦った。


 うーん、困ったときの師匠頼みだ。

 私は剣術をやるときはまず素振りからやれと言われた。

 それはすなわち、体力強化だ。

 魔術の基礎もまず体力をつけないといけないと昔言われた記憶があった。


「まず皆、腕立て伏せ100回、腹筋100回。10メートルダッシュ100回よ」

 私は昔の記憶をたどって指示した。

 回数は適当だった気がするけれど、こんな物だった気がする。


「えっ、魔術の訓練でまず体力をつけるのか」

「当然よ。何事も基本は体力アップからよ」

私はさも当然という顔で皆に頷いていた。嘘も方便だ。


「それを朝昼晩にやるのよ。まずは一週間、必死にやって皆が体力つけたら次のことを教えてあげるわ」

 私は腰に手を当てて偉そうに言いきったのだ。


「判った。俺は先生の言う通りにするぞ」

「俺も」

「私も」

「ようしやるぞ」

 皆一斉に広がってまず腕立て伏せからやり出したんだけど……これで本当に良かったんだろうか?

 私は一抹の不安があったが、ここは強引にその方針を押し通したのだった。

ここまで読んで頂いて有り難うございます。

アミの魔術訓練は適当です

これで本当に強くなるのか?

次回は実際の魔術訓練です

お楽しみに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

関連作品

『愛しい娘になんとか「お父様」と言われたい』https://ncode.syosetu.com/n2265lo/

前作

『帝国から脅されたので、逆襲することにしました! 跳ねっ返り王女は帝国の大臣だろうが女帝だろうが関係ありません』https://ncode.syosetu.com/n0699lf/

私の今一番熱い人気の作品はこちら

表紙画像
1巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど 卒業パーティーは恐竜皇子と恐れられるお義兄様と一緒に』
上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
このなろうで書いたのに【お義兄様との洞窟探検】2万字の描き下ろしが追加されています。
小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

■【3千字のSS商人の娘の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DD3SHSJV/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/86f757d2dd7d3674900eac6783288ad5/

■【小説家になろう記載ページ】『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』https://ncode.syosetu.com/n9991iq/


表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSSドレス工房の主の独り言シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/2/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DGQ7J6VH/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/178537d615973d18a4cb8adc53c66c16/

3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

■【3千字のSS連れ子様の護衛騎士・シーモア特典付き】
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/vol/3/


■【アマゾンはこちら】
https://www.amazon.co.jp/-ebook/dp/B0DK55BWGS/


■【楽天はこちら】https://books.rakuten.co.jp/rk/e9901759f61337b88109b29ff7a5ffb0/

ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!
2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


■アマゾンへのリンク

■楽天ブックスへのリンク

■hontoへのリンク


手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。


私の

3番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

4番人気で100万文字の大作の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/



5番人気の話

『悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n3871kh/

短編

『AIに乗っ取られた男』https://ncode.syosetu.com/n7779ku/

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ