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ダンジョンで皆に馬鹿にされたので怒り任せて魔物ごと魔石まで燃やしてしまいました

「Fランクの冒険者ってそんなにどうしようもない存在なの?」

 リックに連れられてダンジョンに入るときに、騎士からは「くれぐれも無事に帰ってきてくれよ」と念押しをされたんだけど……

 でも、私はダンジョン潜って私自身が危ないって思ったことないんだけど……


「いや、まあ、普通はFランクはダンジョンに潜らせてくれないけれど、アミがFなはずはないと思うが」

 リックが困った顔をして私をみてきた。

「うーん。でも、真面目な冒険者ギルドの人には、13才まではFランク以上には成れないってはっきり言われたのよ」

「うーん、そうなのか? アンハームだけの特別ルールか? 俺は12歳の時に既にCランクだったよ」

「えっ、そうなの? リックがお貴族様だから無くて」

「平民の子供達もDとかEとか普通にいたぞ」

「お嬢ちゃん。俺は12の時にEランクだったぞ」

「俺は10の時にEになって12歳の時にはDランクだっぞ」

 周りのおっちゃん達が教えてくれた。

「何それ、私だけおかしいじゃない」

 私は少しむっとしていた。


「あれじゃないか。アミの所のお母様が心配して、ギルドの職員を脅してそう言わせるようにしていたんじゃないのかな」

 リックの言葉に私は目を見開いた。

「そうだわ。そうに違いないわ!」

 私はその言葉に納得できた。

 なんかギルド職員が恐れたような視線を私の後ろの母に向けていたような記憶がある。


 でも、そのくせ、アンハーム近郊のダンジョンには潜り放題だった。騎士に冒険者カードを出せなんて言われたことも無いし。

 私は全て顔パスだった。

 私をFランクに留め置く必要なんて何もなかったんだけど、母は何がしたかったんだろう?


「ああ、聞いたことがあるぞ。国境の街のアンハームには簡単なダンジョンが多いんだろう。何でも凄い冒険者がいて魔物を刈り尽くしているとか」

「それに困ったら叫べば助けに来てくれる天使がいるんだとか」

「ああ、それ、ゴードンに聞いたことあるぜ。駆け出しの頃にダンジョンでゴブリンの群れ等襲われて死にそうになったときに黒い髪のとてもきれいな天使様に助けられたんだとか」

「嬢ちゃんも黒髪だからその天使様かもしれないな」

「それなら最高なんだけどな」

 男達がどっと笑ってくれたんだけど……

 ゴードンという名前はどこかで聞いたことがあったけれど、よく覚えていなかった。

 黒髪の天使か?

 私もそう呼ばれてみたいわ、後でリックにそう言うと白い目でリックは私を見てくれたんだけど、そんな大それた事なんだろうか? 私も着飾ればそこそこ見栄えはすると思うんだけど……


「おい、姉ちゃん達。そちらは強力な魔物のいるエリアだぞ」

「さすがに行くのはやめた方が良いって」

「Fランクには無理だぞ」

 そんな私達に男達が忠告してくれた。

「それよりも俺達とこちらの簡単な方へ行かないか」

「じっくりランク上げる方法を教えてやるぜ」

 男達が親切に言ってくれた。でも、私は資金ショートから脱出するために大物の魔物を刈りたいのだ。弱い魔物を刈ってもそんなにお金にはならないはずだ。


「こっちに行くとドラゴンでも出るの?」

 私は一応聞いてあげた。

「いや、そこまでは出ないが、Fランクは難しいぞ」

「昔、向こう見ずな駆け出しのFランク達がよく死んだんだ。だからギルドの規制も厳しいんだ」

「焦る気持ちはわかるが無理しない方が良いぞ」

 男達は私を心配してくれているらしい。

 まあ、お金の心配をして焦っているのは事実だけど……

「えっ、私って焦りすぎている?」

 こんなにも皆に心配されて、一応私はリックに聞いてみた。


「いや、それは無い。それよりも俺はアミが暴走してこのダンジョンを破壊しないかそれが心配だ」

 リックが真面目な顔で言ってくれた。


「そんな訳は……」

 そう言えば学園の訓練場2つとも破壊してしまったんだった。

 お母様も怒りに任せてダンジョン2つほど廃墟にしているし……

 でも、私はそこまで酷くないはずだ。


「おい、兄ちゃん。Fランクがこのダンジョンを破壊するってあり得ないだろう!」

「そうだぞ。それよりも自分の身を心配した方が良いぞ!」

「Fランクがダンジョン破壊するってなんて冗談を言ってくれるんだ」

 冒険者達は私を馬鹿にして大笑いしてくれたんだけど……

 ダンジョンでここまで馬鹿にされたのは始めてだ。

 やり過ぎて怒られたことは多々あったけれど……


「ほら、後ろ危ない!」

 おっちゃんが叫んでくれた。


 私が後ろを見るとゴブリンのデカイのが私に向かって牙を剥いていた。

 変だ。普通は魔物達は私の顔を見た途端に逃げ出すはずなのに!

 高々ゴブリン風情が私に牙を向けてくるなど百年早いわ!

 私は少しむっとした。

 それにおっちゃん達に馬鹿にされてむかついていたのもある。


「喰らえ!」

 私は無詠唱で火炎魔術を発射していた。

 それも結構強くやっていた。


「ギャーーーー」

 ゴブリンの絶叫が洞窟中に響いた。

 ゴブリンは火だるまになった。

 まあ、ゴブリン風情なら当然の事だ。いくらデカイからと言って一体でかかってくるなんて無謀も良いところだ。まあ、私はゴブリンの大軍に襲われても大丈夫だけど……


 しかし、私はやり過ぎたみたいだ。

 炎が消えたときに魔石が落ちてこなかった。


「あれっ、魔石が無い、なんで?」

 私はその辺りを必死に探した。


「アミ、やり過ぎだよ。魔石も燃やしてしまったんだ」

「ええええ! 私、やっちゃったの?」

 リックに説明されて私は魔力が強すぎたのを理解した。

 失敗した。まあ、ゴブリンの魔石くらい大したことはないか、私はそう思おうとした。


「すげえ、姉ちゃん無詠唱でゴブリンキングを燃やしちまったぜ」

「それも魔石ごと」

「Aランクでもそう簡単にできないぞ」

 今まで散々馬鹿にしていたおやっちゃん達が唖然としていた。


「えっ、ゴブリンキングってなあに?」

「ゴブリンの親玉みたいな者だ。魔石は金貨10枚になる」

「ええええ! そんなにあったの!」

 私の叫び声がダンジョンの中にこだました。

 リックに教えてもらって私はとてもショックを受けたのだ。

 金貨10枚あれば学食での6年分の食費を稼げたはずなのに!


ここまで読んで頂いて有り難うございます

皆に良いところを見せようとしてやってしまったアミでした。

ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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