助けに行った私達も拘束されて、王妃様に公王が襲いかかろうとしました
私はとても失礼な魔術師を雷撃して退治してやったわ!
私にあんなこと言うなんて本当に信じられない!
やつの攻撃ウィンドカッターは私の胸で止めていたのに!
私も胸はあるのよ!
私が倒れたのは胸が小さくてその衝撃を受け止められなかったからでは決してない!
それに身体強化でウィンドカッターはほとんど吸収できてたはずだ。
「アミ、大丈夫か?」
立ち上がったリックが駆け寄ってきてくれた。
「大丈夫よ!」
私は笑ってみた。
「でも、本当に失礼しちゃうわ。胸なしだなんて! そんなに無いかな」
胸元を少し開いて中を見たら
「ちょっと、アミ、何をしているんだ!」
リックが注意してくれた。
遠くの大人たちも少し赤くなっているんだけど……
ええええ!
ひょっとしてみんな見えたんだろうか?
ちょっと、リック、やる前に注意してよ!
私はそう叫びたかった。
「ああああ! それよりも、早く行かないと」
私は必死に誤魔化した。
「そ、そうだな」
私の声にリックが頷いた。
王妃様の部屋の扉の前に立つと、そおっと開けてみた。
中では黒いマントで体を覆った魔術師たちが陛下たちを壁際に追い詰めていた。
「寄るな!」
陛下が剣を構えて魔術師たちと対峙していた。
陛下は左腕にけがしているみたいだった。血が流れている。
アナおばちゃんを後ろに庇って格好良く魔術師たちに剣を向けていた。
陛下の周りには黒焦げになった騎士や魔術師、侍女たちが倒れていた。
皆はこいつらにやられたみたいだった。
「はっはっはっは。アーデルベルト。追い詰められて良い様だな」
偉そうな男が笑っていた。一人だけ金ぴかの衣装を着たいかにも成金って感じの男だった。
こいつが今回の襲撃犯の親玉だろう。
「アナスタージウス、貴様、こんなことしても良いと思っているのか?」
アナスタージウスと言えば、魔導公国の公王だ。公王自ら出てきたのか!
「ふんっ、無様なものだな。ノトルハイム王国軍がこれほど弱いとは思ってもいなかったぞ」
「卑怯な、ハウゼンを指嗾して反逆をさせた隙を突いて攻撃してくるとは」
「ふんっ、なんとでも言えば良い。隙を突かれる方が悪いのじゃ」
その言葉に私はリックと頷き合った。
「ディアナ! やっとお前を手に入れるときが来たぞ!」
アナおばちゃんを見て、嫌らしい笑みを浮かべているんだけど……なんかこの公王気持ち悪いことを言ってくれている。昔からのストーカーなのか?
「あんたなんかの物になるものですか!」
「ふふふふ、そう言っていつまで反抗できるかな」
気色悪い! 私が嫌悪に染まったときだ。
ドカーン!
私が放ったファイアーボールが魔術したの後方で爆発したのだ。
「「ギャーーーー」」
ドカーン!
ドカーン!
次々に爆発する。
不意を突かれた魔術師たちが次々に倒れた。
フンッ、隙を突いてやったのだ!
ざまあみろ!
「何事だ?」
「食らえ!」
その時には私とリックが慌てふためく魔術師たちの中に斬り込んでいた。
リックが当たるを幸いに斬りまくる。
私もところ構わずファイアーボールを放つ。
それを魔術師たちも障壁で防ごうとしてくれた。
しかし、バリンッ ドカーーーーン!
魔術師の出した障壁を私のファイアーボールが突き破って爆発した。
私のファイアーボールはそんじょそこらの魔術師では防げないのよ。
その頃には魔術師たちは私達にも攻撃してきたが、それは私が障壁で防ぐ。
ドカーン!
バリン!
ダン!
私の障壁は悉く魔術師達の攻撃を防いでくれた。
ふふふふ、訓練してきた年季が違うのよ。
何しろ私の師匠はめちゃくちゃな事を平気でするお母様とヨーゼフ先生なのだ。おそらくこの世界のナンバーワンとツーだ。どっちが一番かは私では言えない。言うと後が怖いから。まあ、いずれ私が一番になるから。絶対に!
アナおばちゃんまであと少しと迫ったときだ。
「ぎゃっ!」
陛下の悲鳴が聞こえた。
見ると胸を押さえて陛下が倒れていた。
「キャー、アーデル!」
アナおばちゃんが陛下に駆け寄ろうとして、変態公王に捕まっていた。
「全員、動くな」
公王はナイフを出してアナおばちゃんの首筋につけていた。
「母上!」
駆け寄ろうとした私とリックの足が止まる。
「ちょっと離して!」
「動くなと言ったであろう」
そう言うと公王はアナおばちゃんの首筋に刃先を突きつけた。
アナおばちゃんがゴクリと喉をならす。
「抵抗すると王妃の美しい肌が傷つくぞ」
ニタニタして変態公王が笑ってくれた。
「もう離さぬぞ、ディアナ! いや、阿奈か!」
変態がアナおばちゃんを愛おしそうに抱いているんだけど……
うん? なんか最後に日本の女の名前に聞こえたのは気のせいか?
「お、お前は……まさか薄樹!」
アナおばちゃんが恐怖に震えた声を出したんだけど……
「はっはっはっは!」
公王は高笑いしてくれた。
「やっと気付いたか、阿奈。前世では稲に邪魔されたがな。今世で貴様がいると知って俺様は歓喜したぞ」
なんか訳の判らない事を公王は叫んでいるんだけど、こいつも転生者なの?
というか、それから言うとアナおばちゃんも転生者?
それに阿奈って名前、どこかで聞いたことがある。
「動くな!」
私が考えている間に、リックが近付こうとしたみたいで、公王に止められていた。
「お前達、その二人を拘束しろ」
公王が周りの魔術師達に命令した。
どうしよう?
動こうにもアナおばちゃんの首筋に食い込んだナイフから血が少し流れ出してきたんだけど……
迷ううちに私もリックも手錠を嵌められた。
「はっはっはっは。阿奈。もう逃げられたぞ」
公王はそう言うとニタニタしながらいやらしい手つきでアナおばちゃんの大きな胸をもんでくれた。
「いやあ!」
アナおばちゃんは思いっきり公王を突いて、離れていた。
でも、そのショックでアナおばちゃんが倒れた。
「おっと危ない。危うく、阿奈を殺してしまうところだったわ」
そうニタニタ笑って言うとアナおばちゃんのところに近付いた。
後ずさろうとしたアナおばちゃんのスカートを公王が踏みつけた。
「あっはっはっはっは! 阿奈や。もう、逃げようとしても逃げられまい」
公王はそう言うと恐怖に震えるアナおばちゃんに手を伸ばそうとしたのだった。
ここまで読んで頂いて有り難うございます。
王妃やアミの運命や如何に!
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