20万人と1人の女
上空を飛び交うハルパー・ストライクの攻撃にさらされながら、オーダー・スケイトを追うマッキナ機。
マッキナ:あのデカイの、完全に狙いをこちらからダイバー・ノアに切り替えたな……厄介な奴だ。……よお、大将。俺と遊んじゃくれないのかい?
メテクトリ:生憎、こちらも時間がなくなってきたものでね。先ずは目標のダイバー・ノアを落とさせてもらうことにするよ。君の相手は、その後だ、まだ生き残っていたら、相手をしてやるさ。
マッキナ:ダメか、挑発に乗ってくれるやつでもなさそうだな。
リーナ:マッキナ少尉、無茶を言っているのは分かっていますが、どうかその大型機をダイバー・ノアに近づけないでくだい。
マッキナ:分かってるって言いたいところだが、相手は水中だ。相手は手を出せても、こちらから手出しできないんだな……対H・S・B搭載の小型機はどうなった?
リーナ:迎撃には向かわせています。ですが、相手を倒せる保証はありません……
マッキナ:それでも少しは時間が稼げるな……デカブツは足が遅いのが欠点だ。それは利用させてもらう。
マッキナ機はオーダー・スケイトから、ハルパー・ストライクに狙いを切り替え上昇する。
マッキナ:先ずはハルパー・ストライクを殲滅する。デカブツはその後だ!!
リーナ:右腕を損傷してるんですよ。それで他の機体も相手にするつもりですか!?
マッキナ:ライフル弾で倒すにはコツがいるし時間もかかる。幸運なことに、本命のソニック・リッパ―と背部キャノンは生きている。まだ戦えるさ。あのデカブツを相手にするよりは、気も楽だ。
リーナ:すぐにアルバトロス5を合流させます。一緒に迎撃を──
マッキナ機が最大限の速度でハルパー・ストライクに接近し、ソニック・リッパーで一刀両断にする。
マッキナ:女性以外に待たされるのは嫌いでね。こっちはこっちで勝手にやらせてもらうさ。
リーナ:防御を疎かにしないでください。直撃すれば、一発で破壊されますよ!!
マッキナ:後、4機か……リーナになら怒られても構わないんだが、後にしてくれるかい?デカブツの相手もしなきゃならないんだ。時間を掛けてる余裕がない。
リーナ:アストラも貴方も、勝手すぎます。少しはこちらの意見も取り入れてください。
マッキナ:ふぅ……少しは現場での判断も尊重して欲しいね。
リーナ:尊重はしてます。ですが命は大事にしてください。
マッキナ:大事にしてるよ。20万人と一人の女の命を抱えてんだ。俺だって真剣になるさ。
ハルパー・ストライクの射撃をかわしながら、背部キャノンを命中させて、さらに一機のハルパーストライクを撃墜するマッキナ機。
リーナ:アルバトロス2、更に一機撃墜。残りのハルパーストライクは3機です。
マッキナ:注目されて来たね。全員、俺を狙ってやがる。……ってことは、アルバトロス5がフリーになるな。
リーナ:アルバトロス5、一機撃墜。残り2機です。
マッキナ:良いねぇ。思い通りに動いてくれてる。練度の高さはこちらが上だな。残り2機なら、回避も難しくないな。接近戦もやりやすい。
マッキナ機が立て続けに、ソニック・リッパーの攻撃で残りのハルパー・ストライクを撃墜していく。
リーナ:アルバトロス2、ハルパーストライク2機撃墜。これで残りは大型機、オーダー・スケイトとフェア・マレットの2機だけです。