戦闘
続きです。
アキラとホレスの戦いが始まった。
「いくぞ!」
という声とともにホレスが大剣を振り下ろしてきた。流石に大剣は重たいので速度が遅く横に避ける。大剣は地面に叩きつけられると地面が信じられないぐらい凹んでいた。
「うわっ!何だこれは。」
攻撃力がえげつないぐらい高い。こんなの1発でも当たったら一溜りもない。
「やっぱりこのスピードだったら簡単に避けられるか。だったらこれならどうだ。スキル疾走大。」
ホレスは再度大剣を振り下ろしてきた。スキルを使ったことでスピードが格段に上がった。アキラは即座にスキル疾走とスキル武器強化、防御力大を使い大剣の攻撃を剣で防御した。大剣を使っているのにもかかわらず疾走を使っているアキラと同じかそれ以上に速い。それでも何とか追いついて防御するが力が強くスキルを使っているのに押されてしまう。
「くっ!攻撃が重い!」
「そのまま潰れてしまえ!」
このままではホレスの言う通り本当に潰れてしまう。仕方ないので更にスキルを使うことにする。
「スキル攻撃力大!」
ホレスの大剣を弾き飛ばし更に疾走の重ね掛けをしてスピードを上げてホレスに強烈な一撃を叩き込んだ。しかしホレスはこれをガードした。
「ばかな!渾身の一撃だぞ。」
アキラはスピードに乗せて攻撃力を上げて攻撃をした。ホレスがアキラのスピードについてこられるわけがないと思っていた。
「いくらスピードを上げようとアキラの動きを予測して先読みをすればその程度の攻撃ぐらい防げるんだよ。」
まさかそれでアキラの攻撃を防ぐとは。ステータスを見てみるとスキル先読みというものがあった。強い。かつてこんな奴がいただろうか。
「今度はこっちからいくぞ!」
ホレスが大剣を使い横から大きく薙ぎ払ってきた。
「こんな攻撃もあるのか!」
今のアキラであればこれぐらい避けられるはずなのだがスキル先読みで動きを予測される。
「やばい!」
アキラは咄嗟に剣でガードするが
「ぐはっ!」
勢いを殺しきれず吹っ飛ばされてしまった。全身が痛い。頭から血がでているような感じがしていてかなりのダメージを負ってしまった。
「もうやめた方がいいんじゃないか?」
まさかこの世界に魔族以外でここまで強い奴がいるとは思わなかった。正直侮っていた。
「やめるわけないだろ。これから楽しくなってくるんだからやめられない。」
同じ人間でここまで強い奴はいなかったので楽しくなってきた。たがこのままでは勝てそうにない。なので本気を出すことにする。スキルを何個も使うことになるので出来れば使いたくなかったが仕方ない。
「スキル全回復!」
スキルを使い傷ついた体、息が上がった体力をを回復した。みるみる傷が治っていくのでホレスは驚いていた。
「そんなスキルも持っているのか。便利なスキルを持っているんだな。」
「いくぞ!」
疾走×10、攻撃力大×10の重ね掛けを使った。今のアキラであればこれぐらいの重ね掛けは問題ない。これで次々に攻撃を繰り出す。
「何!まだスピードが上がるのか。それに攻撃力も。」
ホレスは更にスピードが上がったアキラに驚いていた。スキル先読みで動きを予測出来るがそれでもスピードが速すぎて防ぎきることができない。それに攻撃力も上がっているので一発当たっただけでもかなりのダメージを与えることが出来ている。最初は少しは防げていたがダメージを食らって徐々に防御もできなくなってくる。
「くそ!このままでは!仕方ない奥の手を使おう。スキル肉体強化!」
最後のスキルを使ってアキラの攻撃を弾き飛ばした。
「できれば使いたくなかったがこのままでは負けそうだったからな。仕方ない。」
アキラは重ね掛けまでした攻撃を弾かれて驚いていた。
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