表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/47

再出発

続きです。

 「アキラくん。少し話しいい?」

 エミリーがそう聞いてきた。女将さん同様エミリーも何かに気づいたのだろうか。

 「いいけど、どうかした?」

 とアキラが問いかけると

 「さっきの話詳しく聞かせてくれないかな。」

 と言ってきた。やはりエミリーもさっきのことが気になるのだろう。もし聞きに来なくてもエミリーには最初に伝えるつもりでいた。

 「それに何か嫌な予感がして。もしかしたらまたアキラくんがどこかに行ってしまうんじゃないかと思って。」

 アキラは驚いた。自分的にはそんなに分かりやすいわけでもないと思っているのだがエミリーはなんとなく気付いていたようだ。そういえばさっき女将さんも何か気付いているような様子だった。本当に勘が鋭い親子である。アキラは

 「分かった。話すよ。」

 と言ってエミリーを部屋の中へ招き入れた。エミリーには今日魔王が来たことやその時に話したこと、アキラも調査の為にここを離れることなど全てのことを話した。話し終えるとエミリーは

 「そっか、そんなことがあったんだ。」 

 と言い少し俯きながら悲しそうな目をしながら

 「やっぱりここを離れちゃうんだね。アキラくんは。」

 と言った。予想はしていてもアキラの口からはっきりと言われるとやっぱり本当なんだと思っているようだった。

 「うん。少しでも魔族の情報を得たいからね。その為にはここを離れて世界中を見て回らなければならないんだ。」

 「うん。そうなんだよね。わかってるんだよ。でも帰ってきたばかりなのにまたすぐにいなくなっちゃうなんて寂しいよ。」

 エミリーもしょうがないとは思っているようだったがそれでもアキラと長く一緒にいられないのが寂しい、悲しいようだ。アキラだってずっとここで自由に暮らしていきたいがしょうがない。

 「俺もなかなか会えないのは寂しい。けど準備があるから1ヶ月ぐらいはまだいるからその間空いた時間で遊ぼうか。」

 エミリーの寂しさを紛らわすように言った。本当はそんなに時間はないんだが少しぐらい遅れても構いはしないだろう。するとエミリーは少し明るい表情になり

 「え⁉︎本当?アキラくんと見て回りたいところがたくさんあるから楽しみだなぁ。」

 喜んでくれたようだ。

 「良かった。後これ。」

 とある物を渡した。

 「あれ。この前渡された物と一緒?」

 アキラはまた携帯電話を渡した。今回のは改良品で会話可能だ。これでアキラが旅立った後でも話すことができる。

 「ありがとうアキラくん。」


 アキラが旅立つまでの1ヶ月の間で様々なことをして過ごした。今回のことを宿屋の皆に話した。女将さんに激励の言葉をもらった。約束通りエミリーといろんなところを見て回った。エミリーはすごく嬉しそうだった。それと修行もした。王都での魔族との戦いはヒカルと共闘したことでやっと倒せた。それを1人でも倒せるようにしたいとアキラは考えていた。魔族との戦いでいろんなスキルを手に入れたのでそれをどんな組み合わせをしたら更に協力になるのかを考えたりしていた。そんなことをしていたらあっという間に1ヶ月が経って出発の日になった。いろんな人に見送られながらアキラは旅立った。まずはアンドグラムに行くことにする。そこには魔族アズキエルがいたことがあるので本格的に調べようと思っている。あとダンジョンから直接王都に転移で移動したので一回戻って報告しようとは思っていた。周りを見て誰も見てないのを確認した上で転移した。





読んでいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ