表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/47

俺にスキルが⁉︎

続きです。

アキラにスキルが1つ加えられていた。そのスキルの名前はステータス表示だった。自分のステータスと相手のステータスが表示されるというスキルだった。戦闘には使い物にならないものだった。

 「どうせだったらもう少し強いスキルだったらよかった。」

とアキラは思った。この世界では普通スキルは生まれたときから決まっていて増えることはない。だがアキラはレベルが上がったときにスキルが増えた。もしかしたらこれは異世界人の特典なのではと思った。これからも増えるのではないかと少し期待しているアキラ。このスキルが実はものすごいチートスキルだということをこのときのアキラは知る由もなかった。


 あと半分の薬草40本を何とかその日のうちに集めギルドに納品した。宿屋に戻って手に入れたスキルについて考えていた。それで少し分かったことがある。まずこのステータスはステータスオープンと言ったら表示されてステータスクローズと言ったら非表示に切り替えられるようだ。あと物を収納したりすることも出来るらしい。異世界でよく主人公が使っている魔法収納によく似ている。というか最早それそのものだろう。明日も仕事があるのでアキラは早めに就寝した。


 朝になり昨日のように薬草の依頼を受け森に来ていた。レベルが上がったからなのか昨日よりも薬草を採るのが速くなったような気がする。薬草80本を夕方前には採り終えてしまった。スキルの力を試したかったアキラはスライムを探すことにした。

「よしまずはステータスオープン」

アキラはスキルを発動した。すると周りに魔物がどこにいるのか、どんな魔物なのか分かるようになっていた。スキルの効果のようだった。

 「これはすごいな。」

スキルのおかげで迷いなくスライムのいるところまでたどり着けた。スライムとの2度目の対戦だ。前の対戦でスライムの素早さは分かっていたので、十分距離を取って警戒していた。スライムが攻撃を仕掛けてきた。

 「うおー!危ねえ。何とか避けれた。」

だが前ほどのスピードはなく、何とか避けることが出来た。実はこれもスキルの能力だった。相手のステータスを見ていると相手の動きが手に取るように分かるようになっていた。だが、アキラのステータスが悪いせいで避けるのがやっとだったが。今度はこっちから攻撃を仕掛けた。

 「はあ!」

剣で斬りつけようとしたがスライムに避けられてしまい空を切った。やはり速い、なかなか剣が当たらない。もう1度スライムに近づいた。スライムが右に動くことが分かったので先に右に動いた。案の定、右に動いてきたのでそこを狙って剣で叩き切った。何とか倒すことが出来た。すると、力が湧き上がるような感覚があった。どうやらレベルが上がったようだ。ステータスを見てみるとスキルのレベルも上がっていた。これでレベル3でスキルのレベルが2になった。スキルのステータス表示にレベルが上がったことで新たな力を手に入れていた。倒した相手のスキルを自分の物に出来るらしい。ついさっき倒したスライムのスキルも手に入れていた。名前は疾走。その名の通り素早く動くことができるスキルだ。スライムのとんでもない速さはこのスキルの効果のようだ。このスキルを手に入れてからはスライムを倒すのが楽になった。薬草採取の度にスライムを倒す日々を送っていた。そんな生活を数ヶ月していたらレベルが10になりスキルのレベルが最大の3になっていた。これでまた新たな力を手に入れた。相手の能力値を一時的に下げることができ、自分に上乗せ出来るようだ。あとスキルも使えないように出来るらしい。これで格上の敵とも十分に戦える。ギルドに納品に行くとGランクからFランクに昇格できるようだ。

 「何ヶ月も薬草を納品していただいてありがとうございます。ランクもGからFランクに昇格です。ステータスの更新をしますので魔道具に手を置いてください。」

 どうやらステータスの更新をするようだ。もしスキルが増えていることがバレれば面倒なので何とか見えないようにしてみた。

 「はい。これで。」

 すると前みたいにステータスが表示された。スキルは見えていない。どうやら上手くいったらしい。

 「この数ヶ月の間に随分、能力値が上がりましたね。ほかの冒険者の方ともほとんど変わらないくらいです。」

 そうなのだ。この数ヶ月でステータスが大幅に上昇している。どうやら異世界人の特典らしく上がり幅が高いのだ。

 「これだと魔物とも戦えますね。今度からそういう依頼も探しておきます。」

 「ありがとうございます。」

 ようやくスライム以外の魔物とも戦えると思っていたらエリザが

 「アキラさん。最初に会った時と比べたら筋肉がついて随分強くなられましたね。」

と言われた。

 その日は宿屋に戻り少し考えていた。アキラはエリザに言われた通りレベルが上がったことで、身長が伸び体格もほかの冒険者と遜色ないくらいにまで仕上がっていた。性格も少し好戦的になり一人称も僕から俺に変わっていた。最初に異世界に来た時はどうしようかと思っていたアキラだったがチートスキルも手に入れてこれからもっと強くなっていける自信があった。

「これからどんどん強くなってやる!」

そう心に誓うアキラであった。



読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ