ダンジョンのボス
続きです
アキラはまたダンジョンに挑んだ。2回目の挑戦である。前回はスキルをあまり使わないようにしていたがそれで危なかったので今回はスキルを使うようにする。中に入ると前回同様オークジェネラルが2体現れた。攻撃をされる前にスキルを消し能力値も奪って上乗せした。オークジェネラルが風魔法で攻撃をしようとしてきたが発動せず困惑している隙にアキラは一気に攻撃を繰り出し倒した。
「よし!」
前回よりレベルが上がっているしスキルも使用したのであっさり倒した。この調子でどんどん倒していき遂に1階層を突破した。それから2階層、3階層と進んでいき数ヶ月かけて遂に最下層のボス部屋までたどり着いた。
「ようやくここまで来た。」
最初のうちはスキルを使わなければなかなか勝てなかったがダンジョンを進んでレベルが上がるにつれて最低限のスキルだけで勝てるようになってきた。だがこの先にいるボスにはスキルを使わなければ勝てる気がしない。今までアキラが倒してきた魔物とは比べ物にならないぐらいに強い。
「よし。行くか。」
アキラはボス部屋の扉を開けて中に入った。そこにいたのはオークキングだった。アキラは以前オークキングに勝ったことがあったがここにいるのはそのときの何倍も強い。早速、威圧を使ってきた。アキラは以前このスキルを前に動くことが出来なかったが今のアキラには通用しない。
「スキル全ステータス上昇!」
新たに手に入れたスキルを使い威圧を吹き飛ばした。その上、スキル疾走を使い一瞬で背後に回り強烈な一撃を叩き込む。オークキングはこれに気づき避けた。
「な、なに⁉︎」
アキラはこれで決めるつもりだった。この速さに追いつけるはずがないと思っていた。オークキングは無防備となったアキラに攻撃をした。
「や、やばい⁉︎」
やられると思ったアキラはスキルを発動させた。
「防御力上昇!」
防御力を上げ攻撃を受けた。
「うっ!」
アキラは吹き飛ばされてしまった。まともに攻撃をくらってしまったがスキルを使っていたおかげで少しのダメージで済んだ。アキラはもう一度攻撃を仕掛けた。目にも止まらぬ速さで次々に攻撃していくがオークキングはアキラの攻撃をことごとく防いでいく。なかなか攻撃が通らない。このままでは先に剣が壊れてしまう。
「こうなったらあのスキルを使うしかない!」
以前オークキングと戦った時に手に入れていたスキル。今までは使ってなかったがついに使うときがきたようだ。
「武器生成。いでよルインソード!」
するとアキラの手に突然剣が出てきた。この剣はこの世界の勇者が使っていたとされる伝説の剣である。このスキルはアキラがイメージできる武器であればなんでも作ることができるスキルだ。前にこの剣のことを聞かされたことがあって生成できた。この武器に加えて
「武器強化。」
伝説の剣にスキル武器強化でさらに強くした。この剣であれば攻撃が通るかもしれない。アキラは正面から剣で斬りにいった。オークキングも剣で迎え撃つ。するとルインソードが相手の剣を一瞬で砕きオークキングの手を切断した。
「うおー!」
手を切られたオークキングがうめいた。すごい切れ味だ。さっきまでは全然攻撃が通用しなかったのに。この調子で相手を速さで翻弄しながら一気にダメージを与えていく。
「これで最後だ!」
アキラがとどめの一撃を決めようとしたその時剣が弾かれた。
「な、なに⁉︎」
アキラは驚いた。今まで決まっていた攻撃が弾かれたのだから当然だ。ステータスを見てみるとアキラよりも優に超えていた。突然、オークキングのステータスが大幅に上昇した。それからは一進一退の攻防が繰り広げられた。ルインソードを以ってしても互角である。なんとかして能力値を奪いたいがその隙がない。
「そうだ!あれを使おう。」
そう言ってアキラはあるスキルを発動させた。スキル念動で相手の動きを封じる。だがオークキングとの能力値がありすぎてすぐに破られてしまう。一瞬しか止めることができない。アキラはその一瞬で能力値を奪おうと試みた。少ししか奪えなかったがこれぐらいの差だったらルインソードでなんとかなる。疾走を使い距離を詰める。オークキングは攻撃するがアキラには当たらない。アキラはオークキングの前まできて一刀両断。真っ二つになったオークキングはその場に倒れた。今度こそアキラの勝利だ。すると力が湧き上がってくるような感覚があった。ものすごい勢いでレベルが上がっている。倒したオークキングを上回るステータスだ。今回勝てたのはルインソードのおかげだ。他の剣とは比べ物にならないぐらいに強い。これからも使っていこうと思うアキラ。スキル武器生成を解除するとルインソードが消えた。ルインソードはスキルを発動させている時だけのようだ。ダンジョンを攻略したし帰ろうと思っていたそのとき
「やはりやるな。人間。まさかオークキングを倒すなんてな。」
突然声がした方を見ると
「お、お前は!」
そこにはある男が立っていた。
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