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前世も今世も裏切られるが、信頼できる仲間と共に理想の世界を作り上げる  作者: 焼納豆
大同盟

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大同盟の交流・・(4)指輪のプレゼントと移住開始

第一陣の受け入れが始まります

 と言う経緯を経て作成された金色の指輪を机の上に置いたのだ。


 「ソラ、モモ、トーカ、シロ、これは俺から皆にプレゼントだ。これからもずっとずっと・・よろしくね!」


 目に涙をためながら、とても嬉しそうな顔をしてくれている彼女達。

 俺は順番に指輪を取って、皆の薬指にはめていった。

 その時には、彼女達は嬉しさから涙があふれていて・・思わず俺も目頭が熱くなってしまった。


 「ご主人様、過去も、今も、そしてこれからもずっと一緒です。」

 「ジン、私達これからも幸せになろうね。」

 「皆一緒に楽しく、本当に楽しく過ごそうね!」

 「ジン、私はとても感動しています。これからも変わらぬ好意をあなたに捧げます。」


 モモ、トーカ、ソラ、シロが順番に伝えてくれた。

 

 「皆、こんな俺についてきてくれてありがとう。前世では辛い別れだったけど、そのおかげで今があると思うと・・なんて言ったらいいのかな、ちょとうまく言えないけど、俺は今、皆がいてくれてとても幸せだよ。」


 4人とも優しく俺を包んでくれて、涙を流しながら笑っていた。


 やがて皆落ち着き、もう涙は出ていないが、あふれんばかりの笑顔で指をなでている。そう、指輪をしている薬指だ。なんて言うか、笑顔をこらえきれない感じで渡したこっちもとても嬉しい気持ちになる。


 彼女達に特に指輪の効能は伝えていない。

 俺の血液のせいなのかどうかはわからないが、<神の権能>で鑑定しても、うまく鑑定することができないのだ。


 このLvで異常状態になってしまうなど有り得ないので、特に伝える必要性を感じないのだが・・重鎮A、Bによる異常状態にはしょっちゅうなっているので、使う事も有り得るか??

 

 穏やかな時間を過ごしていると、ラムが<転移>で戻ってきた。外の魔方陣を使わずとも彼女も<転移>を持っており、管理者である俺の許可があるために直接この部屋に来ることができる。


 「ジン様、このあたりの作物は順調に育っているため、後は自然に任せてもよさそうです。今後はもっと別の種類・・そうですね、飲み物になる草を育てるのもいいかもしれないですね。」


 お茶の事かな?


 「その辺りは俺はよくわからないので、ラムに任せるよ。」


 そして、改めて穏やかな時間を過ごすことができたのだ。


 翌日、父さんの執務室に行って今の状況を確認すると、ガジム率いる部隊は順調に防壁を作成しており、学校、宿泊所、そして新たに迎え入れる国民の住居建設について話をされた。


 「防壁作成作業は順調で、このペースで行けば1週間ほどで全ての大同盟に加わっている国の防壁は完成する予定だ。その他の建屋については遅れ気味なので、ジンの力を使って遅れを取り戻しておいてほしい。」


 元から俺達は手伝う予定だったのだが、個人的なイベント・・・指輪を渡す!!・・・に少々力を使ってしまったので遅れが発生してしまっているようだ。


 「わかった。早速行ってくるね。あまりやり過ぎてこの建設の仕事が無くならない程度にして、その後は準備が整った各国から受け入れる新国民を連れてくるよ。」


 「ああ、頼んだよ。ただし、新国民受け入れの前にはとりあえずどこに住むか、職業はどうするかの適正を見る必要があるため、一旦全てここに連れて来てくれ。ただし全員ではなく、数日間かけてな。もう各国では準備はできていると連絡が来ているから、迎えに行く日程は軽く連絡しておいた。」


 「じゃあ、とりあえず家屋から作ってくるよ。闘技場や各種鍛錬場はガジムが戻ってきてから相談して作るのでいい?」


 「是非そうしてくれ。」


 そうして俺達は家屋を作成するべく<転移>であちこちに向かって即完成、<転移>を使って即完成・・を繰り返した。

 結構な数の家屋を作ったのだが、やりすぎて仕事が無くならないように今日はこのくらいにしておこう。


 で、次は温泉とかゆっくりできる施設だ。

 これはわざわざ父さんに聞かずとも自主的に・そして積極的に作成する。

 元日本人としては露天風呂、温泉のあの雰囲気は是非とも再現したい。


 この世界も竹?のようなものがあるため、和風テイストな感じで何カ所にも作成した。

 通常の家屋を建てるよりも10倍くらい時間がかかった気がするが、気のせいだろう。


 もちろんこの施設は土足厳禁!!


 お湯については配管は全て準備したが、源泉はそうそうあるわけではない。

 <神鳥>の近くには運良くあり、丁度その地域は冒険者や商人、旅人対応関連施設を充実させる予定であったので、全力で完成させた。


 ちょっと詳しく紹介させてほしい。


 まずは入口。


 この世界では一般的ではない靴を脱ぐ建物であるため、下駄箱が存在する。

 ここで靴を脱いで、屋内履に履き替えて建屋に入る。


 すると大きな受付があり、受付を終了したら複数の小部屋があるエリアを通る。ここはマッサージを実施する場所になる。更に奥へ行くと、直進する廊下と上に行く階段がある。


 この階段から上は宿泊客の部屋があり、そのまま真直ぐ行くと大浴場、そして大浴場から外に出られる露天風呂だ!!


 風呂の入口には暖簾があり、大同盟締結国家である<エフソデア王国>の特産物である服飾技術を用いて作ってもらった”男”と”女”の文字が書かれたものだ。


 これを全ての温泉施設にはつけて貰う。ここは俺のこだわりだ。

 そうすることにより、<エフソデア王国>の技術も大衆の目につき、彼らの服飾に関する交易も発展するのではないだろうか。


 そしてこの施設の露天風呂から見える景色は、小高い丘から見下ろす形となった大きな湖としている。


 湖畔には林があり、一部ログハウスを建てており、ここでは自然あふれた環境で寛げる上、子供連れの家族でも楽しめる場所にもなっている。


 但しこちら側が丸見えだと困るため、ここに竹?のような者を植えており、露天風呂は見えないようになっている。


 でもね・・俺達のような高Lvの者はこの距離でも見ようと思えば見えてしまうのだ。見ないけど。見ないよ!


  あ~、こんな施設を沢山作って、早く俺達も寛ぎたい。


 その他の地域については、源泉は<神鳥>から引っ張ってくるか、魔道具を利用してその場で作成するか、もう少し広範囲で源泉を探索するか・・・ガジムと相談してから作ろう。


 なので、<神鳥>のある元辺境西伯領以外の国土に設置した温泉関連施設以外の施設関連と、元辺境東伯領の闘技場や鍛錬施設は手つかずだ。

 ガジムの防壁作成作業が終わってから共に作成することになる。

  

 その他の施設・・・食事処や子供むけ遊技場、大人と子供のふれあい広場などは、ヤリス母さんと、何と!ロイド兄さんが考えてくれることになっている。


 既にさっきの湖畔のログハウスのように、ついでに作ってしまった所もいくつかはあるのだが、どんな案が出てくるか楽しみであり、ちょっとドキドキでもある。特に兄さんが・・・


 ソフィア姉さんは・・・リノス王子とますますいい感じになっていて、いよいよ結婚の話が出ているらしい。

 これで<アルダ-フラウス>大同盟も安泰だし、姉さんも幸せなのでとても嬉しい。


 ひょっとしたら、大同盟の交流を行っている時に結婚について紹介があるかもしれないな。


 姉さんと未来の兄さん・・リノス王子には、温泉街を楽しんでもらって感想を貰い、改善すべきところがあるか検討してもらえると正直ありがたい。

 <アルダ王国>の国民は、王族と言えども無駄に緊張したりしないので、ゆったり過ごせるのではないだろうか。


 今日の作業は終えたので、一旦父さんの所に戻って進捗を報告して、<アルダ王国>に受け入れる第一陣の迎えに<ラーム王国>に<転移>した。


 既に各国には、父さんから移住開始に関する凡その日程が連絡されており、今日か明日に<ラーム王国>、明後日か明々後日に<イグイム王国>、と残りの<ミューラ王国><ベネチカット王国><エフソデア王国>も順番で行くことになっているとのことだった。


 これを2周繰り返し、希望者全員を<アルダ王国>に迎え入れる。

 一回で各国の希望する国民全員を連れてこないのは、受け入れ側・・<アルダ王国>での対応ができないから分けて貰っている。


 その他の国、<ゴルデア王国>と<フラウス王国>の移住希望者は勝手に来てもらうことにした。国家としての体力が他の5カ国と大きく違い、衣食住に困っているわけではないからね。

 

 <ラーム王国>は果物が有名な国家で、到着した瞬間から果実のいい匂いが漂っていた。


 こんな状態でも、全国民が満足する食料が得られていない状態にあるのが残念だ。今後は大同盟各国が協力して共に支えあうため、この国を含む<シータ王国>に迫害されていた5カ国も潤ってくるだろう。


 第一陣、初の移住者については殆どが元奴隷・・・人族以外の種族だった。

 栄養状態も正直悪く見える為、先ずは十分に栄養を取ってもらって体を休め、体調を万全にしてから居住地や仕事の適正を見た方が良いな。父さんの傍にいるユフロに<念話>で伝言をお願いした。


 いきなり連れて行くと驚くので、軽く説明をする。

 但し、彼らの殆どは奴隷から解放されたばかり・・といっても、<シータ王国>の奴隷に比べれば天国のような扱いで、奴隷紋もない状態ではあるが・・かなり緊張しているので、高圧的にならないようになるべく丁寧に話すことにした。


 「初めまして。今回この<ラーム王国>を含み大同盟を締結したことは知っているかと思います。この大同盟の共同代表をさせて貰っている<アルダ王国>のジン・アルダと言います。そしてここにいるのは近衛騎士のラム、家族のモモ、シロ、トーカ、ソラです。」


 全員一様に笑顔を見せて頭を下げた。

 この笑顔で緊張している移住者の皆が少しでもリラックスしてもらえるといいのだが・・あまりにも綺麗なので、逆に緊張してしまうかもしれないかな?

 

 「これから皆さんを<アルダ王国>の王城がある首都<アルダ>に<転移>で連れてきます。そこで十分な食事と休憩、ケガや体調が良くない方については治療を受けて頂きます。その後、皆さんの要望を聞きつつ適正・・例えば皆さんの能力を考慮して居住先や仕事場を決定させていただきたいと思っています。もちろん強制はしませんので安心してください。ですが、先ずは皆さんの体力回復が最優先です。その後は国民の証であり身分証明書になるカードを作って頂くことになりますが・・・ここまでで何か質問はありますか?」


 話の内容が信じられないのか、家族やラムの笑顔が素晴らしすぎるのかは分からないが、若干ガヤガヤしている。


 そんな中、兎獣人がおずおずと質問してきた。


 「あの・・・私は家族がいるのですが、適正によっては家族がバラバラになってしまうのでしょうか?」


 「いいえ、希望をお伺いしますので家族がバラバラになることはありません。ご安心ください。」


 何やら皆がホッとしたような感じを受けた。

 やっぱり扱いはかなり良かったとはいえ奴隷だったため、何かしら不利なことがあると思っていたのだろう。

 なので、更に安心してもらうためにこう付け加えておいた。


 「皆さん、<アルダ王国>に移住して頂いた後は、子供は学校に行って頂きます。そして大人は人族を含む全種族が平等に仕事をして頂き、報酬によって生活を営んで頂きます。もちろん憩いの場も現在作成中ですので、きっと気に行って頂けると思います。我が<アルダ王国>には皆さんと同族の人族以外の種族が多数暮らしておりますので、もし種族的な関係の質問がある場合は、彼らに聞くこともできますのでご安心ください。」


 全員肩の力が抜けたようだ。よっぽと今後の待遇について不安になっていたのだろう。でもこの状態ならもう<転移>しても大丈夫だな。

お読み頂きまして有難うございました。

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