国際会議(1)・・開催国の調査
誤字のご指摘をいただき、1話につきましては修正をしております。
ありがとうございました。
国際会議に向けての動きです。
<ゴルデア王国>の宰相が<アルダ王国>に来て数日間、彼は父さんや近衛騎士、そして<フラウス王国>から来ているリノス第二王子などと会談したり、城下町を視察したりしていたが、やがて<ゴルデア王国>に転移で帰っていった。
話を聞くと、リノス第二王子の兄であるハル第一王子が、<ゴルデア王国>から<アルダ王国>を国家として承認するために手はずを整えてくれたものだと聞いた。
このハル王子は<ゴルデア王国>に留学中で、アルダに駆けつけてくれた<猫獣人>グリフの親友だとの事・・色々な繋がりから皆が力を貸してくれている。ありがたいことだ。
<フラウス王国>、<ゴルデア王国>共に<アルダ王国>が<シータ王国>と揉めていることは当然知っている。このような状態で<フラウス王国>が布告を実施したが、これに対して<シータ王国>以外は何も文句を言ってこなかった。
逆に言うと、<シータ王国>は正直この世界に国として認められている他国からはあまり良いように思われていない事の証でもある。
それもそのはずで、彼等は最大戦力と言われている・・いや、既に俺たちの方が高い戦力を有しているのだが・・<S:帝級>の戦力を有している。
これを笠にかけて、やりたい放題していたのだ。
今この世界には国家として成立している国は39ある。厳密にいえば、交流できていない国家もあるのだが・・今回俺達<アルダ王国>が国家として承認されれば40ヶ国目だ。
但し、国家として承認されるには既に国家として認められている2つ以上の国から承認を得なければならないので、ハル王子が<ゴルデア王国>の承認を得られるように動いてくれたのだ。
俺達の現有戦力、<アルダ王国>の現状、そして国家として信頼できるかどうかを宰相が視察しに来たのだが、全く問題なかった・・というよりも、あまりの戦力の高さ、領民の意識の高さに驚きっぱなしだった。
そして宰相が帰還する前に、国際会議なる物の存在を父さんに教えていた。
父さんは<シータ王国>時代にそのような会議に参加したことはなく、存在すら教えてもらっていなかったらしい。
<ゴルデア王国>としては、この会議の席上で正式に<フラウス王国>と共に<アルダ王国>を承認する旨発言するとの事。
そしてその席に1国家の代表として参加してはどうか・・とアドバイスをくれたのだ。
というのも、今現在<シータ王国>のきな臭い動きは続いている旨密偵より連絡が来ている。
<S:帝級>や<A:上級>の育成の他に、何やら秘策もありそうだとのことだが、詳細はつかめていない。
大がかりな衝突になる前に国際的に釘をさせることもあり、会議の参加を要請された。
<アルダ王国>としても願ってもないことなので、当然参加することとしたが、ここで問題が発生する。
1国家に対して参加可能な王族は3名まで。そしてそれぞれに1名の護衛を付けることができる。
この護衛が問題らしい。
護衛としての能力を求められるのは当然の事、他国に対しての軍事的な圧力をかける場になってしまっているようなのだ。
<シータ王国>は、唯一<S:帝級>の護衛を連れており、その他の国家はどう頑張っても<A:上級>しかいなく、公の場で力関係が決定してしまっていた。これがやつらを増長させてしまった要因にもなっていたらしいが・・
しかし、今回俺達が参加するとした場合、通常通り近衛騎士を連れて行ったとすると<SS:聖級>の護衛を連れていくことになる・・しかも最大三人。
圧倒的な軍事力のアピールだ。
各国家の王族クラスになると、護衛のLvがどの程度かはわかる術をもって会議に参加するのが通常らしく、最悪でも自分の護衛を基準にしたときに強いか弱いかくらいは分かる者が参加するようなのだ。
誰を連れていくか、少し考える必要がある。
そしてもう一つの問題が、誰が<アルダ王国>に残るかだ。
防衛戦力も考えて赴かなくてはならない。これは<シータ王国>の状態・・例えば国王が参加するかどうかによってこちらの対応も決めなくてはならない為、諜報部隊の力に頼ることになる。
俺に決定権はないので、方針は父さんに聞いてみるしかないのだが・・
「父さん、国際会議の参加メンバーは誰を考えているの?」
執務室にいる父さんに話を聞いてみた。
「今この時点では、<シータ王国>は会議期間中に攻めてこないという前提で考えているのだが、その場合、私、ソフィア、そしてジンお前を考えている。私は王としてもちろんだが、王族の女性を連れていく必要があるだろう。必ずしも王妃である必要はないと考えているので、ヤリスではなくてもいいと思う。というよりも、私とヤリスの場合二人もLvが低い者が行くことになり、不測の事態に対処できないのではと考えているのだが・・ジン、お前はどう思う?」
「諜報部隊の最新情報で変わってくるとは思うけど、それでいいと思うよ。でも、護衛は?近衛騎士にするの?それとも幻獣部隊?」
「そこは悩みどころだな。近衛騎士を連れて行った場合、<シータ王国>に急激なLv上昇について情報を与えることになってしまうし、幻獣の場合は新規戦力の情報を与えることになる。一長一短あると思うが・・・どの道地下迷宮に関する情報は前回あいつらが襲撃してきた時に示唆しているので、近衛騎士のLvアップを晒す方が敵に与える情報は少ないか?」
「俺もそう思うよ。今回の護衛は各人の近衛騎士で良いんじゃないかな。それに万が一の場合、幻獣部隊も召喚することができるし・・あっ!!神獣達は連れていけないの?」
「会議の参加は無理だと思うが、開催場所には行っても何の問題もないと思うぞ。・・ただし会議の参加者に新たな戦力として認識されないように注意してくれ。」
良かった。彼女たちは俺から離れる事を極端に嫌がるし俺も離れたくないので、会場に来られないまでも近くにいてくれるだけで安心する。
新たな情報が来ない限りこの大まかな方針に変更はないだろうから、俺も会議に参加できるように準備しておこう・・と思ったけど、何を準備するんだ?
・・正直何もないな。現地調査でもしておくか?
「父さん、その会場っていうのはどの国で実施されるの?」
「持ち回りになっているらしいが、今回は<ロガリア王国>だ。我が<アルダ王国>から馬車で・・1か月程度だな。」
いやいや、転移で行くよ!!そうじゃないと往復2か月・・<シータ王国>が何するかわからないし、そんなに長く馬車に乗るとつまらなそうだ。
「父さん、俺達は転移があるから即行けるので移動期間については考えなくてもいいよ。開催日まで時間があると思うけど、その間に実際の開催国に行って状況を確認してくるよ。」
「そうか、移動が即済むなら<シータ王国>の挙動についてもあまり神経質になる必要はないかもしれないな。よろしく頼むよ。」
よし、事前調査もできるし、ついでに?皆と観光もしてこよう。
特に幻獣達には色々無理をさせてしまっているので、おいしい物とか景色のいい場所とかを楽しんでもらえるといいな。
俺は早速幻獣の皆と神獣、ラムに事前調査の話をした。
但し、一気に行ってしまうと目立つ上<アルダ王国>の戦力が一気に落ちるので、先ずは幻獣3人と神獣2人で行くこととした。
ウェイン、ユフロ、レイラ、モモ、トーカと俺だ。
俺の護衛担当である幻獣のマーニカとラムには、ユフロとレイラの代わりに父さん母さんを見てもらう事とした。
早速転移し、<ロガリア王国>から少し離れた森に来た。
この国は防壁はなく、山々に囲まれている地形に領地があり、山自体を天然の防壁としているようだ。
領地に入るにも大した審査はなく、問題なく中に入ることができた。
という事は、最悪のケースを考えると暗殺者も入りやすいという事だ。ここは注意する必要があるだろう。
執筆は自転車操業を続けている状態です。早くストックが欲しいところですが・・
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