表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/169

戦力アップと<神鳥>攻略

ソラとの再会を目指します

「ただいま戻りました」


 <アルダ>の城壁には魔法防壁がある。


 これは、魔法による攻撃や、魔法による転移、転送等を防ぐ機能を持っている。


 その為、おそらくLv的には直接内部に転移できそうではあるものの、無駄に警戒させたりしたくなかったため、俺達は門の入口付近に転移した。


 ウェインに戻るタイミングを教えていたので、父上は再び門の前まで来てくれたのだ。

 

 あの使者を追い出してから即転移してしまった場合、俺の顔を見られる可能性があるので時間を若干ずらした。


 <隠蔽>を使用しても良いが、少し待つだけだったのでその間に<龍人>に現状を説明していたのだ。


「良く戻った。ウェインによれば、もはや神のレベルで強化されたようじゃないか?それに・・・ラム、お前も相当強くなったようだな」


「はっ。私はジン様の近衛であるので、己を常に高める必要があると思っております。ジン様、またここにいらっしゃる神獣であるモモ様、トーカ様のお力をお借りして強化することができました」


「おいおい、ラム、いつの間にそんなに強化したんだ。俺も領主様であるダン様の近衛として強化する必要があるんだ。<神猫>で鍛錬をかねて攻略しているのだが、浅層を超えることができない。その強化方法を俺にも伝授してもらえないか?ジン様、トーカ様、モモ様の力をお借りすることになるのか?」


 父上の近衛騎士である二コラも、かなり強くなったラムを肌で感じるようで、己との差を埋めるべく、更に研鑽したいようだ。


 そこで、俺は一つ提案をすることとした。


 俺の家族と近衛騎士なら万が一にも情報が洩れることはないから、管理者や管理者の持つ権限についても話をし、人族最強の(S:帝級)がなぜ一族みな同レベルの強さを継続して維持できているのかも話をした。そう、管理者権限を使った安全なLvアップの話をだ・・


 このような複雑な話は、やはり直接顔を合わせて話をしないと、<念話>ではうまく伝わらないからな。


 そして、


「皆、さっきの使者との話は全て聞かせて貰った。今後は戦闘能力のない領民にまであのクズの手が伸びてくるかもしれない。そこで、最低限近衛の皆には、ラムやウェインと同レベルである<SS:聖級>にまでなってもらう必要があると考えているけど、どうだろう?また、門番や狙撃班、魔道具作成班などのメンバーもLvアップを<SS:聖級>までとは言わないが考えるべきだと思う。同時に、あの使者がどこの辺境伯の所に一報を入れるかわからないが、4週間は時間的余裕があると思う。その間にLvアップ、そして防壁の強化、俺はこの<アルダ>以外にある残った4大地下迷宮(ダンジョン)<神鳥>を先に攻略・踏破したいと考えている」


 そう考えを伝えてみると、父上が、


「うむ、各班のLvアップは、各々が今持っているスキルの強化に特化できればいいだろう。しかし一点読み間違いがあるぞジン。確かにここから辺境東または西伯領へは馬車で4週間程度必要となるが、連絡だけであれば、一気に飛ばせる連絡魔道具まではないにしても、ある程度距離を縮めた段階で使用することもできるし、連絡用の高速で飛行する鳥などを使用すれば3~4日程度で連絡することは可能になるだろう」


「その通りでした。まだまだです」


「いや、良い。これも経験だ。もし彼らが先行して人員を準備していた場合は、どの程度の時間的余裕があるかはわからないが、さっきの使者の様子を見る限りそれはないだろう。だとすると、最悪のケースで、彼らがこちらに人員を送る場合は4週間近くは必要になるわけだから、それまでにいくつもの状況を想定した対策を完了しておく必要がある。なんにせよ、この防御を弱体化させるわけにはいかないので、各班の強化は一気には行えない。このあたりも少し落ち着いて検討しよう。いったん城に戻るぞ」


 久しぶりのリビングの椅子に腰を落ち着けた。

 ラムとウェインは俺の後ろで立っており、モモとトーカは俺の膝の上に座っている。


 そして、この状況を父上含めみんなが誰も突っ込まない。


 いや、突っ込めないのだろう。なんと言ってもこの二人は神獣だ。神なのだ。


 それを聞いてしまっては、恐れ多くて突っ込めないのだろう。

 

 俺は少し悩んでいた。


 いや、俺の太ももの感触が良いな・・とかではなく、前世の記憶があることを家族に伝えるかどうかだ。


 もし伝えれば、この神獣二人だけではなく、残りの二人の神獣についても理解が早いうえ、必ず味方になってくれることに対しての信憑性が増すからだ。


 ただ、今一つ実行できないのは、今世の記憶ももちろんあるが、彼らからしたら今までとは別人のジンと思われるわけで・・・


 前世の最後は一人と4匹で生活していた。


 なので、今世の家族や近衛、領民の暖かさに癒されていたのだ。それがひょっとして壊れるかもしれない・・・と思うと、なかなか言い出せないのだ。


 ここまで来て、臆病になってしまった。

 

 何やら気配を感じたのか、モモとトーカが器用に俺の膝の上で90度回転し、顔を俺の方に向けてこう言ってくれた。


「ご主人様、私たちは何時、どんな時も、どんな状況になろうとも永遠に味方であり家族ですよ」


「そうだよジン、私たちはジンさえいれば大丈夫。なんだかわからないけど、ジンの決めたことには反対しないし全力で応援するよ!」


 優しく、そして力強く背中を押してくれたのだ。


 そうだ、俺には心から信頼できる前世からの家族、そして今世の家族がいるじゃないか。

 信じるんだ。


「父上、いや父さん。そして皆。聞いてほしいことがある」


 そして俺は思い切って前世の記憶がある事、この世界の神獣と言われる前世の家族の事など全て話した。


 話終わった時に、俺は今まで裏切られた時の悲しさ、悔しさを思い出し、そして前世の両親の事も思い出してしまい、涙をこらえてうつむいてしまった。

 

 暫く沈黙が続いていたが、その間はモモとトーカが優しく抱きしめてくれていたのだ。


 そして第一声はやはり父だった。


「ジンよ、お前の状況は良く分かった。何れの世界でも辛い思いをしたのだな。だがな、この世界のお前の父親であるこの<ダン・アルダ>と、母親である<ヤリス・アルダ>そして姉である<ソフィア・アルダ>、兄である<ロイド・アルダ>は家族なのだ。もちろん我々を命がけで守護してくれている近衛やその他の領民、兵士、も家族だ。そこは変えられない事実なのだ」


「父さん・・」


 涙があふれてうまくしゃべれない。


「そうだぞ、ジン。何を悩んでいるかは知らないが、原因があるんだったら言ってみろ。俺がずばーっと解決してやる」


「ロイドは、ずばー とか ドカー とかが多くてよくわからないのよ。でも何となく言いたいことはわかるわ。私はあなたの姉ですからね。そしてジン、あなたも私の弟なのよ。そこは変わらない事実なの。これからも変わらず私に甘えて頂戴ね」


「ソフィア、あなたは姉なんだからあなたに甘えるのではおかしいわ。やっぱり甘えていいのは母である私よね?ジン?」


 変わらぬ家族の優しさが身に染みて、幸せいっぱいなのに、涙が止まらなくて、今後の話がなかなかできなかったのだ。


 そんな中、近衛やウェインは優しく見守ってくれ、モモ、トーカはひたすら抱きしめてくれていた。


 みんな、ありがとう・・・この幸せを必ず守り抜く!!

お読みいただきましてありがとうございました。

昨日はアメリカで気温差30度になったとか。

皆さんも体調管理には十分お気をつけください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ