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<神龍>への道のり

ようやく書きあがりました・・・

 長い、そう・・精神的にもかなり長~いお説教を終えた俺たちは、それぞれのスキルについて水晶さんと一緒に話していた。


 水晶さんの知識は、スキル保持者が得られる検討権能の知識のみではなく、応用的な使用方法も教えてくれるのだ。

 

 そんな中、ラムが腕につけられたリング?腕輪を見せてきた。


「ジン様、実は討伐の初めの方で、少しおっかなびっくり個別に魔獣を討伐した際にドロップしたアイテムなんですけど、見て頂いてもいいですか?」


 そういえば、俺が水晶さんに圧をかけられている時にそんなことを言っていたな。

 俺も、ドロップ品は初めて見るので、少し楽しみだ。


「ぜひ見せてくれ・・でも腕輪だと、何かステータスに補正がかかるのか?」


「いえ、そうではありません。実はこの腕輪はただの保管状態なんです。今使用状態に戻しますね・・」


 といい、腕輪が若干光った気がした後、銀色の弓が表れた。

 <神狼>のドロップアイテムだから、やっぱり銀色なのかな~。それにしてもきれいだな~。


「実は、この弓ですが、ご覧いただいた通り持ち運びも便利になりますし、軽くて、しかも矢はMPを消費することにより自動で装備されるんですよ!!更に、更にですよ、その矢に属性も付与できるんです。例えば火とか風とか・・・できればこのまま私に使用させていただきたいのですが・・よろしいでしょうか?」


「もちろんいいぞ。俺は弓は使えないし、ラムにぴったりだしな」


「ありがとうございます!!」


 ラムの装備を<鑑定眼:Lv8・・帝級>で見たところ、ギリギリ鑑定範囲内の、

 

  <弓:帝級>


 だった。


 ウェインは、ドロップは意識していなかったようで、今回は持ち帰りは無い。


 一応目的のLvアップも達成したので、これから次の行動を起こすことにする。


 都合よくウェインは<転移:Lv4・・中級>があるので、<アルダ>到着にはあまり時間は必要ではないとのこと。


 俺も近々同じスキルを取っておこう。


『水晶さん、これから俺たちはここ<神狼>を出て、<神龍>の攻略を開始する。位置的にクズが<神猫>のある<アルダ>に行っているため、かち合うことはないだろう。今後<アルダ>とその他の領主、領民、更には<シータ王国>も、どのような動きをするかわからない。無いとは思うが、人族最強(S:帝級)一族の秘密である、<管理者になることで容易にLvアップをすることができる>が明らかになり、ここ<神狼>も目を付けられるかもしれない。この管理室は隔離されているので大丈夫だと思うが・・・ここはLvが高いため、あいつらにしたらリスクは高いが、自身のLvを上げるには最適だ。もし敵対した場合は敵に塩を送ることになりかねない。状況をみて設定を変更してくれ。こっちからも都度連絡を入れる』

   

『承知しました。今後ご主人様が希望の<転移>スキルを取ってLvを上げて頂ければ、管理者は<神狼>内にも直接転移できるようになるため、次の<神龍>で取得できると良いですね』


 ホントはここで取れればよかったけど、お説教の時間が長かったから取得しに行けなかった・・とは口が裂けても言えない。


「では、行くか。ウェインは悪いが<アルダ>を頼むぞ」


「承りました。この命に代えましても・・」


 そして俺達4人は<神狼>の入口に転移した。もちろん先行して人がいないところをサーチしたうえで転移している。


 久しぶりの外の空気だ。


 これから辺境南伯管理の<神龍>に向かうため、俺、モモ、ラムは歩きで、ウェインは<アルダ>に向かって転移した。


 と言っても、ウェインの<転移:Lv4・・中級>はまだLvが低いため、一気に転移するのではなく、経由が必要とのことだが、それでも数十秒で目的地に行けそうとのことだった。うらやましい。


「ご主人様、外はとても気持ちがいいですね!」


 そうか、モモも外に出るのは100年ぶりか!!


 ちょっとだけ景色を楽しみながら、のんびり行こうかな。


 だって、100年ぶりなんだから、ちょっとくらいは良いよね?


 のんびり歩いて目的地<神龍>に向かっているが、右側には魔界森が続いており、左側は今は若干建物が見えるが、先の方には川が見える。


 こういった景色を楽しむ小さな幸せも大切だ。


「そうだな、先ずはあの川で魚でも取って食べてみるか?」


「そうしましょう。では早くいきましょうか?」


「私は、水浴びをしたいです」


 モモに加えて、ラムも川に早く着きたいようだ。

 水浴びは、<神狼>の川や大きな池のある層でさせてたはずだけど・・きれい好き?なのかな?

 

 そうこうしている内に、あっという間に川にたどり着いてしまった。


 自分としてはのんびりしているつもりでも、全員Lvが尋常ではない為速度もそれなりに出ているようだ。


 普通の人族が見ていたら、のんびりした会話をしつつ高速で移動するという、なんとも言えない集団になっているので気を付けよう。


 川では、少し坂になっている先にある大きな木の裏でラムが水浴びを始めた。


 モモは、<空間魔法>を使用して、魚を異空間にしまって陸地に出すという事を繰り返して捕獲していた。


 そして、<火魔法>を使用して魚を焼いてくれた。


 あれ?そういえば俺と契約した時に俺が得られたスキルには<火魔法>はなかったよな。


 <テイマー:Lv10・・神級>だと、契約魔獣の力を100%使うことができるはずなので、俺も<火魔法>を契約時に持っていないとおかしいんだけど・・


「モモ、その<火魔法>って契約前から持ってたスキルなの?」


 疑問はすぐ解決してみよう。


「我々<神獣>は基本的な術、体術や魔術は全て使えるのですが、スキルとして持っているわけではなく、神の権能として持っているのです」


 そうか、よくわからないが、俺のスキルは神級であるが神ではないから取得できなかったのかな?

 今は<炎魔法:Lv9・・聖級>を持っているからいいんだけどね・・


 そんなことを考えていると、とてもいい匂いがしてきた。


 ラムも匂いにつられたのか、水浴びが終わったのかどちらかは分からないが、着替えてこちらにやってきた。


「ご主人様、お待たせしました。水浴び終わりました。モモさん、とてもいい匂いがします。実は私お腹がすいてまして・・待ちきれません」


「ちょうどよかったですね?今焼きあがったところですよ。熱いですけど、気を付けて召し上がってくださいね」


 いや、モモよ、きっとラムは水浴びが終わったら偶然焼きあがったのではなく、焼きあがったから水浴びを終わらせたんだぞ。。


 余計なことは言わないけどね・・


 では、


「「「いただきます」」」


 いまでは、ラムも食事の挨拶は一緒にするようになった。


 <神狼>にいるときに、俺やモモが前世の記憶から食事の挨拶をするのをみて理由を聞いてきたのだ。


 そして、満腹になった俺たちは、辺りに気を付けて、自分ではゆっくりのつもりだが、他人から見たら高速移動である不思議な状態を見られないように移動を再開した。


 距離を稼ぐことができたので、まだ日は沈んでいないが野営の準備をすることとした。昼に焼いた魚は<空間魔法:Lv10・・神級>に保管済みだし、簡易的なテントや寝具も、<神狼>にいる内に作っておいたので、出すだけだ。


 あっという間に準備が終わってしまい、時間を持て余しているので、念のため<神狼>の水晶さんに連絡を取ってみた。


『水晶さん、そっちは異常ないか?こっちは順調すぎて、馬車で4週間かかる道のりが、もう半分来ている』


 隣り合う4大地下迷宮(ダンジョン)への道のりは、馬車が通れる位にはある程度整備されており、中間ポイントには看板のようなものが設置されているのだ。


 実は日が落ちるまで進めるところまで行く予定であったが、予想外の速度で中間地点まで来てしまったため、区切りが良いので今日はここで終了としたのだ。


『ご主人様が出立なさってからまだ一日も経っていませんので、特にかわりはありません』


『そうか、わかった。また連絡するよ』


『承知しました』


 あっけなく水晶さんとの連絡も終わった。


 よし、この世界に来て初めての野営。そしてモモ、ラム女性陣と初のお泊り。

 イベントの予感がするな。


 そうフラグを立てたところ、立ちましたよお前さん。


「きゃ~」


 耳をふさぎたくなるような大きな悲鳴が、魔界森側から聞こえてきた。


 魔界森からは魔獣は出てこないので特に警戒はしていなかったから、突然の悲鳴を聞くこととなりかなり驚いてしまったのだ。

お読みいただきましてありがとうございました。

大変申し訳ありませんが、明日は投稿できないかもしれません。


明後日には投稿させて頂ければと・・・

よろしくお願いいたします。

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