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パソコンの調子が悪く、更新遅れました!
ナツミにガイドを頼んでから数時間後。
時間まで、ある程度町を散策した僕らは、彼女が指定した場所に時間通りに集合。
そして、緊張感の欠片も無くカステイラをもぐもぐしながら、妙に間延びした声で説明を始めるナツミ。
救急用なのだろうか?
大きなリュクを背負った彼女に連れられ、ヒルデンの町から徒歩で一時間ほど山を登ると、天まで続く黒い雲の壁があった。
それは、行く手を阻むよう、来れるようならこちらに来てみろとあざ笑うかのように、時たま雷の光りを放っていた。
当然、それは自然に出来た物じゃない。
詳細は分からないが、竜がかけられた古代魔法王国の呪いだとか、神々の怒りに触れた竜の檻だとか言われてる。
まあ、そんなどんなおどろおどろしい噂がある場所でなのに、
「モグモグ。は~~い! 皆さん言わなくても分かっているでしょうけど、これがあの有名な『竜の門』で~~~す! モグモグ」
道すがらカステイラを食べ続けるツアーコンダクターと、
「あらあら? 魔王城の城門よりも脆そうですわね?」
「おろおろそうじゃの。これならわっちでも壊せそうじゃのう」
なにやら物凄く物騒なことを、楽しそうに語る言ってる二人。
しかも、
姉上は右手にリンゴ飴、左手に土産袋を持ち、
ヒルダにいたっては、何かの串焼きを両手に持っている。
緊張感は皆無に等しい。
うん。
雰囲気って大事だと思うんだよね?
それにしても……。
「なあ、ナツミさんや? 確か君、参加者が少ないって言ってたよね?」
僕はわざとらしく視線を巡らせると、
『町公認! ツアーコンダクター!』
なんて書いてある小さな旗を持つ人間が、数人から十数人の観光客に説明をしている。
それに対し、ナツミが連れているのは、僕を含めた観光客は五人。
「うん。人数が少ないんじゃなくて、君にガイド頼んでんの、僕らしかいないじゃないか!」
まあ、『あと数分で締切!』とか『残り人数あとわずか!』とか、良くある商法にあえて引っかかったのだが、一応ツッコんだ僕に、
「モグモグ、モグモグ。そんな言葉に騙される方が悪いのです。それに貰ったガイド料は、すでにカステイラに変わっているので、代金の返却も無理ですよ?」
ナツミは背負っていたリュックの口を開いて見せた。
うん。
確かにリュックの中は、カステイラで一杯だ!
「いやいや、普通、その中には非常用の救急セットとか入れてんじゃないの?」
「何を言ってんですか? 竜の巣に入る訳じゃないのに、こんなとこで怪我なんてする訳ないじゃないですか? それに怪我したって、カステイラを食べれば腕の一本や二本生えてきますって!」
うん。
しかも、なんか物凄くアバウトだ!
「それじゃ、カステイラも食べ終わったので、説明始めます!」
そんな困惑気味な僕を置いてぼりにし、
「は~~い! この竜の門は~。歴代の宮廷魔術師が挑んでも開くことの出来なかった不開きの門と言われ…………」
ナツミは、間延びした声で説明を始めるのだった。
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