左遷Quest 〜そしてパンドラ課へ〜
テンションで書いたので短いです。
お兄さんゆるして。
今回もダメだしなどしてくれたら嬉しいです
「はぁ…本当にあの上司で大丈夫なのか?」
そう呟きながら廊下でコーヒー(注、爆発しないものを指す)を飲むのはさっき挨拶を受けた新人君こと俺、富竹裕二だ。
こう見えて(文体なので恐らく不可視)帝都大学首席卒業の将来有望大型新人、俗にいう【あいあむすーぱーえりーと!!】。
…まぁ今となっては【あいわずすーぱーえりーと!!】の方が正確なのだが…
「ァァァァァァァァァァァァァ…」
悲惨なため息を漏らす俺はなぜエリートでは無いのか?
そして何故フラッシュのひとつも出せないのか?
それを知るには記憶をおよそ2.3日ほど逆行せなばならない…。
「君、今日から下の課の勤務してね」
30年間警視庁へ勤務し、次々要職を蹴落として警視総監になった男、着いたあだ名は「狸爺」。
御年58歳のこの御仁は、机でトランプタワーを組みたてながら何の気なしにそう言い放った。
対する俺は
「 は? 」
突然の暴言に思考停止状態、額からは嫌な汗が流れ始める。さても狸爺と呼ばれたこのお方ですらついに寄る年波には勝てず、痴呆と成り果てたか…?
「もう査問会で決まったことだから、頑張って。」
どうやら思考は正常のようだった。
では何故この狸は私の異動を査問会に持ち込み、印を押させたのだろうか…
しかも下の課だって…?ということはまさか…
「す、すいません総監、質問して宜しいですか?」
「ん?なにかあるかな?」
今さっき左遷を言い渡した相手に…この狸め。
「私の聞き間違いでなければ、下の課と仰られていたと…」
「うん、そうだよ。」
そこで狸は素晴らしい笑みでこう言った。
「パンドラ課。まさに孤島だね、裕二クン。」
総監室から出てきた俺はしばし放心状態だった。
「パンドラ課だって…?」
Xファイルというドラマがある、超常現象を題材にした作品だがあれはあくまで作りものだ。
ところが、この警視庁にはそれと同じような課が実際に存在するというのだ。
というのも、昔は形だけの課だったらしいが、あの【現実性湾曲災害】の発生。及び【現実不全患者】の続出によって日本が多大な被害を被った。
そのことを受けて作られた特務課兼災害対策本部
それが[警視庁パンドラ課]
「俺も半信半疑だったけどな…」
然して、現実は非情である。
俺の勤務する課はパンドラ課である、それ以上でもそれ以下でもないのだ。
「アレを使うわけにもいかないしなぁ…」
ぼやきながら、俺はパンドラ課への地下エレベータへ向かう。