第4話 お泊まり
投稿遅れました。すみません!
レポート課題が大量に発生して執筆が遅れました。本当に申し訳ないです。(´;ω;`)
今回は理子とのお泊まり回ですお楽しみに!
理子が我が家に泊まることになった。
彼女の着替えや泊まるのに必要な物を待田家に取りに戻った後やっと我が家にたどり着いた。
「理子ちゃん、お風呂沸いたから先に入ってきなよ」
「え?良いんですか?」
俺の発言に思わず聞き返す。無理もない今俺はキッチンで鍋をかき混ぜてる。そう、カレーを作っているのだ。理子からしたら晩飯作ってる家主よりも先に風呂に入るのは、気まずい筈だ。
「僕はいつも食後に入るって決めてるから気にしなくていいよ」
「でも……」
「それに理子ちゃんに手伝って貰ったからカレー後火を通すだけで出来るから大丈夫だよ」
俺としては彼女が風呂から出たタイミングで夕食の準備が終わってるようにしたいので理子には是非今から風呂に入って欲しいのだ。
「わかりました。お言葉に甘えて先に入りますね」
「うん、行ってらっしゃい」
俺に一声かけてから理子がキッチンからいなくなった。
「フゥ〜〜」
理子がいなくなり安堵のため息が漏れる。その場の勢いで理子を家に泊めてしまったが、女の子を家に泊めるなんて前世を含めてない(女の子と手を繋いだことすらない)から少し戸惑ってる。あれ?そもそも精神年齢37のおっさんが小学生とお泊まりって……完全に事案じゃないか!嫌だあぁー
「精神年齢通りの肉体だったら……タイーホ……」
俺の額から鍋の熱さとは別ベクトルの汗が流れる。いやいや俺今は小学生だからセーフ!……だったらいいな。
「そんなことより今はカレーカレーと」
余計なことを考えるより今はカレーだ(決して現実逃避ではない)。
今回のカレーはコリアンダーやクミンなどの複数スパイスの配合で作った。俺は辛口が好みなのだが少しの辛味なら平気だが極度の辛味は苦手な理子の為に蜂蜜やシナモンなどを入れてマイルドな中辛に抑えた。
「うん……良い出来だ」
この出来上がりならライスでなくナンで食べるのもアリだな……おっとそろそろ理子が風呂から出る頃だ。ナンは後日にしよう。
「それじゃ準備も出来たことだし」
「「いただきます」」
あの後風呂から戻ってきた理子に食器の用意をさせた。風呂上がりの理子は可愛らしいパステルパープルのパジャマに風呂上がりの少し濡れた髪はとてもキュートだった。
「さあ、理子ちゃん遠慮せずに食べて食べて!!」
小学生ぽくっ進める俺、最近小学生口調に慣れてきて若干複雑なのはここだけの話。
「はい!いただきます」
この1週間で俺の料理の腕前を目で見て舌で感じた理子は迷いなくスプーンで掬ったカレーを口に運ぶ(舌で感じたってエロい響きだな)。
「……ッ!?」
口に含んだ瞬間目を見開く理子……まさか辛過ぎたか?
「り、理子ちゃん?もしかして辛かった?ちょっと待ってね!14:23お水w―――「美味しいです!」え……?」
理子が目をランランと輝かせながらそう叫んだ。あのテンションといい目の輝きといい作り手である俺を気遣っての嘘ではなさそうだ。
「そ、そう?理子ちゃん辛くない?大丈夫?」
「少し辛いですけど……この辛さがカレーの旨さを引き立てて凄く良いです!」
「そ、それは良かった……」
理子があまりにも食い気味に力説するので思わずたじろいてしまった。まあ、美味しいって言ってくれるから嫌な気はしない。
俺も腹が減っていたことを思い出し一口食べてみる。最初に来るのはスパイシーな辛味、うんやはりカレーはこの刺激がないと次に来るのはマイルドな甘味、ふむ辛さから来る甘さも悪くないな。
「うん、悪くない」
「ゆきおさま!今度このカレーの作り方のコツを教えてください。ゆきおさまの作り方を見ましたがわからないところが多くて………」
理子が一回で覚えられなくてごめんなさいと言いたげな表情で言ってくる。たしかにこのカレー一目見た程度で作れるようなもんじゃないからな(俺のオリジナル配合のスパイスを一目見ただけでコピーされたら堪ったもんじゃない)。
「うん、いいよ!今度教えてあげるね」
「ありがとうございます!ゆきおさま!!」
先程の表情から一辺、理子はとても嬉しそうだ。たかだかカレーのレシピで女の子の笑顔が見れるなら安いもんだ。
「……ところで理子ちゃんおかわりいる?」
「いただきます!」
こうして俺と理子は夕食を楽しんだのだった。
「いや〜いい湯だな」
夕食後、後片付けをしようとしたら『後片付けはわたしかやりますからゆきおさまはお風呂に入ってください!』と理子によって俺は風呂に追いやられてしまいこうして湯船に浸かっていた。彼女曰く『美味しいカレーをご馳走になっただけでなく作り方まで教えてくれる人に何もしないのは申し訳ない』と思ったらしい俺として理子のお陰で甘口カレーの良さも知れたからそこでプラマイ0なんだがなぁ〜
まあ、これで本人が納得すれば構わないか……
「スンスン……うん、匂いは完全に消えたな」
やはり不摂生な生活が原因だったのか、毎日の入浴と食生活の見直しのお陰であの嫌な体臭は消えた。あの油でベトベトだった髪の毛も今ではサラサラヘアーである。体の方も少しではあるが筋肉が付き始め、全盛期の肉体には程遠いがそこには確実な成長があった。
「早く成長してーな……葉巻も吸いたいし」
まだ1週間だというのに前世から愛煙家である俺の体は葉巻を欲していた。しかし成長に悪影響を及ぼすので二十歳まで我慢するしかない。
「はぁ〜ホント一気に二十歳まで成長しねーかな」
もちろんそんなことは無理なので俺はガックリと項垂れるそして項垂れた視線の先に写るものを見てため息を吐く。
「はぁ〜……なんでここだけはいっちょまえに成長してんだよ」
俺は視線の先、詳しく言うなら湯船に使った下半身のとある一部分をつまり股間を見て複雑な心境になる。
「俺の(前世の)子供の頃こんなにデカかったか?」
股間にあるブツは俺の股間の全盛期と同じサイズで10才の少年には文不相応なビッグマグナムだった。
そう言えば原作でもオリジナルの唯一の取り柄は股間の無駄にデカイビッグマグナムだと言われていたな。
「にしても小学生でこのデカさって……原作開始時にはどうなっちまうんだ?」
この調子だと6年後にはビッグキャノンになってそうだな。男として自分のブツのデカさが大きいのは有り難いのだが、これがヒロイン達を貫いたのだと思うと少し複雑である。
はたしてこの無駄にデカいビッグマグナムに出番があるのか疑問だが前世よりブツのデカさが大きいのは嬉しかった(大きいことは良いことだ)
風呂から出たらもう10時を過ぎていた、キッチンに行くと洗い物を終えて眠そうになりながらも俺が来るのを待っていた理子に寝るように言った。すでに理子が寝れるように空き部屋に布団を敷いていたので問題ない。部屋に入る直前理子は何か言いたげだったが結局何も言わずに部屋に入っていった。少し気になるな……だがもう遅い、明日聞こう。そして俺も自分の部屋に戻った訳だがそうそう真面目に寝るわけもなく。
「あぁ〜葉巻吸いてぇ〜」
俺は今、自室で固形状にしたスティックシュガーをくわえながらパソコンの画面を見つめていた。
葉巻を欲している口にスティックシュガーをくわえたが…駄目だ余計に葉巻を欲してしまう。結局俺はスティックシュガーをガシガシと噛みながらパソコンを操作した。
「お!殴り甲斐のあるサンドバッグじゃないか、買いだな」
俺はネットショッピングでトレーニングに必要な器具を注文していた。通販サイト名は『Amazones』前世でお世話になった(エロゲの購入など)熱帯雨林系通販サイトが無い代わりにこのサイトが存在した。原作でもオリジナルがヒロインの調教の為にこのサイトで鞭や蝋燭を買っていたので、どうやらこの世界では熱帯雨林系通販サイトの立ち位置にこのサイトが存在しているようだ(名称と創設者が違うだけで設立年と本社住所は前世通りだった)。
まあ、名称の違いだけで中身が一緒なら別に構わんがな。
「ダンベル買った。バーベル買った。後は……そうそう!サンドバッグ買ったのにグローブなきゃ意味ないな。グローブも買おう」
こっちには父さんから貰った30万があるからバンバン買っても問題ないのだ。ちなみに今俺が扱っているこのノートパソコンは憑依前からオリジナルが持っているものだ。一応この世界での最新機種なのだがいかんせんこの世界、時間軸が前世の俺が死んだ時よりも十数年前つまり過去なのだ。(まあ、前世と比べるとところどころ違うから正規の過去とは言えないが)だから最新機種のパソコンとは言え俺から言わせればこのパソコンはスペックが低い、そもそも原作開始時の段階でまだまだガラケーが主流であることから俺が望む高性能パソコンには暫くはお目にかかれないだろう。
トントントントン
俺がパソコンの不満をぶつくさつぶやいているとなにやら音がする。俺の部屋のドアをノックする音だ。
トントントントン
「はい、今開けるよ」
再度ノックしてきたので俺は少し警戒しながらドアの鍵を開ける。ノックする人と言ったら理子しかいないがはて?なんの用だろう?
「理子ちゃん……?」
「夜遅くにごめんなさいゆきおさま……」
ドアを開けるとそこには枕を抱き締めた理子がいた(かわええ)。俺は相手が理子だとわかり警戒を解く、泥棒などの招かれざる客の可能性を視野に入れてたから一安心だ。だが疑問は残る理子は一体何のようで来たのだろうか?
「ううん、気にしないで、それより理子ちゃんどうしたの?」
「えっと、その……眠れなくて……」
話を聞いたら来た理由はなんとも可愛らしいものだった。たしかに普段とは違う場所に寝泊まりするんだ、これくらいの歳の子なら眠れなくて当然だろう。
「なるほど解った。ちょっと待ってね今眠れるようにホットミルクを作るよ」
眠れない時はホットミルクに限る。俺はホットミルクを作るためにキッチンに向かおうとしたが……出来なかった。
「理子……ちゃん?」
「………」
理子が俺のパジャマの袖を掴んで離さなかったからだ。
「ゆきおさま……眠れないので……一緒に寝てくれませんか?」
「え?」
「スー……スー……」
「やベー眠れねー」
現在俺は自室のベッドの上に横たわっている。となりにはグッスリと眠りについた理子と一緒に……。
理子の涙目上目遣いのお願いを断れなかった俺は結局理子と一緒に寝ることになった。最初、理子の部屋にある布団を俺の部屋に運んで俺のとなりに寝るようにしようとしたら理子が拒否、再度涙目上目遣いでお願いされたのでこうなった。
「シャンプーとかボディソープとか俺と同じの使ってんのに……なんでこんなに甘い香りがするんだ?」
理子はミルクのような甘い香りした。ヤバいマジで眠れねぇ
「ううん」
「なっ!?」
理子がいきなり俺の右腕に抱きついてきた、起きてる気配はないから無意識のうちにやったのであろう。感触・香り・そして可愛い寝顔というトリプルパンチで俺は、さっきから興奮状態である。
「このままでは、俺のビッグマグナムが臨戦体制に移行してしまう!……理子、恐ろしい娘!」
なんてことをほざきながら理子の顔を再度見た俺は先ほどまでの興奮が嘘のように収まった。なぜなら――――。
「パパ……ママ……」
両親を呼ぶ寝言と共に彼女の目元に涙が浮かんでいた。
「まあ、この歳ならこうなっても当然か……」
親に甘えて当然の時期に親が仕事で不在、家に帰っても一人ぼっち、さみしくて当たり前なのだ。
『それではゆきおさま……また明日』
今日の帰りの寂しそうな表情も、
『ゆきおさま……眠れないので……一緒に寝てくれませんか?』
眠れなかったのも、
全て独りになりたくないと思った彼女の無意識的な行動だったのかもしれない。
「……」
俺は無言で彼女の涙を空いてる左手で拭った。下手したら彼女は両親が出張で居なくなる度に布団の中で眠りながら涙を流していたのかもしれない。
「大丈夫だよ。理子ちゃん」
俺は穏やかな口調で理子の頭を優しく撫でる。
「僕は君のパパやママの代わりにはなれないけど、僕が君の側を離れないし君に寂しい思いはさせないから安心して……ね?」
俺の独り言のような誓いは本来なら寝ている理子には伝わらない筈なのだが理子は悲しそうな寝顔から一変、安心したような優しい穏やかな顔つきになり俺の右腕を抱き締直すとまた寝息をたてた。
理子が今の俺の誓いを聞いていたのかいないのかはわからないだが、一つ言えることはある。
女の子との添い寝は悪くないということだ。
閲覧ありがとうございます。次回から時間軸を二年ほど飛ばします(戦闘シーンを早くかきたいんじゃー!)。
ご了承お願いいたします。