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異世界の人生はミルクから…。  作者: 翠ケ丘 なり平
第二章 幼児期から少年に
26/115

24 受付にて

☆ 17/2/23 加筆修正しました。

 


「すみません!冒険者になりたいんですが」


 木造の冒険者ギルドクレハーロ支部に若い声が響く。

オレが選んだのはドワーフのオッサンの受付だ。


「マジか」


 聴覚感知がセドルの声を拾ったけど、何が『マジか』なんだ?

 オレはドワーフっていうファンタジーな種族と話してみたかっただけだ。

 

「んお?ガキ~今のはお前か?」


やけに低く腹に響く声がオレの耳に届く。


「はい。冒険者の登録をしようと思って」

「ということは受付に来るのは初めてか?初めてにドワーフのこのわしを選んだのか?」


 なんか気持ちの悪い質問だな。ちょっと答えたくない。自信満々に答えたら『はい!そうです!ボクの初めてです!』になるんだぞ。気持ち悪いったらありゃしない。て言うか酒臭いな。


 《悪臭耐性がLv1からLv2に上昇しました》


 久しぶりにアンの声聞いたな。最近はスキル上昇も遅いからな、というか酒臭いのも悪臭に入るのか…将来、気を付けた方がいいな…まぁ確かに気持ち楽にはなったけど…


「え~まぁ。はい」

「そうかそうか!お前は必ずいい冒険者になるぞ!」

「はぁ、そうですか」

「ほれ、冒険者登録用紙だ。文字は書けるか?代筆出来るぞ」


意外と受付をやってる時期が長いのか、テキパキと必要な書類等を毛むくじゃらの短い腕で用意していく。


「大丈夫です」


 もらった紙はザラ紙っぽい。これでもこの世界ではかなり良い紙だと思う。書類に書く欄には名前欄と年齢、性別、あとは希望するパーティー内の役割、そしてサイン欄があった。サラサラっと特に詰まることなく書いていく。


「はい。出来ました」

「フム。ガルゥシュ・テレイゲル、年齢10歳、男、どこでも。よし、大丈夫だな。テレイゲルと言うことはセドルの息子か」

「え?あ、はい。そうです」


受付のドワーフさんが突然セドルの名前をだす。


「呼びましたか?ヨーデンさん」

「ふん、居たのか。わしはおまえなんぞ呼んでないわい。ところでお前の息子は凄い冒険者になりおるな」

「そうですねぇ~。あれが本当じゃなくても、凄い冒険者になりますよ」

「そうか」


オレを放っておいてドワーフさんとセドルが会話を交わす。話に置いていかれている感が凄い…


「?どういうことですか?父さん」

「あのねガルゥ、冒険者登録をしに行く最初の受付の人がドワーフだったらその登録しに来た人は大成するっていうジンクスのようなモノがあるんだ」


 へぇーそんなことがあるのか。ジンクスねぇ。信じてはいないけどまぁまぁ嬉しいな。あっ!そうか。


「だから『マジか』とか言ったんですね」

「聞こえてたのか。普通は初めにドワーフの所になんか行かないからな。驚いたんだ」

「ドワーフなんかとはなんじゃ、まぁいい。わしはヨーデン・ドワルコじゃ、覚えておけ。で、お前さんは10歳だろう?冒険者学校に入った方がいいな」

「冒険者学校?」

「あぁ。冒険者になる奴が基本的なことや実戦的なことを学ぶための場所じゃ。若くてすぐに冒険者になった奴はすぐに死んでしまうからの、若いのに死なれちゃ困るからな。しっかり教える場所としてあるんじゃ。卒業は早くてお前さんが成人するくらいまでだな」


 やっぱり若い冒険者は死亡率が高いのか。卒業が成人ということは2年位か。


「それっていつからですか?」

「あと一週間後にだな。一応ギルドで入学試験をするぞ、学校はこの街にあるからな。そっちででも試験は出来るが。お前さんはアシヤカ村に住んでるんじゃろ?入学したら寮生活だな」


 うそ。あと一週間後?早くね?


「何にも準備出来てないんですけど…」

「おいおい、ガルゥ。何のためにあんないっぱい荷物があると思ってるんだ?」


 セドルがオレの肩に手を置いてそう首を振る。

あっ!?そうか。それであんなに荷物が多かったのか。

 と言うことはソフィもか。


「分からなかったのか」

「だって冒険者学校なんて知らないんですもん」

「言ってなかったけ?」

「言ってないですよ」

「どうでもええわい。そんなこと、荷物はあるんじゃろ?さっさとそっちの嬢ちゃんの登録も済ませるぞ」

「あっ、そうだった」

「は、はい。えっとここに書けばいいんですか?」

「そうじゃ。代筆はエエか?」

「あっ。だ、大丈夫です…」


 もしかしてソフィって人見知りなのか?さっきからオレの後ろで隠れてるし…人見知りなソフィも可愛いが。

 サラサラとソフィが羽ペンを滑らせていく。


「ホォ綺麗な字じゃのぉ。何々ソフィティア・チヨクス…後衛希望か。ソフィティアも冒険者学校に入るじゃろ?」

「あ、は、はい」

「じゃあ取り合えず登録費一人分が1000ゲニアじゃ」


 おっと、忘れてた。登録費がいるのか、1000ゲニアだから銀貨一枚だな。


「はい、これで」


ソフィもオレと同様銀貨一枚を腰の袋から取り出してカウンターに置く。


「そうじゃお主ら、入学試験はどうする?ギルドでするか?ギルドでするならわしが見てやるが」

「ソフィ、どうする?オレはここでも学校でもどっちでもいいけど」

「私はここでいいよ。試験はどんなのか知らないけど…」

「えっとじゃあギルドでお願いします」

「分かった。入学試験用に300ゲニア貰うぞ」


 あ。これにも金いるのか。もう一度腰の袋から銅貨を二人共チャリンチャリンいわせながら数えて置く。


「よし、銅貨三枚ずつ受け取ったわい。試験はギルドの裏庭でするぞい。付いてこい、試験内容もそこで説明してやる。」


 入学試験か。全力でやったほうがいいのかな?先にソフィにやってもらうか?いや。やっぱりオレが先にやろう。


 ヨーデンさんは受付から出てきて、階段の横にある通路に進んで行った。


「おい!何つったってんだ!早く付いてこんか!」


 あっ!そうか。付いていくんだった。試験ってんで緊張してるのかな?


「す、すみません!ヨーデンさん!」

「ガルゥいこ」

「うん」


 冒険者学校か…友達出来るかな?


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