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異世界の人生はミルクから…。  作者: 翠ケ丘 なり平
第二章 幼児期から少年に
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15 魔法

どうも作者さんです。

昔話とかの言い回しが好きです。

むかぁしむかぁし とか。

 

 暖かく穏やかな陽光が射すアシヤカ村。

 今日も今日とて北のロッコニア山に青い葉が揺れる。

 そんな日、当たり前のように日常が流れる日。


「あ、あるぅ」


「えっ!?」


 ソフィがしゃべった!?

 しかもオレの名前!?

 たどたどしいけど、これは紛れもない初めての発音。


「キャァア! ソフィ!? 今、いま! ガルゥの名前を言ったの!? すごいわぁ!」


「な、なんだってぇええ!! そ、ソフィ! 何故…何故パパと言わないんだ…」


 近くでオレたちを裁縫をしながら見守っていたサリシャさんが驚きの絶叫をあげる。

 うわ、すみません…ダグランさん…

 なんか横取りしちゃった気分…

 サリシャさんは素直に豊満な胸を揺らして喜んでるけども。


「フッ。残念だなダグラン…! 俺はガルゥに一番(・・)最初にパパと呼んでもらったぞ!」


 基本的に昼の間はテレイゲル家かチヨクス家にいることの多いオレとソフィ。

 でもいつも側には父さん母さん、ダグランさん、サリシャさんがいる。


 それにしても一番っていうとこ強調しすぎじゃない?セドルパパよ。

 めっちゃドヤ顔だし…

 まぁ確かにセドルに最初にパパと言ったがよ?

 一応オレの親への考慮を褒めてくれても構わないんだぞ?


「大人げないわよ、セドル…」


 ほら、クローネ母さんにも呆れられてるし…


「ハッハッハ! ソフィはダグランよりガルゥの方が良いらしいな!」

「く、くっそぉ!」


 クローネ母さんに呆れられてもまるで意に介せず茶化し続けてる。

 なんて大人げない会話だよ…本気でダグランさん悔しがってるし。


「そんなつまらないことでウジウジしないでダグラン。今はソフィが喋ったことを喜びましょうよ~」

「そ…そうなんだが…俺の夢が…」


 と、まぁこんなふうに穏やかに日々は過ぎ…



 オレとソフィは五歳になった。

 これ位の年頃といえば好奇心MAXの時期だと思う。

 ということでご多分に漏れずオレも体の思うがままに色々やった。

 行っちゃダメだと言われたところも、バンバン行ってたし、裸足でそこら中を駆け巡ったり。

 深いから泳ぐなって言われたところでも飛び込んだりした。

 で、気づいたんだが。

 オレめっちゃ泳ぐの早い、そして上手い。

 多分っていうか間違いなく、スキル遊泳と高速遊泳のせいである。



 で、本題。

 三歳から五歳になるまでオレとソフィはセドルに魔法を教えてもらっていた。

 嬉々としてセドルの魔法講義を受けたもんだ。

 前世の記憶も相まってワクワクが止まらなかった。

 だって魔法だぜ、魔法!


 そのおかげでオレは火、水、風、土の四属性。

 更に治癒、生活、強化の魔法形態を覚えることができた。

 特に得意不得意はない。

 強いて言うなら魔力が多いせいで細かいコントロールが苦手ってところだ。

 ぶっちゃけセドルより魔法の才がある。

 固有スキル【生きるための才能】のお陰かも分からんが。


 でだ、ソフィは風、水、治癒、土、強化、火の順で苦手になっている。

 火は辛うじてという感じだった。

 生活魔法は大抵の人が使えるから置いておこうと思う。

 魔力さえあれば四属性の劣化版を使えるから。

 もちろんソフィも使えるという話だ。



 説明しておくと、魔法には火、水、風、土の基本の四属性。それに光、闇の特殊二属性、そして大体の人が出来る生活魔法。

 治癒、強化の活性魔法。

 そして特定の職や生まれが大事な神聖魔法、高潔魔法がある。


 基本的に属性魔法と、特殊属性魔法はイメージ力が大切で90%以上はそれで決まるらしい。

 あとの10%は詠唱や魔力によって変わると。

 詠唱はイメージを定めるのに必要らしい。


 そういえば自分の魔力よりも消費の大きい大魔法を使って亡くなってしまった魔術師は結構いるらしい。

 何をしようとしていたのかは知らないけどなー。


 

 生活魔法は小さな火をつけたり、小さな光球をだしたり、あまり純粋ではない水を出したりする魔法だ。

 本当に生活のために開発された魔法であるらしい。

 魔力消費も非常に少ないから便利ではある。



 そして、治癒はそれぞれの人にあった属性に寄る。

 セドルの場合、水属性が得意らしいので水属性治癒魔法というくくりになる。

 ソフィも水属性治癒魔法だ。

 風属性には治癒の概念が薄い。火も(しか)り。



 オレはどうも光が合っているのではないか? とはセドルの談だが、セドルが光魔法を使えないので今のところ覚えられていない。

 魔法の系統は教えられてようやく把握、使用できるようになるからな。


 イメージだけで補完しているからオレの今の治癒魔法は効率が大変悪い。

 治癒魔法はイメージではなく決められた音の調べがいる。

 ここにはこの詠唱で、という風に。

 詠唱が苦手、暗記が苦手なオレはほぼ使えないと言っても過言じゃない。

 だから治癒に関してはソフィのほうに軍配が上がる。


 それが分かったときのソフィはものすごく嬉しそうだった。

 ま、そんな便利な魔法が無かった世界に住んでいたためか、擦り傷を治せるだけでも凄いと思うんだよな。

 擦り傷を治す詠唱は短いからできる。



 えっとあと、強化魔法だけど…方法が二つある。

 身体の外、表面から属性魔法で包むように強化する方法と、身体の内から属性魔法を巡らしてアシストさせるという方法がある。

 パワードスーツかドーピングみたいな感じだと思ってくれていい。

 強化に適する属性は外なら風、内なら光が最適らしい。

 先人たちの研究成果なんだと。


 ソフィは外からの風強化魔法なら出来るようだった。

 属性に応じて強化されるものが少しずつ変わっているので一概に これ! とはならないらしいんだが。


 オレ? オレは同時に両方出来ます。

 初めて試したとき体が暑くなりすぎて熱出して倒れた。

 どちらか一方だったら管理できるんだけど、同時は体に負担がかかるから持って数分だ。

 その分、身体能力がガッツリ上がる。


 そして、神聖魔法、高潔魔法だが、まず神聖魔法について言うと…神官や、僧侶等の信仰心が必要とされる職でないと習得できないという。

 神聖魔法には呪いを祓ったり、アンデット系の魔物に大変よく効く『燐光』という魔法が使えたりする。

 うちの村にはそんな神官いないからな…学ぶことすら出来ない…というか、いても学ぶ気は無いが。

 神を信じてないから会得できる気がしない。


 高潔魔法は王族や貴族が習得できる魔法だが、それは分与された能力の低い魔法らしく、オリジナルを持っているのはこの世界で三人とのことらしい。

 その三人は…


 エイゲニアの国王、エドラ・リビ・エイゲニア・フェビス陛下

 世界最大の国土を持つ、リンデーン帝国の皇帝、ヘドクラ・ノバ・リンデーン閣下

 神を絶対とする国、アンセビメル神国の法皇、ナドルジカ・オリ・スルーテ様 である。


 高潔魔法の能力は平民にはほとんど知られていないため、オレにはどんな能力か分からない。

 別に貴族になりたいわけでもないからこの魔法はオレには全然関係無いと思う。

 オレがなりたいのは冒険者だから見ることもないだろな。



 ここまで説明した魔法は全てが詳しく研究されている訳ではなく、まだまだ未知の魔法が出てくるだろうとセドルは言ってた。

 魔法にはイメージが最も大切なのだから、魔力さえあれば誰にでも開発できるとのことらしい。

 オレが思ったのは空間魔法や浮遊魔法、その他にも前世日本で培った記憶があればいつかは開発出来るだろうと言うことだ。

 あぁ! 夢が広がるなぁー!!

はい。作者さんです。

異世界もの読む人って少なからず魔法好きだと思うんですけど思い込みですかね。作者さんは大好きです。

にしても設定難しい…

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