13 使命
どうも作者さんです。
片付けは苦手ですがやり始めると止まらなくなります。
「ちゅぱ、ちゅちゅっ」
え? 今の何の音かって?
オレの人さし指が舐められてる音だよ。
別にエロイ人が舐めている訳じゃない。
オレが強要した訳でも無いぞ!?
そう。オレの入ってる揺りかごに同居人が増えたのだ。
『ソフィティア・チヨクス』
これがオレの揺りかごの同居人の名前。
オレの親、セドル・テレイゲルとクローネ・テレイゲルの昔馴染み、ダグラン・チヨクスとサリシャ・メテ・チヨクスの娘だ。
誕生日はオレと一日違い。
ソフィティアはこの赤ん坊時点で結構カワイイ子だ。
産まれたばかりなのに顔は小さいし、少し生えた金銀入り混じった髪はサラサラだ。
このままスクスクと育てば間違いなく美人さんになることだろう。
良かったな、ダグランさんの顔に似なくて…まぁ美しさは磨くものだけど。
そして、だ。
どうも我が親とソフィの親は、オレとソフィティアが将来結婚するように画策しているらしい。
サリシャさんが完全に思い付きで言った感じは否めないが。
だって、「そうだわ~!! ガルゥちゃんとソフィちゃんをくっ付けちゃうのはどう~?」だぜ?
それに対してクローネ母さんは悩む姿は見せたけど「それもアリ、ね」とのことで。
そしてなし崩し的にオレの許嫁としてソフィティアが決まりかけているという訳である。
オレとしてはむしろ嬉しくある。
何てったって幼馴染みだぞ!?
男なら一度は想像する幼馴染みの近所の女の子!
くぅ! ついにオレにも春がきた!
精子から頑張ってマジで良かったぁ~!
と、まぁこんなことはさておき。
余りにも突然だが、オレはこの世界で冒険者になろうと思う。
理由は異世界といえば──冒険者! というわけでもなく、使命を果たすのに最も効率が良さそうだからだ。
確かにオレ自身の憧れも多少はある。
けれど、冒険者になるのは戦闘の経験を積めるからという理由が大きい。
──使命は果たさなければならない、から。
そのための強さがいる。
使命とは何か。
ソフィティアが産まれた瞬間にあの声が聞こえたんだ。
そう…オレにギフトをくれた時、響いたあの声。
前世で最後に聞いた声。
世界の繋がりが薄かったのかノイズだらけの声、だったが今度は明瞭に聞けた。
その声はこう言った──
《──ガルゥシュ・テレイゲルよ。──国々を巡りなさい。今、産まれた女子の他に三人の女子を救いなさい。それが貴方の力になるでしょう──その力が──邪なるものを討ち滅ぼすでしょう─》
これが聞こえたとき、心の奥深くからやらなきゃダメだ。と自然に思えた。
それがこの声の力なのかもしれない。
使命を与えられたんだ。
『ソフィティアの他に三人の女の子を救え。そして、何か─邪を倒せ』か…
神なのかどうかも判別出来ないが、それがオレの役目なのだろう。
討ち滅ぼせとか強さを求める必要があるだろうと思ったわけだ。
だから世界を巡るために冒険者が手っ取り早いだろうと思ったんだ。
どうもうちの父親セドルは冒険者だったみたいだし?
前世で特に何の役にもたたない穀潰しだったんだ。
この世界では人の役に立つように生きたい。
そのためには力がいる。
人を救うためには力が必要だ。
今は赤ん坊だが、力をつけなくては。
幸い、セドルには魔法を教えて貰えるだろう。
そして、ダグランさんだ。
彼に武術や剣術を教えて貰えるだろうと思う。
それが何のための筋肉か分からないから、そう期待することにする。
それからこの世界にいるらしい魔物を倒してレベルアップを積み重ねる。
いつか来る災厄に負けないように…
どんなことが起こるかなんて全くわからない。
世界が滅ぶとかいうテンプレかも知れないし、全くあり得ない災害かもしれない、魔王が生まれるのかも…
ま、それはその時どうするか。
その時のオレが決めること。
選択することができるくらい選択肢を増やす努力はするけどな。
強さは選択肢を広げるためのアイテム。
前世の知識で選択肢が広がるなら惜しみ無く使う。
それに、女の子が揃わないと邪なるものを打ち払えない可能性が高い。
彼女たちを救うこともそれまた使命だから。
やはりその為にはあらゆるものが必要となってくるだろう。
でもせめて、最低でもオレが歩けるようになるまで赤ん坊らしく普通に暮らしてもいいですよね?
はい。作者さんです。
挿し絵入れたいが絵心が追い付いてないからしないと決めました。




