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例外者の異常な日常  作者: 枯木人
第五章~家庭の事情~
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2.会議

ごめんなさい!昨晩書き上げる予定でしたが接触不良らしく接続できず中途半端です!

 短い昼休みでは全文は書けませんので夜帰って来てから書きたいと思います!


 また夜に来ていただけば幸いです!


 …にしても昨日の投稿で何となく謝りたい気分になって今日こうなるとは…

「はいじゃあ祓に言っとく。俺の彼女の小野です。」


 今村は特に顔色を変えずにそう言った。小野は満面の笑みでそれに続く。


「はい!仁さんの彼女の小野小町です!」

「…まず先生は何でそんなにテンションが低いんですか?」


 テンションの落差に突っ込みを入れつつ祓はお茶を並べた。今回のは急須で淹れたものではなく。市販のものだ。


「えー…何か作戦出しといてなんだけどこいつと俺じゃ付き合うってのにリアリティがないし…外でデートする時はテンション嫌でも上げないといけないから温存中。」

「作戦?」


 一応知っているが先程みたいな状態になるのは肝が冷えるので聞いておく。今村は簡潔に説明した。


 曰くお見合いが面倒なので偽造恋人を作ること。それに伴い証拠品を作るのでデートをする予定。小野は今村の説明する時のテンションの低さに少しだけ面白くなさそうにして今村の説明が終わるのを待った。


「…わかりました。…それなら私が偽造恋人するので小野さんは戻ってもらって結構ですよ?」

「はぁっ!?」

「…ん?どういうことだ祓。」


 祓の一言に小野は全く納得いかない様子の返事で、今村は祓の意図を尋ねる。祓は一度息を吸って二人を見据えた。


「まず、先生と同い年ということは小野さんは高校2年生ですよね?」

「そうよ?それがどうしたの?」

「来年受験ですけど余裕あるんですか?」

「ぐっ…」


 祓の言葉が突き刺さる小野。正直お勉強の方はあまり得意でないのだ。


「特に理数系。アレって普通だと一日授業に遅れれば全く別物になるみたいですけど…大丈夫なんですか?」

「うぅ…いつも赤点すれすれだけど…頑張るもん。」


 小野は少し涙目で抗弁して来た。そんな小野を見かねて今村が口を出す。


「あー…教えようか?一応式神に授業のノート取らせてるし…あの程度なら…」

「先生!甘やかすのは駄目です!」


 一瞬降って湧いた幸運に喜ぶ小野に祓が釘を打ち込む。


「先生の呪具とか魔具とか使えば真面目に勉強してる人たちに不公平じゃないですか!」

「いや…普通に口で教えるけど…」


 今村は糠だった。釘を打っても意味がない。


「…先生が天才なのを忘れてました。」

「酷いな…天災って…まぁよく言われてたけど。」

「?」


 わざと間違えてみた今村。祓の首を傾げる動作に満足する。


「…まぁじゃあ授業の方は良いです。次、小野さん今年17歳ですよね。」

「…そうだけど…」

「もうそろそろ結婚を考える時期じゃないですか?そんな時期に遊んでいると将来のことが…」

「あぁ、盲点。俺結婚する気なかったから別にいいけど小野が行き遅れるとアレだな。」


(…そう言えば美川振られたらしいし。…う~ん。恩を返して貰おうと浅はかな計画立てたな俺。)


 祓は今村の心変わりを確認して内心で小さなガッツポーズをとる。そんな場の雰囲気を見ていて小野は自分が不利と分ると祓を連れて一度部屋を出た。


「今村は待ってて!」

「ん~?いいけど…」

「乙女の会話だから聞かないのよ!」

「へいへい。」


 超適当な返事をする今村を残して二人は部屋の外に出てそしてそのままホールの真ん中に出た。



















「ちょっと余計なことしないでよ!」

「余計なこと?」


 祓は小野の言葉に少々イラッときた。何が余計なことなのか、少なくとも祓にとっては例え偽の恋人としても目の前で何もせずに今村に恋人を作らせるなんてことは出来ない。

 寧ろこちらが言いたい。邪魔だと。祓だって幸せになりたいのだ。目の前にいる人物はそれも許してはくれないのか。


「な…何よ。」

「…私は先生が好きです。」

「っ!だ…だから?」


 小野は唐突な祓の告白に少し怯みながらも言い返した。祓はそのまま攻める。


「引いてくれませんか?私にはもう先生しかいないんです。」


 祓は小野の目を真っ直ぐ見て言った。小野はその勢いに気圧されて無言になる。


 両者が黙る中、小野はしばらく返事もせず黙っていたが、しっかりと祓の目を見据えて言った。


「いやよ。」

「っ…」


 小野の表情は真剣そのものだった。そしてその瞳は燃えるような敵意に満ちている。


「何で今村しかいないのか全く分からないけどいきなり出て来たぽっと出の人に何でそんなことを言われなきゃならないの?私だって…」

「お早うございます。どうなされたのですか?」


 小野が何か言い募ろうとしたところに相馬が現れた。見事で大袈裟な感じもせず、きっちりとしたキレのあるお辞儀と共に爽やかな挨拶を交わしてくる。


「お…お早うございます。」


 その姿を見て小野が動揺したのを祓は見逃さなかった。テレパスで確認する。


「…一瞬恰好良いな。と思いましたね?」

「うっ…だから…」

「先生以外に目を向ける人に先生の恋人は無理です。」

「…何の話をしているんですか?」


 何やら言い争いをしているのは分かるが、一人蚊帳の外の相馬。毎朝の素振りの後で汗が光に反射しており、実に絵になる。


「…先生の恋人の話です。」

「!?どういうことですか?」


 祓は嫌な顔で相馬にきっちりと説明した。相馬は顔を顰める。


「…それなら…僕も話に入れてくれないかな…?」

「…すっごく嫌。この人と一緒に遊んでて。」


 祓は前面に嫌な顔を出して小野を差し出す。


「ちょ…ちょっと!」

「何ですか?」


 押される小野が祓に抵抗する。地力が違うので抵抗は無意味だがそれでも嫌だという意思は示すことに成功した。


「私は今村と…大体!格好いい人がいればちょっとくらい見ても仕方ないと思うわよ!?」

「思いません。」


 祓は断言した。


「な…じゃああなたはどうなのよ!どんな人がいても今村を見続けることができるっていうの!?」

「当たり前じゃないですか…」


 こんな当然なことを今更聞いて来てどういうつもりなのか…と呆れる祓を見て、ここで小野はようやく祓の異常さに気付いた。


「…あなた…そこまで…」

「…ようやく分かってくれましたか。」


 小野が自身の敗北を認めたことをテレパスから見て取る祓。その折に相馬が横から口を出す。


「あー…僕も先生に訊きたいことが出来たから一緒に部屋に入ってもいいかな…?」

「駄目。」


 祓は余計なことを言われて千載一遇のチャンスを逃すことになりかねない相馬の思考を読み取って参加を断固拒否した。

 相馬は困ったように頭を掻く。


「誰も恋人にならずに済む案があるかもしれないんだけど…」

「「誰も求めてない(わ)」」


 斬って捨てられた相馬。そう言うのなら仕方がないと引き下がろうとしたところで今村がいるところの扉が開いた。


「…まだ?」

「いえ、話は付きました。」


 今村が顔だけ扉から出して訊いてきた。祓たちは部屋に戻ろうとする。そこで今村が相馬に気付いた。


「ん?…あ、いたのか。じゃあ入りな。」


 今村の言葉に相馬が言われた通りに入ってくる。祓はもの凄い渋面を作った。


 ―――これでも可愛いって反則よ反則…―――


 隣で小野がムスッとした感情になるのを聞き流しながら祓は相馬が余計なことを言わないように祈りつつ部屋に戻って行った。




 ここまでありがとうございます!今日は申し訳ありませんでした。


 そしてスミマセンが、明日ちょっと遅れます。

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全盛期、相川だった頃を書く作品です
例外者の難行
例外者シリーズです
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