表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
例外者の異常な日常  作者: 枯木人
第十六章~遊びましょう~
307/644

9.招き入れる

「…ん?またなんか来たな…」

「マスター。食後の紅茶はいかがですか?」


 今村は朝食後、またこの世界に誰かが入ってきたことに気付いた。因みにカラフルズに関してはこの世界に残ったままだという事に気が付いているが放置している。

 それはさておき、今村はマスター呼びしてくる美女、月美の後ろにいる20センチほどの透明感あるスカイブルーレオタードを着た妖精が微妙に困っているのに目が行った。


「…いやそこの妖精っぽいのがやるんじゃねぇの?」

「いえ、彼女は休憩してもらいます。働き過ぎですので。」


 今村は気配だけそちらに向けて妖精の様子を窺うが役目を奪われて控室で身の丈近い大きさのトランプで遊んでいる仲間たちのことを考えているようだった。


(とっとっと…様子を知ろうとしたのに思考を読みとってしまったな…調整が効き辛いなぁ…能力値の抑制は…まぁ…こんな感じかね?)


 慣れないことが多いので今村は自分が考えて良そうなことを色々と試してみて途中でヒットした物を実装していく。


(しっくりこねぇな…まぁ後で何とでもなるかなぁ…?)


 そんなことを考えながらまったりしているとどうやら今、試しに能力を抑制した所為で弱まった防御陣が突破されたらしく城の扉の前に誰かが辿り着いたようだ。


「今度は誰かねぇ…?できればわかりやすい敵が来てほしいんだが…」


 残虐な実験をしたいので私利私欲を満たすことや自己承認欲求のためだけに来ている殺し屋などに来て欲しいのだが来ていたのはピンク色の髪をした妖艶な美女だったので溜息をつく。


「はぁ…あれが腐れビッチだったらいいなぁ…はてさて…どうでるか。」


 紅茶を飲むのをやめ、今村は破壊不可の戦闘場へとその美女を招き入れると自身も転移した。



















「えぇと…今村仁様。記憶喪失という事ですので私のこともお忘れでしょうね。グロ・マキアと言います。初めましてではないのですが、便宜上初めまして。」

「うん。初めましてグロ・マキアさん。俺の知り合いには基本的にここに入って来る者に関しては全員敵と見做されるって通達が行ってるはずだけど君は何かな?」


 戦闘場で対峙するのは「絶刀」と「絶牙」の両刀を持ち、「カースローブ」などを既に硬化させて臨戦態勢に入っている今村と記憶がある状態の今村であればこれ誰?と言わんばかりのキリっとした状態のマキア。

 目の前にいるマキアは戦闘態勢に入らないので今村は戦闘に入らずにまずは言い分から聞いておく。


「私は雇われの身で主に雑用係で身の回りの雑事を任されていました。そして、ある日雇い主が失踪したのでここまで来たということです。」


 今村の質問に対するマキアの答えは一応嘘ではない。「レジェンドクエスターズ」に雇われ、社長の今村まで行かないがそれに続く重要な判断など今村しかできない案件の一歩手前の様々な仕事を引き受けていた。今村が突然失踪したことも何度もある。

 今村は話している内容に偽りはなさそうだと判断して話を促す。


「…へぇ?…それで何しに来たのかな?」

「再雇用です。この城で働かせてもらいます。おそらく人手に関しては足りていると思いますが…月美さんがいないので、ストッパー役が必要じゃないかと。」


 今村は目の前の存在への警戒を緩めることなく並列思考で真偽のほどや何が目的かなど色々考える。

 マキアはそれにダメ押しをした。


「後、世界の敵役に位置しているので他に行く当てもないですから…」

「行く当てがないか…ん~ちょっと考えさせてもらえるかな?」

「はい。いくらでも。」


 花が綻ぶような上品な笑みを浮かべるマキア。今村はそれを尻目に考える。


(あー…判断材料がなぁ…一応俺の感覚的にあんまり入れない方がいいと思うが見た感じ俺に被害が来るわけじゃなさそうだし…何かこの状態嘘っぽいし…)


 違和感だけ何となく感じるのだが、試しに少し斬ってみたのだが何の抵抗もなかったのでそのままくっ付いている。


(ん~好感度も基準がよくわからんし…敵意とか悪意とか害意はないってのはわかるんだけどな…)


 「目」を使って色々と見てはいるものの比較対象がクロノとか月美しかいない。目の前にいる美女はその二人と大体同じくらいの好感度を持っているということはわかるのだがそれがどの程度か分からないのだ。


(ん~俺は俺のこと好きだけど嫌いだし…当てにならん…)


 ということで話している間に何か思いつくだろうと軽くテストしてみることにした。


「んじゃ…まずはその態度が疑わしいので本性を表せ。」

「でしたら私を蹴ったり踏みつけたりしてください。出来れば子きゅ…お腹辺りをお願いします。私は先生専用のドMですので。はしたないメスの顔が本性です。」


 マキアはマキアの方で今村の様子を測っている。それに対する今村の返答はマキアが望む通りのものだった。


「ぐ…っ!あぁ…」

「…んー…俺はSじゃないからMの奴をどうこうするのは…それなりにしか楽しくないんだがなぁ…これで普通になった?」


 マキアは一瞬理解が遅れたが壁に叩きつけられた直後に体の調子が良くなっていることに気付いて事態を理解した。


「え!?こんなに簡単にご褒美ですか!?ありがとうございます!」

「…素はこれか…ん~単なるドMなら…まぁいいか。…えーと、今から言うのは仮に雇われるとしたらの注意事項ね。俺の部屋に入ったら問答無用で殺す。背後に来たらその時々で何かする。気に入らなかったらボコる。適宜追加する。こんな感じだから止めといた「了解しました。」…マジか。」


 正直あんまり必要性を感じなかったので適当なことをいって拒否させようと思ったのだが、雇用条件として到底考えられない内容を喰い気味で快諾されたので今村は若干引いた。


「後、呼び名について何ですけど…ご主人様にした方がいいですかね?」

「前呼んでいた通りに呼んで。いつ先生をしてたのかよく分からんが…あと給与に関しては後で…」

「あ、食材と住居の提供はお願いします。後は適当でいいです。」

「…奴隷…?」


 扱いが何か奴隷っぽかったので思わずそう漏らすとマキアの目が輝いた。


「性奴隷ですか!?テンション上がってきますね!」

「いやしねぇけど…金は一応あるし出すよ?」

「お金で買われるんですね!ありがとうございます!」

「…なるほど。こういうやつか。」


 納得した今村は取り敢えず黙るようにチョークスイーパーを掛けて連行した。そしてその状況でも笑顔なマキアを少し見て病気だな…と思いながら記憶のある自分が今の自分に残した紙について考える。


(…俺が自分で見て考えたことしか信用しないことを知っておいてからのメッセージだしな…本当に重要な『魔法』『魔術』関連は何も知らせずに実践から始めた辺り来る者皆敵とかいう異国船打払い令みたいなアレに関しては自由度があるはず…寝首掻かれないように気を付けながら俺なりにある程度やることやるか…)


 まずはいい感じに戦えそうな奴を招き入れることに成功したので何らかの制約を行った後で能力を思い出していくことにした。




 ここまでありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全盛期、相川だった頃を書く作品です
例外者の難行
例外者シリーズです
よろしければお願いします
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ