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例外者の異常な日常  作者: 枯木人
第十六章~遊びましょう~
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6.退け退け

 自分の部屋の前に戻ると目の前にロリ巨乳さんことクロノがいて何かを片手に飛びついて来た。今村は結構な衝撃をうける。


「能力なしでこの威力か…なるほど。」

「お兄ちゃん!あのね、クロノね、案内された所に行ってみたけどね、見せ物扱いされたし腫れ物扱いも去れたからやだった!」


 今村が送りだした先でクロノはYesロリータ Noタッチ精神を持つ者たちによって保護され、彼女が望むものを得ることが出来ずに帰って来たのだ。


「ふーん…まぁ記憶ないけど多分君は俺に身内判定されてたんだろうから面倒は見るよ。何したい?」

「ご本読んで!」


 そう言って渡されたのは源氏物語。古典名作集から持って来たらしいが内容は子ども向きでは…と思ったところで今村はそこに書いてある文字が読めなかったが、何故か内容は知っているのに気付いた。


 そして不意に目の前に紙が舞い降りてくる。


「…ん?」


 その紙を拾い上げるとそこには「言語異能力解除」との文字が。それに続いて更に文字が浮かび上がる。

 クロノは今村によじ登ってすべすべのほっぺたを摺り寄せながら落ちて来た紙を一緒に見る。


「…え?お兄ちゃん今まで文字とかわかんなかったの…?でもクロノ言葉分かったけど…」

「それは多分持ってる機械の所為。んで…あぁ…なるほどねぇ…俺ってやっぱりテンションで壊れるのなぁ…」


 紙に綴られた内容で今村は微妙に矛盾していることの真実に気付いて、ついでに色々知ることになった。


「ん~テンションが上がれば能力が勝手に出るのか…何気に困ったもんだな。さっきのいかにも呪われた刀にしろ…まぁ言語翻訳に関してはこれから永久に使用可能らしいが…」


 しかも、能力使用不可エリアは自分が解放した能力は他の者にも使えるようになるらしい。


「…あ!じゃあこれ読めるんだ!読んで~!」

「自分で読んだ方がいいと思うがなぁ…」


 というより幼女に音読で読み聞かせしたくない。


「じゃあ頑張る!お兄ちゃんは横にいてね!分かんないところ教えてもらうから!」

「…せめてどっか座らせろ。…あ、俺ちょいと用事あるわ。」


 少々モニター内で気になる点があったので今村は戻って来てすぐだがまたゲーム世界内に入っていくことに決めた。


「えー…何で…?」

「いや…ゾンビゲームで旅行先から脱出して、その先の日本で飛行機内の人間にも感染者がいて感染が起きてる…んだよな?」


 まずアメリカに脱出した生き残りたち第1弾はそれぞれ少しの間様子を見てから本国へと帰って行った。主人公たちは少し遅れているので第2弾だ。2回目に来たヘリは落ちたのでもう救援は無しと判断した主人公たちは現場にある飛行機に乗って帰る。


 それはさておき、生き残り第1弾の中で様子を見ていた生存者中に日本人の社畜がおり、彼は本能を強化されても本能的に働くことしか考えていなかったので本国送還されても働き続けていた。


 そんな彼は、飲み会という場で羽目を外してしまい…パンデミックを引き起こしたのだ。主人公たちが墜落したヘリのオペレーターを助けて目覚めたころである。


「…にしても、言葉喋れてねぇのになぁ…まぁ英会話能力が欠如してるって判断が下されたらしいけど…」


 うぅ…とかあぁ…?とか言いたい言葉が見つかってなかったと判断された。そして企画書のまとめを一心不乱にして、期日をやたらと指さし、気にしていたことから理性があると見做されたのだ。


「しかも勤め先は彼の部署だけブラック…本社の命令で各部署で飲み会が開かれなきゃ…デスマーチ3月ぶっ続け…」


 その不幸中の幸いと言っていいのか、ブラック部署はブラック部署だけで飲み会が行われたので社畜まみれの睡眠返上で会社から出ずに仕事をしており被害がそこまでない。


 被害は本社からのほほんとしながら来た人への怒りの時だけだ。それが外に出て2次感染をしたことによって今回の社畜感染が明るみに出た。


「お兄ちゃんさっきから何言ってるの?後これなんて言うの?」

桐壷きりつぼ。平安京ってところにあった建物の名前。んで言ってることは今から行くところについて。」


 取り敢えず、今村は外で思いっきり銃火器を振り回して遊んでみたい。ついでに社畜ゾンビの働く風景を見たいと思ったのでまた移動して行った。



















「…あれ?場面が違うな…第一部の最終戦の方に来てしまってる。」


 今村が気付いたら主人公のラスボス戦の方に来てしまっていた。因みにこのラスボス戦は好感度が最も高い女性と最も低い女性キャラが捕まり、ミッションがノーマルエンドだと最も低いキャラを犠牲に。

 バッドだと最高好感度の女性キャラが重症。そしてほとんどの女性キャラを犠牲にして最高好感度だけ助かり、ハッピーだと両方助かるという仕様になっている。


 今回、そのシナリオで行くと主人公はミッションに失敗しているようだ。ヒロインズが儚げな顔で別れの言葉を言っている。


「何か湿っぽい空気だが…」


 だが、今村的にそんなことは関係ない。PDWを出して弾薬無限だが何となく体に弾薬を巻いた状態で主人公の横に走り出る。


「ひゃっはー!退け退け退け~邪魔だ邪魔だ退け退け~撃ち殺されてぇのか馬鹿ヤロコノヤローめが!葬式挙げてーのか馬鹿ヤロコノヤローめが!」


 全員が呆然とする中今村はラスボスの足から乱射。一応気を遣って人には当てていないが、ヒロインズが血と肉片でどんどん汚れて行く。


「い…今村くん!生きてたの!?」


 銃声とラスボスの痛みの咆哮に負けないように大声を張って問いかける一目惚れヒロイン。彼女はラスボスに捕まっている。


 今村は大声を出すのが面倒なので聞こえなかったことにして無視した。そして広い所で撃っても大して面白くないな…と感じる。


「…同じ動作しかしないから飽きるんだろうな。」


 ラスボスを完膚なきまでに撃ちながら今村はそう呟いた。それなりに距離がある上指しか使わずにただ立っているだけ。


 それでも最初の足の乱射で機動力が芋虫レベルなラスボスにはワンサイドゲームだ。


「…でもなぁ…銃はやっぱロマンだし…あ、んじゃいつか自立型ロボット作ってそこに取り付けるか。」


 目の前のラスボスが唯の肉塊に変わっているのにもかかわらず撃ち続ける今村。その間にヒロインズは主人公の下へ行き…一人だけ今村の方に駆けよった。


「もう終わったわよ!い!ま!む!ら!く!ん!」

「…あ…ごめん名前忘れたラスボス…詫びだ!取っときな!」


 そしてPDWを謎空間に仕舞うと屋内で使って後悔したロケランをぶち込む今村。そして笑って言った。


「なぁに…釣りはいらねぇぜ。…うん。言ってみて楽しいけど恥ずいな。」


 でも楽しかったのでそれはそれでいいことにする。そうしていると一目惚れキャラが涙目で今村に話し掛けてきたので取り敢えず無視した。


「おい…良かった…生きてたんだな…俺は信じてたよ…」

「何か言ったか腐れごみ屑。信じてただぁ?俺ぁお前に殺されたんだがな?言いたいことがあって来た。俺は別に苦しんでも無けりゃお前に解放して欲しいとか言った記憶はねぇぞ?一遍死ぬか?あ゛ぁん?」


 主人公が白々しく話し掛けてきたので今度はロケランを仕舞ってPP-2000の銃口を向けておく。


「ちょっと!心配させといて何よその態度!」

「シャットザファカップだ腐れども。次に五月蠅い奴がいたらぶち殺す。」


 お嬢様キャラも五月蠅かったのでKAC 6×35㎜の銃口を向けておく。ついでに髪にかする程度にちょっとだけ発砲しておいた。


「はぁ…全く。」


 今村はそう言いながらイベント中で出られない設定を解除しようとウィンドウを開く。そのすぐ傍で一目惚れキャラが泣いていた。


「ごめんなさい…私の所為でこんな…苦しませて…」

「自己陶酔止めてくれる?そういうのはお前の愛しのダーリンと家でしておいてくれ。お前を助けるために他全員の奴らをぶち殺して囮大作戦を立てた腐れとな。」


 イベント省略を探していたが見当たらないので打開策を探す。何かイライラして来たのでスキップの為に今村はこの世界から出て行った。


「…あ、お土産だ。」


 そう言って手榴弾を投げ落としてから―――




 ここまで来ていただきありがとうございます。

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全盛期、相川だった頃を書く作品です
例外者の難行
例外者シリーズです
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