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例外者の異常な日常  作者: 枯木人
章間8
176/644

女性陣の会談

「…それで、何故妾たちを呼んでみたのじゃ?小娘…」

「年増なんですね~仁さんと大して変わらない年代の娘たちに小娘とは笑えます~」

「…今日は、皆さんと話し合いたいことがあるんです。」


 「幻夜の館」の一室…というか、お風呂。その中で今村を慕う女性陣たちの一部が集まっていた。


 お風呂の中と言う理由は、今村が現在自世界に帰っているのだが、下手に聞かれると何か困る可能性があるということ。その為、今村がほぼ絶対に入らない女湯がスポットを浴びたのだ。


 因みにこの湯。今村の能力で異能力者たちに効能のある温泉と化している。ついでに今村は個人用を持っている。


 今回の会談に参加している者は…


 サラ・ドラゴニカル・ヘヨルミ


 地獄の女帝にして破壊的な胸囲とそれを損なわないようなバランスの体をもつワインレッドのショートヘアに赤い眼を持つ褐色の肌をしたクール系の美女だ。


 ヴァテン・ルへテン・ゴクハブラ


 天帝にして本当のロリボディを持つ淡い水色のロングヘアーで薄い桃色の目に真っ白な肌を持つあどけない系の美幼女だ。


 天明 祓


 元フェデラシオン第二王女にて現今村の奴隷。やや胸にバランスが片寄っているもののバランスが非常に良い白髪ストレート、空色の目をした深雪のように白い肌の透明感のある美少女だ。


 今村 みゅう


 第一世界に居た【特異点】にて今村のペット。白銀の超ロングヘアーにアメジスト色の眼、ヴァルゴとは違って若干胸がある体で、健康的な肌色をしたかなり保護意欲を高める顔立ちをした美幼女だ。


 ミーシャ・ロングアン


 元モアライアの帝国の王女。現、YKZの異世界担当局務長にして奴隷の長(本人は奴隷じゃないけど)。とんがりの黒耳を持った黒髪で元々ストレートだったが最近若干癖っ毛になった。エメラルド色の目に淡雪のような肌。きりっとした顔立ちの美少女だ。


 この5人になっている。


「え~…議題は勿論先生の事についてです。そして、今日集まってもらったのは先生以外との異性との言動に対する注意勧告です。」

「あ、その辺かなり気を付けとかないとパパに好きでもない人にかなり面白半分にくっ付けられるから気を付けた方がいいよ~」

「…出来ればそれは早目に言っておいてほしかったところですが…」


 祓はもう手遅れなみゅうの言葉に若干呆れながら特定部位が湯船に浮いている浮いていないで喧嘩している地獄の女帝と天帝に声をかけた。


「…この前、安善というが散々同じ質問をされて、最後にまぁ…嫌いじゃないよ?みたいな感じのことを言ったら問答無用でその人と一緒に異世界に飛ばされました。」

「…え~それ、その子が悪いと思うな~少しでもパパ以外…」

「…【護国龍】様、少しの間…静かにしていて下さい。」


 話が進まないとミーシャがみゅうを止める。しかし、みゅうは止まらなかった。


「あのね。パパは自分しか助けられないなら助けてくれるけど、他の誰かでもいいなら助けないんだよ?基本的に…だから、心を許せる誰かっていうのがいるならその人に助けてもらえって言うのは当然じゃないかな?」

「…本人がどれだけ先生のことを…」

「知らないよ。他の人に心を許した方が悪い。パパが元々他者を嫌ってるのにその部分に触れた方が悪い。」


 みゅうはにべもなくこの話を安善が悪いで斬り捨てた。それにヴァルゴがムッとして反論し始める。


「仁さんが他者を嫌っているってなんであなたが決めつけるんですか~?他者が嫌いなら他の人を助けたりしないはずですよ~?」

「…パパ、面白いことは好きだからね…戦闘も、他人の恋路も…もし、仮に、パパの所から多少顔が良い奴で性格も悪くはないやつが来てたら…多分、気を付けた方がいいよ?」


 心当たりがあったのか、ヴァルゴとサラは眉を顰める。


「…呼んでよかったです。みゅうさん…他に気を付けるべきところってあります…?」

「みゅ?ん~…程よい感じの距離に居る事かな…?遠かったらいつの間にか消えちゃうし、近かったらウザがられるし…まぁ…それでもギュッてしたくなるんだけど…」

「あ、分かります。ふと抱きしめたくなるんですよね…」

「仕事で疲れたと言っておぶさった時、アレは至福です…アレがあるから頑張れる…」


 因みに、ミーシャは他の人にあまり残業させない。自分で頑張る。そして今村に甘えまくる。

 今村はそれに抵抗しない。自分の楽しみの為に頑張っているから何が楽しいのか分からないがそれくらいは好きにさせようというスタンスだ。


「…ずるくないですかね~?私もいろいろお仕事頑張ってるのに仁さん週に一回の訓練以外来ませんよ~?」

「…妾の所の方が…ぜんっぜん来ないんじゃが?月に一回なんじゃが?」


 この時点で何らかの友情が芽生えたサラとヴァルゴ。アーラムがこの世界を創ってからの因縁である地獄と天界のトップが手を取るという快挙が起こった。


「…いがみあっても仕事が増えるだけですからね~…」

「…一時休戦といこうではないか。」

「後、パパがこの時間軸からいなくなったら色々パパについて改竄されるから~引き返す気がないならパパから【黒呪印こくじゅいん】貰っておいた方がいいかもね。」

「…【黒呪印】…ですか。」

「うん。八王を統べた陰王であるパパしか使えない強化印。これがあったらパパがいなくなっても何となくパパのこと忘れないみたい。親衛隊の隊長が言ってた。」


 親衛隊が何なのか分からないが、祓とミーシャは必ず【黒呪印】を刻んでもらうことにした。サラとヴァルゴは仕事の打ち合わせで忙しいらしくあんまり聞いていない。


「すっごくいったいらしいから頑張ってね。あ、そこの平原と山脈さんの方にも言っておいた方がいいかな?」


 どこが、とは言わないが、それで通じた祓は「後で言っておきます」と言っておいた。


「後はね~あ、これ見ておこっか。もし、パパが居なかったらあなたたちがどうなっていたか。…実際に過去に戻れるのは【時間神】だけだから、確率が最も大きい世界を幻視してもらうよ?」


 みゅうが外見から全く想像できない笑みを浮かべると4人不快な映像が見せられた。

 サラは地獄に来ていた侵略者に奴隷のように扱われ、嬲られ、精神を病んでいく様子。

 ヴァルゴは極楽鳥に子供を産む機械のように扱われていた映像。

 ミーシャは処刑執行されたものの死なず、表では死んだことにされて裏で性奴隷にされる映像。

 祓は忌み、疎んじられて血の繋がっていない母親に嵌められて自分の弁明を誰も聞いてもらえず処刑される映像。


「…わかった?こうなってないのはパパのおかげなんだからね?好き、嫌いはどうでもいいけど…間違っても…間違ってもパパを裏切ったりしないでよ?」


 みゅうの傲然たるお願いにみえて、必死にしか見えないお願いは4人の4様の首肯によって受け入れられた。


「パパをこれ以上…他人嫌いにさせないでね…?それじゃ…パパの好みについて…」


 この後は先程の暗い雰囲気が消え去って話題に華が咲いた。




 ここまでありがとうございます!



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全盛期、相川だった頃を書く作品です
例外者の難行
例外者シリーズです
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