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人間嫌いの転生貴族 ~散々恋破れたので美少女に言い寄られてもなびきません~  作者: 藍色黄色


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第18話


 万能反応装甲エンシェントアーマーが完成した。


 アプローチの方法を変えたら簡単だった。


 属性がないと考えるから駄目だった。


 無という属性を帯びた攻撃と考えて火、水、風、土、光、闇、および雷など属性を確認できなかった場合にのみ爆風ブラストを発動する仕様にした。


 これで防御魔法は完成した。依頼をこなして資金も確保した。


 一人立ちの準備は整ったもののすぐにはてない。


 出発するにも荷造りが必要だ。動きを感付かれて妨害されても困る。


 父には領主の仕事がある。母もたびたび屋敷を後にする。


 オイデインも後継ぎとして屋敷を留守にする。


 屋敷内ががらんとする日と時間をうかがって荷造りをした。知り合いに向けた手紙を用意して、俺がった後の後処理をすませた。


 準備は整った。


 やるべきことを終えたら不思議と心の奥が落ち着いた。


 最近は不快な思いをすることも多かった屋敷での暮らしも、あと数日で終わると思うと惜しい気持ちが込み上げる。


 今日まで色々なことがあった。


 どこの誰とも知れない爺さんに無理やり転生させられて、貴族の三男として生きる道を余儀なくされた。


 エンシェントドラゴンを撃退して、王様から勲章と爵位を授けられた。


 許嫁のレベッカには浮気を口実に婚約破棄されて、身軽になったかと思ったらよりを戻してくれとお願いされた。


 妖精の世界に招かれて特殊な目をもらった。


 十にも満たない身でこれだけあった。大半が平穏からは程遠い思い出だけど、思い返すと何だかんだ楽しかった気がする。


 それも今日で終わりだ。


 早朝まとめた荷物を持って部屋を出た。手配しておいた馬車に乗ってニーゲライテ領の外を目指す。

 

 向かう先はフランスキー領。


 フランスキー伯爵との面識はないけど、彼には娘のラピア・フランスキー嬢を助けた恩がある。


 もしもの時は便宜べんぎを図ってくれるはずだ。


 小さな体でも不安はない。


 親元を離れての生活はこれで二度目だ。


 この世界で生きた年数は十に満たないけど、貴族や冒険者まで色々な人と接した自負がある。


 子供ながらにコネは作った。後はなるようになるだろう。


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