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第1話


「すまん! お主が結婚できなかったのはわしのせいなんじゃ!」


 見ず知らずのおじいさんから頭を下げられた。


 俺は女運がなかった。


 好きな女の子に告白しても振られるのは当たり前。告白を受け入れられたと思ったら浮気や寝取られ展開が待っていた。


 あげくの果てに結婚詐欺や美人局つつもたせ。必死に働いてためたお金を持っていかれて、俺は失意の果てに自ら命を絶った。


 やっと人生から解放されたと思ったのに、俺はまだ人と関わらなきゃいけないらしい。


「顔を上げてください。まずあなた誰ですか?」

「神じゃ。地球の全てを管理しておる」

「ってことは俺の人生も?」

「ああ。調べたところお主の人生にはバグが発生しておった。あらゆる恋愛が不幸な結末を迎える致命的なやつじゃ」

「どうりで全部うまくいかなかったわけですね」


 本来なら怒鳴っていい場面だろうけど、不思議と胸の奧はざわつかない。


 人生から解放されたせいだろうか。それとも不幸に疲れて感情鈍麻かんじょうどんまになっているのか。


 どっちでもいいや。


「もういいです。とにかく、これで俺は終われるんですよね?」

「いや、それではわしの気が済まん。お主には知り合いの神が管理する世界で幸せになってもらいたい」

「え、困ります。やっと終われると思ったのに」

「そう言うな、人間快楽には弱いのだ。きっとお主も気に入ってくれる」


 おじいさんが杖を掲げた。俺の体が光に包まれて浮き上がる。


 俺の意見なんて無視かよ。本当に神って傲慢ごうまんな存在だなぁ。


 こんな連中が支配しているんだから、そりゃ世の中理不尽にもなるか。



読んでいただきありがとうございます。


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