外食
外で休憩を取ろうと炊飯器の米をレジ袋に詰め替えて玄関を出たときには、後ろから「恥ずかしい」って指さされ言われたので「なんで」って応えたら、はたかれた。泣かれもして、そしてどこかに連れていかれようとしたので、僕は走って逃げた。歩きながら袋から米を食った。駐車場の空きスペースに座って米の入った袋を破って広げて食べた。アスファルトのゴミと砂利を米にまぶしておにぎりの形にして食べた。米もだいぶん冷えてきたので両手をその上にあてて、米が温まるまでずっと手を当て続けていたがあまり温まらなかった。車が入ってきて僕の前で停まった。相手は車から出てきて「ここ私の契約スペースだからどいてよ」と言ってきたが米が温まらないのでどいてたまるかと思い、憎たらしく思いだしてきた相手に米交じりの唾を吐いてやった。相手は僕が何をしたいのか理解したらしく助言をしたのでその通りにした。服と腹の間に米を詰めて走っていれば温まるという。了解してそうしてずっと走った。ズボンとシャツの間にたまっていた米の重みでシャツがズボンから飛び出して、米は道路にどさっと落ちた。しゃがんでつまんで、食べた。