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二度追放された冒険者、激レアスキル駆使して美少女軍団を育成中!  作者: 南野 雪花
特別編

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戦国オカン 6

挿絵(By みてみん)

コミックス第4巻、6月5日発売です!


 ダイミョウである織田信長が討ち死にしちゃったことで、尾張は支配者不在になった。


 そのまま無政府状態にしておくってわけにいかないから、だれか適当な人物に統治させないといけない。

 だけど、その適当な人物の人選ってやつが、ものすごく大変なのだ。


 州をひとつ預かるわけだからね。

 誰でも良いってわけにはいかないんだよ。


「こうなっちゃうから、降伏してくれた方がラクなんだよなぁ」

「いまさら言っても詮無きことよ。ライオネル」


 ぶつぶつと文句を言っている俺に義元が笑った。

 勝って愚痴る人間というのも珍しいと。


 ゆーてね? 戦後処理って面倒なんだよ?

 そのまま織田家に所領安堵ってのが一番簡単なんだって。


 ようするに俺たちとしては自分たち以外を皆殺しにしたいわけじゃなくて、俺たちの行動を認めなさいって話だからね。

 賛同までしなくていい、積極的に認めなくてももいい、邪魔さえしないなら州の支配権はそのままにしておくよってね。


 ランズフェローでもそのやり方だった。

 敵対した勢力をひとつひとつ叩き潰すってのは無駄すぎる。


「元清かのう。彼奴ならば尾張の民にもしっかりと目配りとした統治ができよう」


 俺が愚痴ってる横で義元が人選を進めていく。

 ちゃんと現実をみて対処していく良い君主だ。なくしたコインをいつまでも嘆いている俺とは大違いです!


 ちなみに元清ってのは斎藤元清のことで、義元を古くから支えている重臣だ。


「尾張という人材畑で人を育てるしかあるまいよ。ネル」

「人は野菜みたいに簡単には育たないぞ。モトノブ……じゃなくてイエヤス」


 桶狭間の戦いの後、元信は家康と名前を変えた。

 心境の変化なのかなんなのか、俺が娘たちを大事にしているのを見て、家族って大事だなあって思ったんだってさ。

 それで家族を大切にするよって意味の名前で家康らしい。


「ネルから名前を取って、松平ライオンにしようかと思ったら、お館様に全力で反対された」


 さすがにちょっと語呂が悪いね!






 で、斎藤元清の到着を待って今川軍は進発する。

 南近江を越えたら、京もうすぐそこだ。


 この南近江を支配するのダイミョウが六角定頼。織田よりもずっと勢力があるらしい。


「しかし、戦うより戦わないで勝つ手段を思いついたぞ。ライオネル」


 意気揚々と家康が言う。


「どんな方法だ?」

「フレアチックエクスプロージョンさ。あれを六角軍の頭上で炸裂させて、雨が降ってくるタイミングで天意だって喧伝するんだ」


 どうだとばかりに胸を反らした。

 その様子に娘たちが笑みを漏らす。


 というのも、この方法はすでに何度もやっているから。

 とくにガラングラン解放のときが、まったく同じやり方かな。


 でもね、娘たちよ。

 自力でその方法にたどり着いちゃうって、家康の才能はやばいんだよ。むしろ危険だといっても良いレベル。


「やっすんの天賦もお、軍師なのかもねえ」

「誰だよやっすん」

「ああ、お前らの世界では自らの天賦が判るんだったな」


 のへのへ言ったサリエリに家康が向き直った。

 羨ましくはあるが、寂しくもあると。


「自分が何者になれるか、はたして才能は足りているか、努力の方向は間違っていないか、判らないから人生は面白いと俺は思うぞ」

「その通りさ、イエヤス。天賦なんてもんはあくまで才能の方向性すぎないからな」


 天賦の通りに生きなくてはいけないなんて法はない。

 そしてたゆまぬ努力を続けたとしても、天賦の通り結果が得られるとも限らない。


 事実、俺の親友は英雄の天賦をもちながらも道を踏み外してしまった。

 英雄を導く軍師の天賦をもちながら、俺はあいつに道を示せなかった。


 そんなもんだ。

 人生なんて。


「英雄たちを育てたネルがそれを言っても、説得力のかけらもないな」


 闘神アスカ、大賢者ミリアリア、聖女メイシャ、韋駄天メグを育てた大軍師のセリフかと呵々大笑する家康だった。


 いや、娘たちはみんな良い子で素直だったからまっすぐに育ってくれただけで、俺の功績なんかわずかだって。

 サリエリやユウギリは最初からひとかどの人物だったしね。


「ちなみに、フレアチックエクスプロージョンを示威に使うって方法は有効だ。それを天意だって言い切っちゃうのも効果的だよ」


 こほんと咳払いし、俺は家康のアイデアを講評する。


「ただ」

「保留付きか。そのこころは?」

「俺たちが帰った後さ。もう都合よく雨は降らないぜ?」


 いつまでもヒノモトにいるつもりはない。

 というより、ガイリアに帰るため京に向かっているのだ。

 別れのときは刻一刻と近づいている。


「それなら心配いらない。ネルたちは戦国の世を嘆いた神が遣わした御使いってことにするから」

「ひっでえペテンだなあ、おい」

「しかもわたくしは至高神の信徒ですわよ。適当な神の使いにしないでくださいまし」


 俺は呆れ、メイシャは憤慨した。

 彼女の信仰は至高神に捧げられてるからね。程度の差こそあれ俺たちもね。

 勝手によその神の天使ってことにされちゃうのは、どうかと思うんだよ。


「そこはそれ、至高神から天照大神が借り受けて、このヒノモトに送り込んだって設定で」

「なあイエヤス、あんま神様の名前を都合よく使ってると、バチが当たるぞ?」


 老婆心ながら忠告してあげちゃった。

 至高神は鷹揚で、アマテラスとも仲が良いことは知ってるけどね。

 ユウギリが一度アマテラスを神降ろししているし。


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