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二度追放された冒険者、激レアスキル駆使して美少女軍団を育成中!  作者: 南野 雪花
外伝

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大陸一の兵


 さて、今宵みなさまにお届けするは、大陸南部の華『ルターニャ共和国』誕生の物語です。


 おっと、最前列の旦那様がたは、さっそく手拍子を始めてくださいましたね。

 それでは歌い上げましょうか。


 滅亡と再生の叙事詩(サーガ)。大陸一のつわものたちの伝説を。




 ある朝、突然に悪魔が『都市国家ルターニャ』を襲った。


 交渉の余地などない。降伏勧告もない。

 ダンジョンから現れた五匹の悪魔によって、町の人々は皆殺しに……ならなかった。


 悪魔たちの前に精兵たちが立ち塞がったからである。

 盟主タティアナを筆頭としたルターニャの七百だ。


「だが、我々だけで悪魔を倒しきることは不可能だ。ゆえに貴様らに命じる。民たちを連れて落ち延びよ。そしていつの日かルターニャを再建するのだ」


 という盟主の命令に従い、まだ正規兵ではない少年少女たちが、一万六千の民衆を街門の外に避難させた。


 もちろん口で言うほど簡単な話ではない。

 あるいは、ルターニャだから可能だったともいえる。


 常にダガン帝国の脅威に晒され、いつ街の中に暴兵が入ってくるか判らないと覚悟していていた。

 だから足止めのために戦ったルターニャの七百が三百五十になるまでの時間で逃げることができたのである。


「街門が閉まりました」

「よろしい。味方はあとどれくらい残っている?」

「半数ほどかと」


 副官の言葉に、タティアナがにやりと笑う。

 半数の損害ですべての民衆を逃がせたのなら御の字だろう。


「ここから先は時間を稼ぐ必要はない! ものども! 華々しく散ろうぞ!!」

「「応っ!!」」


 一斉に唱和するルターニャ兵。


 悪魔と戦って生き延びられるとは最初から思っていない。

 死ぬのは最初から織り込み済みだ。


「悪魔どもよ! 我がルターニャの名をその魂に刻み込め!」


 タティアナを先頭に突っ込んでいく。


 この日、ルターニャの七百は全滅した。

 序列十五位である地獄の公爵エリゴスと、序列三十五位の大侯爵マルコシアスを倒すという大戦果を挙げての、華々しい玉砕であった。




 盟主を失い、一時は母都市まで失ったルターニャが再建されるには十年の歳月を要した。


 しかし、それでも再建できたのだ。

 タティアナの後を継いだ六人の少年兵が中心となって民をまとめ、軍を作り、高らかにルターニャの復活を宣言するに至る。


 その名も『ルターニャ共和国』。

 指導者六人の合議によって都市国家を運営するという、中央大陸でも類を見ない政治形態の国として。


 そして、建国の礎となって果てたルターニャの七百には、名誉ある称号が贈られる。

 すなわち『大陸一の(つわもの)』と。





 ルターニャの突進に恐れをなし、悪魔どもは三里(約九キロメートル)も逃げ惑いました。

 そのなかで一匹、また一匹と悪魔は殺されます。


 そして最後の最後。

 盟主タティアナは一騎打ちを挑むのです。


 相手は序列一位の大悪魔、大いなる王のバアル。


 なんとなんと。

 人の身でありながら悪魔の王に挑んだタティアナの勇気はいかほどか。


『世に槍士(ランサー)は数多けれど、豪槍タティアナは一の槍!』


 吟遊詩人奏でるリュートに合わせ、酒場に集う酔客たちが声を張り上げる。


 賑やかな夜。

 世に愛される『大陸一のつわもの』である。


 それは多くの酒場や公園で歌われ、ひろく中央大陸に知れ渡っていった。


 百年のちの人々ですら、豪槍タティアナの名を知るほどに。


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― 新着の感想 ―
[一言] タティアナとルターニャの精鋭達は頭がおかしいレベルで強かったのですね、少数の兵力で複数の悪魔を倒して玉砕とは英雄と呼ばれるに相応しい勇猛さですよ。
[一言] 悪魔を倒し……た?
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