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395話 次は?

 レナがパーティーに加わり。

 それからしばらくして、騎士団と冒険者ギルドから報酬を受け取り、エリンとクリフと改めて挨拶と少しの話をして。


 後始末は全て終えた。

 さあ、これからはなにをしよう?


 ……というところで問題が起きた。


「これから、なにをしようか?」


 宿の一室で今後についてを話し合う。


 ここしばらくの行動の目的は、黎明の同盟の野望を阻止するというところにあった。

 そのためにあちらこちらを旅して。

 黎明の同盟の手がかりを追い。

 そして、王都にまでやってきて、決着をつけた。


 でも、その目的は達成することができた。

 これ以上ない形で決着をつけることができた。


 それは喜ばしいことなんだけど……

 今後の目的が綺麗さっぱり消えてしまい、予定が白紙になってしまった。


「はいはーい!」

「なに?」

「美味しいもの食べ歩きツアーなんでどうかしら?」


 実にリコリスらしい案だった。


「でも……悪くないかもね」

「え。フェイト、本気ですか?」

「ずっと、っていうわけにはいかないけどね。でも、たまには、そんな気軽な目的で旅をしてもいいんじゃないかな? 冒険者らしくない?」

「そう言われると、そうかもしれませんね……」


 大義のために旅をして、目的を果たす。

 それは悪くないけど……


 でも、たまにはのんびりとした旅をしたい。

 笑顔でゆっくりと散歩をするような感じで、気楽に旅を楽しみたい。

 今までが今までだったから、尚更そう思う。


「おいしいもの……じゅるり」

「オフゥ」


 アイシャとスノウがよだれを垂らしていた。

 どうしよう。

 いつの間にか娘達が食いしん坊になっていた。


「んー……美味しいものっていえば、王都に色々あるよ」

「レナは詳しいの?」

「ボクはグルメだからねー。それに、黎明の同盟の本拠地は王都にあったから、ちょくちょく滞在していたんだ」


 なるほど。

 そんなレナなら王都の美味しい店に詳しいだろう。


 でも、王都なら旅をする必要がないか。


「旅にこだわらなくてもいいんじゃないですか? しばらくは王都の観光を楽しむ、という感じで」

「うんうん、ソフィアもたまには良いこと言うじゃん。王都の観光ならボクが案内できるよ」

「えっと……うん、それもいいかもしれないね」


 王都の観光をして。

 美味しいものを食べて。

 時々、冒険をする。


 しばらくはそんな感じで問題ないような気がしてきた。


 のんびり、ゆっくり。

 そして、楽しく過ごしていきたい。


 アイシャとスノウに……ソフィアに。

 それと、レナと一緒に良い思い出を作りたい。

 これから先を笑顔でいっぱいにしていきたい。


 みんなで笑って。

 楽しく過ごして。

 幸せを作り、そして……その優しい思い出をどこかで眠っているジャガーノートに届けたい。

 それが一番の供養になると思うから。


「じゃあ、しばらくは王都に滞在して、思い切り観光を楽しもうか」

「意義なーし!」

「なし!」

「オンッ!」


 リコリスが笑顔で言って、アイシャとスノウもそれに続いた。

新作始めてみました。

『執事ですがなにか?~幼馴染のパワハラ王女と絶縁したら、隣国の向日葵王女に拾われて溺愛されました~』

こちらも読んでいただけると嬉しいです。

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◆◇◆ お知らせ ◆◇◆
さらに新作を書いてみました。
【おっさん冒険者の遅れた英雄譚~感謝の素振りを1日1万回していたら、剣聖が弟子入り志願にやってきた~】
こちらも読んでもらえたら嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] 作者様、妄想の時間となりました。 もし、この王都にあのキャラ達がいたら・・? カナデ「にゃー!ここはポライズンとはまた違った賑やかさにゃ!はっ!向こうから美味しいそうな匂いが!」ピュー!…
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