元哉と
集中治療室で目を覚ました
なんにもわからなくなり暴れまくった
多分点滴を抜いて放り投げたと思う
警察官も来たと思う
兄さんを返して!!!
集中治療室の中で暴れまくった
心が済むまで 最初はそのはずだった
目が覚めると 1面木のような暖かい部屋に居た
布団も被っていた
監視カメラがこっちを見ている
看護師から色々説明される
なんとか数ヵ月後に解放してもらった
家に帰ってドアを開けると 兄貴の匂いが残っていた
遺品整理もする気が起きない
友達を呼んで片付けてもらった
跡地には何も無くなった部屋がある
俺は兄さんが居なくなったから兄さんの残したお金でしばらく過ごした
カメラを持って公園に出かけた
今日はあいにくの大雪だ
兄さんの遺灰は親戚に託している
お墓にも入ったのを聞いた
公園のブランコでスイングを楽しんでいた
俺もそのうち兄さんに会いたいな
兄さんのおばけは年取らないからいいよね
俺は兄さんより強いドラゴンになってやる
後ろを振り向くと オレンジ色のドラゴンくんと目が合った
彼が後にでて来る竜である
友達と公園の中で鬼ごっこをしているようだ
「き 君も鬼ごっこ参加しない?」
まさかのお誘いだった
俺は感傷に浸っているからやめておくよといい
参加を断った
連日の大雪のせいで あたりは雪に沈んでいた
山奥では雪崩で死傷者もでたとかまだ見つかってないとか
生活保護に入っていないからライフラインが支払えなくなった
どうしよう
急に備え付けのエアコンと電気が着いた
「元哉おじさん」
ドアの奥から声が聞こえた
親戚のガキンチョが札束を持ってやってきた
「これどうしろと?」
「パパがあのトカゲが生活難だからこれ持って行ってやって」
って
あの野郎ありがとう
ドアの前で立ち話してるより 部屋に通した
「俺を忘れんな」
ドアの方から そのいとこのトカゲくんがやってきた
三人でエアコンのきいた部屋で最近の近況を話し合った
「俺はね…」
兄貴の遺骨はみんながよくいくお墓に納めておいてくれたらしい
「こんな大雪の日にどうしたの?」
「お前が凍え死ぬのは勘弁」
僕のいとこお前しかいないじゃんっていう
タンスにしまっていた布団で トカゲたちを歓迎した
「意外とフワフワだな」
しつこいなぁw