事故と犠牲と失ったもの
病院内風景は 事実と異なる場合があります
横断歩道を左右見て いざわたる
ん?
え?????
角を曲がってきた路線バスが自分に気付かずにやってきた
クラクションの音もなく衝突
出落ちって奴ですか...
ピッ ピッ ピッ ピッ
おう起きたか竜よ
自分は周りを見渡すと自分によく似たドラゴンが椅子に座っていた
ここはどこって思っていると通りかかった看護師が気づいた
あ!っていう声を上げながらその場からいなくなっていった
医者がやってきた
「自分の名前わかる?」
取り合えず 自分の名前を伝える
横を見るとさっきの似たドラゴンは居なくなっていた
点滴の色がおぞましいこと以外は病院なんだなっていうことが分かる
少し話し終わったら 医師が居なくなっていった
自分の手に硬い感覚があった
「生きててよかった」
それよりお前は誰?
「俺はお前だ」
という言葉だけ聞こえた気がして眠りに落ちていった
退院するまで 彼の姿は見なかった
治療に専念したおかげで 2カ月で退院できることになった
ロビーを歩いていると トイレのほうに良く見知った影があるのに気が付いた
その影は自分に気が付くなり 現れた
「完治おめでとう!俺の竜!」と言いながら抱き付いてきたので 思わず叫んでしまった
あ...まずい
叫び声に気が付いた看護師がやってきて しゃがみこんでいる僕を見るなり
とりあえず病室に戻ってくださいとだけ言われた
震える手でドアを開けた 部屋にはだれもいない
自分の病室には トイレはないけどベッド タンス テレビが置いてある
自分がベッドに戻って ゲーム A列車で遊び始めた
すると主治医がノックしてやってきた
転科のお知らせの紙を持ってやってきた
僕はその紙を見るなり意識が暗転した
「ーー」
「おー」
「ーい」
「おーい!」
目を開けるとあたりは真っ白で目の前には自分が手を差し出していた
「君はいったい何者なの?」
「きみの大事な感情だよ 僕を見捨てたらきみには感情は帰ってこないよ」
自分は考えるのをあきらめた
座り込むと 自称自分も隣に座り込んだ