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恋愛戦闘姫(可憐な乙女な訳がない)  作者: 九丸(ひさまる)
12/15

最後の夜続き

 いきなり、ポンっと背中を押された。


「ほら、行ってきなさいよ。今行かなくていつ行くのよ。あんた恋愛戦闘姫でしょ。撃ち落としてきなさいよ」


 ママが微笑んで、あたしを促した。


「ママ……。あたし行ってくるね! そう、あたしは恋愛戦闘姫だ!」


 あたしは急いで鈴木さんを追った。


「鈴木さん、待ってください!」


 あたしは鈴木さんに追いつき、下まで送りますと言って、エレベーターに一緒に乗り込んだ。

ママがあたしにくれたチャンス。

本当は辛かっただろうに、あたしを送り出してくれた。ママ、あたしに勇気をくれてありがとう! あたし頑張るから。


 エレベーターの中では、まだ整理がつかずに何も言えなかった。今じゃない。言うのは降りてから、タクシーを捕まえる間に。


 大したプランではないけど、あたしが考えてる間に、エレベーターは下についた。


「高橋さん、少し歩きましょうか」


 鈴木さん、それって。

その誘い、あたしが断る訳がない。


「はい」


 あたし達は、人気もまばらな小路を大通りに向かい歩きだした。


 言われるのか、それともあたしが言うか。

駆け引きなんて、まどろっこしい。

いざ、行かん!


「あの」


 その声は同時だった。

だったら、男の鈴木さんに華を持たせましょう。


「どうぞ、鈴木さんから」


 鈴木さんは少し考えてから、あたしの目をじっと見て話し出した。


「高橋さんには言っておきたくて。言わずに去ろうと思ったのですが、こうして見送りに出てくれたので、聞いてください」


 きたの? きたのね! いよいよくるのね!

さあ、想いの丈をあたしにぶつけるのよ!

受け止める準備は出来てるから。

あなたに撃ち落とされてあげるわ!


「はい。鈴木さんの口から言ってください」

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