第5話 言原家
俺は今自分の家の前に立っている。
「……なぁ雪南。」
「どうした、恭介?」
自称(今は人間となんらかわらない)精霊の雪南と共に。
「本気で、俺の家に住むのかよ?」
「当然だろう。それが嫌ならば契約を取り消すのか?」
「いや、契約は取り消したくはないが……」
時刻は夜7時30分。そんな時間に女性を連れて家に帰った日なんかには……
「ならば入るぞ。」
と、言いつつ雪南は我が家のチャイムを押した。
「おっ、おい!!」
「はーい、今行きますー。」
中から聞こえる千春の声。そして開かれる審判の扉。
「……………………」
「…………………?」
「……………はぁ。」
……客観的に今の状況を伝えよう。
まず上から扉を開けて硬直している俺の妹の言原千春。
次にどういう状況か理解できずに俺の方に振り向いた氷室雪南。
そして最後にまだ言い訳を考える前に事態が進行してしまった事に落胆している俺。
「……兄さん、その人……誰?」
……さて、どうやって説明をしようか……
「……えーっとな、彼女は氷室雪南さんといって、俺の友人だ。」
「……本当にただの友人なのかな?」
雪南はまだわからないようすだ。
こういう場合に鈍感なのは俺が困るから早めに復活してくれ。(汗)
「あ、あぁ。
それ以上でも以下でもないぞ。」
「……そうなの、雪南さん?」
「え?
えーと……うん……きっとそうだ。」
「……………………」
千春は再び黙する。
……千春が黙っている時は考え中か、あるいは納得がいかない場合かのどちらかだ。
今回は……できれば前者であって欲しい。
「…………………まぁいいわ。
とりあえずは雪南さん、お見送りありがとうございます。」
はぁ……
とりあえず難は……
「いや、私は見送りと言うか恭介の家に泊まりにきたつもりなのだが……?」
……去ってねぇ。いや、むしろたった今悪化したよ。
「…………兄さん、どういうこと?」
「えーっとだな、どこから説明すればいいか……とりあえずここでいうのもなんだし、居間で説明してもいいか?」
「……わかったわ。
じゃあとりあえず中に入りましょう。」
一応僅かに先延ばしできた………。
この間に答えを考えなければ……
「……はぁ〜〜〜〜。」
俺は溜め息をつきながらベッドに飛び込む。
なんとか千春を説得できた……
千春を説き伏せた内容はこうだ。
俺は翼と直人とスキーに行った時に崖から落ちて、そこをたまたま通りかかった雪南に助けられた。そしてそのまま数日前看病をしてもらった。(ここまでは現実。)
そして俺が目を覚まして雪南と山を降り、俺の家に向かっている途中に彼女の親戚に出会い、俺はそこで彼女が家出中だと言うことを知った。
彼女は最初はその家に泊まる予定だったが、思わぬ障害が発生したらしく、その当日しか泊まれなくなった。
ちなみにその晩は時間も遅いと言うことで俺もその家に泊まる。コレが昨日の話。(これで藤岡先生の電話と辻褄を合わせる。ちなみに当然これは嘘である。)
そして朝起きて助けられた恩もあるから、ということで今に至る。
……我ながら傑作である。千春はその話を聞いてから雪南に同情をして、当の雪南はというと
『……恭介……貴様、生きる時代を違えたのではないのか?』
などという、褒めているのか貶しているのかわからないことを呟いた。
ちなみに雪南は今俺の隣の部屋にいる。
当分使わないだろうということで、俺のバカ兄貴の部屋を使ってもらうことにした。
「恭介、まだ起きているか?」
……瞼を閉じようとしたその時に雪南の声が聞こえた。
「ギリギリ〜……」
「少し話したいことがあるのだが……いいか?」
その声で俺は少しだけ目を覚ます。
「ん……りょーかい。どーせなら入れば?」
「……わかった。では失礼する。」
そう言って雪南は扉を開け、見たこともない姿で入ってきた。
いつもの運動に適したような服ではなく、なんというか……普通に女の子らしい服装だ。
「それ、千春のか?」
「あぁ。とりあえず着替えがなかったから借りている。」
「ふ〜ん……」
つーか、雪南ってあの服以外に着替えとかあったのかよ?
「ところで恭介、確か貴様の家族は両親は健在し、三人兄弟か?」
「そうだけど、どうしたんだよ雪南。」
雪南が俺の周りの事情を始めとする理由を知っていても、もう驚かねぇ。いやだってよ、それよりヘヴィな事実を散々耳にしてるし。
第一理由は確か聞いた筈だしな。
「この家には恭介と千春の他に家族はいないのか?」
……まぁ、その情報を知っていたら疑問に思うことだろうけど。
でもできれば聞いてはほしくなかったかな。
「……いねぇよ。親父は大分前に死んだし、お袋はとある会社の副社長だからずっと単身赴任してる。
あのバカ兄貴に関しては置き手紙を一つだけ残して失踪ときた。
……だから、この広い家には今は俺と千春しかいねぇ。」
雪南は少し顔をしゅんとした後、俺の方に向き直って話してきた。
「……すまなかったな。
恭介からしたら話したくはない事だろう。
許してくれ。」
どうやら自分の失言を後悔はしているらしい。
それにしても……
「予想外だな。
まさか雪南が謝るなんて、全く思いもしなかった。」
「……私も自らに非があると感じたら、謝罪ぐらいはする。
自らに非を感じても謝らない者はただの愚か者だ。」
……なるほど。
確かに正論だな。
「けど別に謝らなくてもよかったのに。
確かにあまり人には話したくはないけれど、事実だから仕方ないよ。
けどそれでも謝るって言うならさ……」
「言うなら……なんだ?」
「こういうのも何だけど……千春と仲良くしてくれないか?
両親の不在に兄貴の失踪で千春は相当傷ついている。
俺一人だと限度があるからさ……頼まれてくれないか?」
まだ中一の千春にしてみれば、頼れる大人がいないという事実はつらいものだろう。
それに俺は……まだ、あの優しかった兄貴のようにはなれないから……
「……ああ。わかった。だが恭介も彼女に心から接するべきだ。
いずれくる別れの時に後悔をしたくなかったら、の話だがな……」
そう言うと雪南はまるで僅かに寂しそうな表情を見せた。
「……夜分遅くにすまなかったな、恭介。
今日はさすがに疲れが溜まっているだろう。私は部屋に戻るからゆっくりと休め。」
「あっ、雪南!」
「どうした、恭介?」
気づけば俺は雪南を呼び止めていた。
……何やってんだよ俺は。呼び止める理由なんて全くねぇのに。
「その……おやすみ。」
何言ってんだろ、俺…
けど雪南はそんな杞憂している俺とは違い、僅かに微笑んで
「……おやすみなさい、恭介。」
と言って帰っていった。
「……答えは決まったのか、言原恭介。」
次の日の正午、俺はジーンと凜がいたあの家に来ていた。
……こういうのはギリギリまで考えるのが普通なのだろうが、生憎俺はそんなことはやらない。
いやだって、腕なくしたくないし。
「……あぁ。俺は決断したよ。」
正確に言うならば決断はとうの昔にできていた。ただ俺は今自分のおかれた状況を理解する時間が欲しがっただけだしな。
「それで、言原君はどの答えを選ぶの?
戦うか……それとも逃げるか。」
「俺は……」
……面倒事は嫌いなはずなのにどうにかしちまったのか、俺は。
なんつーか……雪南と会ってから俺の人生は狂い……いや、軌道に乗り始めたのだろうか。
そう考えればこの選択は今の俺には最上の選択かもしれないな。
「……戦う。
自分と世界の……いや俺の大切な人の為に。」
「……了解した。
では私についてこい。
今の貴様は全くの戦力外だ。今日から3ヶ月の間、貴様に戦い方を師事してやる。」
ジーンがそう言って俺は1つ気になる事があった。
「えっとさ、ジーン……さん。
もうそろそろ学校も始まるんだけど……両立とかはできないかな?」
「安心しろ。ここにいる凜も学生だからその面は配慮してある。
休日は午後一杯、平日はお前が来た時から始めるから気にするな。」
……つまりは好きな時に来いといったところか。
「りょーかいっと。
ちなみに聞くけど、欠席とかは認められないのか?」
「それは無理だな。
仮に休むと言うならば、私の方から貴様の家に出向いてやる。
あまりそのような面倒なことはしたくらいから、なるべく来い。」
「……聞く必要性はないように思えるが、ジーン。私も共に行くが問題はないだろう?」
「むしろ来てくれた方がこちらとしても助かる。私が恭介に基礎を教えている間に凜と組み手をしてくれないか?」
「わかった。」
「よろしくお願いします、氷室さん。」
……俺の意志は全くもって無視ですか?
いや、まぁ戦うって決めたから別にいいといえばいいんだが、これじゃ風邪をひいても休めなさそうだな……
「では行くぞ、恭介。」
「りょーかいっと。」
さて、一体今日からどんな地獄が待っていることやら……
そんな俺の懸念とは裏腹に俺は軽快に三人の背中を追いかけていった。
俺は……大上翼は今、恭介の家の前にいる。
「恭介のやつ、本当に帰ってきたのか……?」
昨日夜9時頃に千春から電話が入った。兄さんが今日帰ってきたという内容の電話が。
「部屋は……ついていないな。」
あの日から今日で6日目になる。恭介が一人山頂まで行き、そしてそのまま行方不明となった忌々しい日から6日。
昨日千春から電話を聞くまでろくに充実した時など送れなかった。
まぁ中学からの友人……いや、親友が行方不明と聞いてまともでいられる奴の方がどうかとは思うが。
「……いくらここにいても仕方がないな。そろそろ中に入るか。」
そして言原家のチャイムを押そうとしたその時に、
「どーしたんだ、翼?
千春ちゃんになんか用でもあるのか?」
直人が後ろから声をかけてきた。
恭介と同じ中学からのもう一人の親友、霧島直人。
右手を見ると美尾月デパートのビニール袋をもっている。
おそらく母親に頼まれた買い物の帰り道といったところだろう。
そして直人の反応から見ると恭介が帰って来たことは知らされていないようだ。
「いや、今日は千春には用はない。
ただ千春から恭介が帰ってきたと言うことを聞いたから確かめに来ているんだ。」
そういうと直人は手にもっていたビニール袋を地面に落として、俺に詰め寄ってきた。
「それは本当か、翼!?
嘘だったら今すぐぶん殴るぞ……!!」
直人はもうすでに右手を握り拳にして、振り上げている。
……連絡が届いたと思っていたが、どうやら誤算だったようだ。
「直人も知っていると思うが、俺は嘘が一番嫌いだ。
そんな俺が親友であるお前に対して嘘をつくとでも思っているのか?」
「……そうだな。お前はそういう奴だ。」
どうやら直人は納得してくれた様だ。
にしてもこんないくら住宅地とはいえこんな公道で手を振り上げるとは、やはり直人も恭介のことを心配していたのか。
「……俺から連絡を入れなかったのは謝ろう。
てっきり千春が連絡を入れたものだと勘違いをしてしまった。」
「それはねーよ、翼。
……理由はわからねえが、俺はなぜか千春ちゃんに嫌われているみたいだしな。」
それは初耳だった。
少なくとも俺の知っている直人はそうそう他人に嫌われる要素はないはずだ。誰とでも仲良く接して、決して他人の悪口を言わないようなこの直人が。
「それはそうと、恭介のやつ帰ってきたのか!?
どうなんだ、翼!?」
「今からそれを確認するところだ。
なんなら直人も一緒に確かめるか?」
俺は直人を誘ってみる。俺は直人も一緒にという思いの他に、一人で答えを見るのが怖かった。
「当たり前だ!
あいつとは親友なんだから、お前だけ先には行かせねぇよ!」
「……わかった。
じゃあ行くか、直人。」
直人は頷いて、下に落ちたビニール袋を拾う。
そして俺は今度こそ言原家のチャイムを押した。
「どちらさまですかー?」
中から千春の声がする。
チャイムを押した場合、恭介一人でもない限り千春ちゃんがでるからこれは予想外ではない。
そして俺と直人は二人顔を合わせ、意を決して恭介の所在を聞く。
「えっと……千春。翼だけど、今は恭介はいるか?」
「翼さん……ですか?
……えっと、扉越しで話すのもアレですから、中に入りませんか?」
千春の声がやや嬉しそうに聞こえる。話から察するに中に恭介はいないようだが、悪い事ではなさそうに思える。
「わかったが……直人もいるがいいか?」
「……えぇ、平気ですよ。では二人共中に入って下さい。」
そういうと千春は家の扉を開けて、俺と直人を中に招き入れた。
「着いたぞ、恭介。」
ジーンさんの家から歩いて2時間、俺達は……美尾西中の前にいた。
去年卒業した俺の母校の美尾西中。
この校門の傷、前に直人がつけた傷だ……
あの頃と全く変わった様子もない。
ホント懐かしいな……
……じゃなくて!
「えっと……さ。
訓練する場所って……ここなの?」
はっきり言って俺は信じられなかった。
戦う訓練をするとしたら普通は道場のような広い場所か、入り組んだような地形なんじゃないのか?
まぁこれは俺の想像だから実際は違うと思うのだが、それでも学校はないだろう。
しかもなぜか俺の母校。
「ああ。
貴様を鍛えるのにここ以上に適している場はないからな。」
いや何でよ!?
しかも俺を鍛える場ってどういうことさ!?
「勘違いしないで、言原君。正しくはこの場所の“歪曲空間”よ。」
……また意味分かんねえ単語が出てきましたよ。
歪曲ってなんだよ?
Yが曲がっているのか?数学かなんかの専門用語ですか?
そんな俺の心情を読み取ったかのように、雪南が“歪曲空間”とやらの説明を始めた。
「歪曲空間とは単純に言うならばねじ曲げられた空間、つまりは平行している別の空間だ。」
……余計に混乱した。
えっと……この美尾西中とは違う美尾西中……みたいな場所か?
「……恭介。今私たちがいるこの世界は太平洋戦争でアメリカが勝利した、という歴史があるのは知っているか?」
「太平洋戦争……あぁ、第二次世界大戦のことか。それぐらいなら俺でも知っているぞ。」
「平行している空間……つまりは、平行世界とでも言うべきか。
平行世界とは、その戦争でアメリカが大敗した歴史が存在している世界の事を指す。」
……ジーンさんの説明でなんとなく理解できた。
つまりは、別の選択肢を選んだ世界ってことだろう。
例えば……俺の両親がまだ家にいて、バカ兄貴も失踪していないような……そんな未来。
「大体はわかった。
で、その歪曲空間とやらにどうやって行くんだ?」
普通に考えるならば、そんな世界に渡る方法などは存在しない……が、こいつらは精霊とか、魔術師とかいった存在だ。
そこから察するには……
「そんなの決まってるじゃない、言原君。
私たちヨウの力……いわゆる魔術で移動するのよ。」
あぁ、やっぱりね。
最も容易く想像できて、最も堅実と思われる手段だよな。
……などと思っていたら、俺達4人を除く周りの人達の姿が消えていた。
つい先ほどまでグラウンドでサッカーをしていた少年や、それに対して偉そうに指示を出していたコーチが、忽然とその姿を消している。
「なぁ凜。もしかして……」
だが凜は首を横に振る。そして凜のかわりにジーンさんが声を出した。
「私がお前達を歪曲空間に移動させた。」
なるほどね〜……
ジーンさんが移動させたわけか〜……じゃなくて!
「ではそろそろ始めたいのだが、恭介。何か質問はあるか?」
「ありもあり、大ありだ!
あんた、確かロウとか言ってたよな!?
そのあんたがなんでこの歪曲空間に移動できるんだよ!?」
そう、俺の記憶が正しければ
俺→シン
雪南→精霊
凜→ヨウ
ジーンさん→ロウ
の筈だ。
で、確かロウは身体能力に長けているとかなんとかって雪南に聞いたような気がする。
「ロウだから魔術ができないというわけではない。
魔術ができないのはこの世界ではゼロのみだ。
確かにヨウのような強力な魔術は使用できないが、このような基礎とも言える魔術ならばゼロ以外、或いはゼロ程度の人間以外ならばいくらでも出来る。」
と、言うことらしい。
……そう言われれば確かに、あのブレスレットを解除したのはジーンさんの魔力だったな。
「……他に質問は?」
「多分……今のところはもう、ない。」
そう言うと、ジーンさんは俺に向き直って銃のホルスターに手をかける。
隣では、雪南と凜が互いに睨み合っている。
「ではそろそろ始めるぞ、恭介。」
「りょーかいっと。
……で、何やんの?」
そういえば訓練というだけで詳細を全く聞いていなかったな。
「そう難しい事は強制しないから安心しろ。
貴様はただ……生き延びてみせろ……!!」
「……なっ!?」
そうしてジーンさんは俺に銃口を向けてトリガーを引いた――
※ここまでが本編です。ここから先は作者の遊び心なので、見たい方のみご覧下さい。
――さて、場所は変わってここは美尾月市の白鳳学園のとある部屋。
「この小説を見ている方々、こんにちは。
それともおはよう?
こんばんは?
まぁどうでもいいや。
……っと、まずは自己紹介が先か。」
そう言うと彼は肘を組んで自己紹介を始める。
「俺の名前は桜坂TAKUMI……またの名を匠海。
第1話で言原恭介を崖に落としたボーダーでもいい。
そんな俺がなぜ今出てきたかと言うと、まぁ深い事情があるので聞かないでくれ。」
そして匠海はポケットにあったタバコを吸い始めた。……ちなみにここは白鳳学園の校舎内である。
「んなこたー今はどーでもいい。
とりあえず5話記念ということで、街を紹介しろって呼ばれただけだからそこは大目に見ろ。」
はいはいじゃあさっさと紹介しなさい。
もう出番なくすよ?
「……やるからそれは止めてくれ。
えっと、じゃあそういう事だからこの街……美尾月市を紹介したいと思う。」
そして匠海は改めて最初に座っていた席について、説明を始める。
「まずこの美尾月市だが……この市は大きくわけて3つの区画に分かれる。詳細はもっと細かいのだが、今はここまでで話そう。
まず最初の3つだが、これは単純に北部、中部、南部と分けられる。」
匠海は二本目のタバコを吸い始める。
どうやら何かをしていないと落ち着かないらしい。
「ほっとけ。
……まず北部の特徴だが、なんと言ってもこの学園の代名詞でもある白鳳山がある。
とゆーか、ぶっちゃけそれしかない。……あぁ、そういえば美尾北中もここだったな。
次に中部だが、ここは遊園地だの映画館だの市民会館だの、数多くの公共施設がある。もちろん駅もな。
今俺がいる白鳳学園、言原恭介達の母校美尾西中、それと氷室雪南があのコーヒーを飲んだ公園もここだ。
そして南部だが、ここには住宅街が広がっている。
言原恭介の家や萩宮凛の家はもちろん、まだ作中には登場していないが霧島直人の家もここにある。
ちなみに大上翼の家は中部だったりする。
……あぁ、あと忘れてはいけないのが美尾月デパートだな。
霧島家に限らず、言原家もよく来ているそうだ。萩宮家は知らんが。
……こんなもんでいいか、ナレーション。」
充分だ……と、俺は、いやナレーションは伝えた。
「いやそこまでこだわらなくても……
じゃ俺はもう帰るぜ。
また縁があったらまた会おうな〜。」
そして本編の脇役兼おまけの主役(というよりは司会進行)、桜坂匠海は白鳳学園『進路指導室』から退出した――
皆様こんにちは、金影です(^^) 残暑も過ぎ去り涼しくなり始めました(^-^)v 皆様方のほうではいかがでしょうか? さて、この作品もやっとのことで5話目に突入です。 本編の後に匠海さんの一人舞台がありましたが、どうかお気になさらず(笑) あ、今更ですが一つ注意事項を。 確か『第4話 英雄と鬼神』での第二次英米戦争、これはフィクションです。まぁ、登場人物全員フィクションですが(笑) この小説を読み、歴史の問題があったとしても第二次英米戦争とは書かないで下さいね? そんな戦争、現実には起きていませんから(^^;) では今回はこれくらいにして、また次回お会いしましょう(^^)/ ※随時コメント、メッセージは募集中です。