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6話まさかの再開

ーーー殺戮の歌姫よ!!


葉山はこの言葉だけが頭の中に何回もリピートした。あれから、アリスはすぐに立ち去ってしまった。少し悲しそうな表情をして……….


「過去になんかあったっていうのは馬鹿な僕でもなんとなく予測はできるけどだからって、胸ぐら掴むとかやり過ぎだよなぁ。」


葉山は彼女の先ほどの無礼な行動を愚痴りながら、道ををひたすら歩いていた。もうすぐ日が落ちそうだからなのか、店を経営している人達は閉店の準備をしている。


「あ!お兄ちゃんだ!!おーい!」


突然、聞いたことのある声が聞こえた。聞こえてくる方向に顔を向けると、見覚えのある少女が葉山の腹に目掛けて突進してきた。


「ぐはっ!」


「お兄ちゃん!また会ったね!」


突進してきた少女は葉山がこの世界に召喚され、ちょっとした事故に遭ってしまいその関係で初めて会話した少女だった。確か名前はルーシィ……….だったか??


「うん。久しぶりだね。とりあえず、僕のお腹から降りてくれない??色々とまずいから……….」


即座に葉山はルーシィをどかして、周囲を見渡す。幸い、周りの人達には気づかれていなかった。


「ところでお兄ちゃんは何やってたの??」


「うーん……….。あ!お兄ちゃんはね、旅をしているんだ。だから、今から寝床を探すところだったんだよ。」


ルーシィの突然の質問に葉山は焦ったが、なんとか言葉を探し笑顔で答える。そもそも、寝床を探すといっても無一文だけどね……….


「それで寝る所は決まったの??」


「いや、まだ……….」


「そうだ!!お兄ちゃん!私の家で寝なよ!」


「は??」


「大丈夫だよ!家だと私とお姉ちゃんしかいないから!」


「余計、問題ありませんかね??」


「ちょっとお姉ちゃんに聞いてくる!!待っててね!!」


ルーシィはそう言ってものすごく楽しそうに走っていった。でもな、ルーシィちゃんよ。きっとお姉ちゃんに断られよ。普通に考えて得体の知れない男子を自分のマイホームに泊まらせる訳がない。今のうちにずらかろうと思い、葉山が立ち上がると


「お兄ちゃん!!」


「ぐへはっ!!」


またもや、ルーシィは葉山の腹に目掛けて突進してきた。


「君、何なの??いちいち突進して来ないと気が済まないタイプなの?!やめてね!!マジ痛いから!!」


「えへへ!楽しいからつい……….あ、あといいって!!」


「全く!あのお姉さんはどう教育して……….今、なんて言った??」


この問いに対し、ルーシィはものすごく笑顔で


「お姉ちゃんが、お兄ちゃんをお家に泊めていいよだって!だから行こ!!」


お姉さん……….マジですか??






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