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時を止めた街 1

モンタを追いかけるようにして導かれ、辿り着いた見知らぬその街はヒナたちが求めていたであろう「街」とは大きく違っていた。


街の中に入り周りを見渡したとたん二人は言葉を失い、立ち尽くしていた。



街を入ってすぐに広がる大きな通りは市場ともいえる露店商がならんでいる。

そこにはたくさんの買い物客、店の主人たち、通りすがりの人々が賑わいを見せている…はずだった。




「なによ、これ…人が……」

「動いてない」




街の時計台の針は昼の2時前を刻んでいる。

まさに賑わいを見せているはずの時間帯。

八百屋に肉屋。雑貨屋、生活用品が並ぶ数々の露店街からは何一つの音もしない。


異国の服を着た、たくさん見知らぬ人たちも確かにそこにいるがまるで人形のように動きを止めている。

ただただシンと静まり返り、そこに存在しているはずの大勢の人たちからはまるで生気が感じられないのだ…




誰もそこにいない。

何もそこにいないと錯覚してしまうようだが確かにたくさんの人々はそこにいた。




だが、何もかもが動いていないのだ。



人ばかりか吹くはずの風もぴたりと止まっているように感じた。


まるでそこに自分たちが存在していること事態が間違いと錯覚してしまいそうな空間に二人はいた。






「どうゆうこと?」

「ウキキ」


「モンタ…」

さっきのサルがどこからともなく現れてヒナの肩に登り座り込む。



「人はいるし…街があったがこれじゃ…」

「時間が止まってるってこと?」




『ゴーン…ゴーン…』

「!!」



音のする方角を見ると、大通りの突き当たりに立派な時計塔がみえた。

大きな時計塔の時計が2時の鐘を知らせるため鳴り響いていた。

低く、不気味にも聞こえるその鐘だけが時を刻んでいる証のように。

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