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隠された力を胸に 2




「ん?」


その頃、こうはいきなり目の前に現れた湖をどうしたものかと座り込み思案している最中であった。


時計塔に何かを感じ、一瞬見上げる。



「ヒナ…?」

幼なじみの感からか、ヒナの気配を感じていた。


「ま、あいつのことだから、そのうち自力で出てくるか。」


そう呟くとまた湖の淵に座り、考え込むようにして時を待つこうだった。








「こんなもんじゃ私を縛ることはできないわよ!」



そう叫んだヒナを見る宝珠は先程とはうってかわり微笑むような、穏やかな顔で見つめていた。



「さて。宝珠だったっけ?私に従いなさい!!」


『なぜ、我を必要とする?』



微笑みの奥にある見透かすような宝珠の瞳に臆することなく、ヒナは素直に立ち向かう。



「勘違いしないでね、私は私の目的のためにあなたの力が必要なだけ。

私の目的は、こうと元の生活に戻ること。

この世界のことは気が向いたら考える。」



『おもしろい。今までにない宝珠使いだな…』



聞こえるか聞こえないかの瀬戸際の小さな声で呟くと、宝珠の手に一冊の本が現れる。



「あ!!その本は…」



古びた分厚い鍵付きの本。

ヒナ達をこの世界に放り出した元凶のあの本に瓜二つであった。



『受け取りなさい。この鍵となるであろう書を…』



「鍵って…うあっ!!」



ヒナの手のひらに現れた本はずしりとヒナの肩を揺らす程重く感じた。

ついさっき、書斎で持った本とは別物であるかのように…




「あれ?宝珠は?」


本を受け取った瞬間、宝珠は跡形もなく消えていた…



「全く…何が起こったのかしら……って…!」


ジュンが目の前に起こった現実の把握に混乱して頭に手を置いた瞬間だった


パタン…


ヒナはその場に倒れ込んでいた。

今まさに受け取った本を抱えて…

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