第0話 始まりの日
趣味でやってる高校生です。
初投稿は緊張しますね!
最後まで読んでくれるとありがたく思います!
「ルーク!ルーク!」
俺は目を覚ました、ってもうこんな時間!?
俺は急いで階段を駆け降りた。
一階からシチューの匂いがする。
炎魔法で薪に火をつけて温めているのだろう。
扉を開けると母親のエレナが野菜を盛り付けている。
父親のルイスは皿を並べていた。
「おはよう!お母さん、お父さん!」
「早く着替えて!遅刻するでしょ!」
お父さんが笑ってこっちを見てくる。
「何笑ってるの!あなたもよく寝坊するでしょ!」
「いいんだよ。俺は忙し…」
お父さんはお母さんからの視線を感じ口を閉じた。
今度は俺がお父さんの方を見て笑ってやった。
「あれ、火が弱くなってるわ。あなた、ちょっと火力上げてくれない?」
お父さんが暖炉に手を向け、風を送り込んだ。
炎が燃え上がり、シチューの匂いが部屋に広がった。
「ありがとう、あなた」
俺は着替えを取りに部屋をでた。
朝食が楽しみだ。
部屋に戻ると美味しそうな朝食が並んでいた。
「さぁ、食べましょう!」
「いただきまーす!」
シチューを口に入れる。
「んー!おいしい!お母さんのシチューは世界一だね」
「ありがとう!でも褒めたって何も出ないわよ」
母さんは照れくさそうに言った。
「嬉しさが顔に溢れ出てるじゃないか」
お父さんが笑いながら言った。
お母さんは顔を赤くしてお父さん軽く叩いた。
「もう!それ以上いったら手が出るわよ」
「もう出てるじゃないか」
みんなで笑った。…こんな日常の中で時々思う。
家族が大好きだ…と。
2人に見送られながら玄関の扉をあける。
「いってらっしゃい!」
「いってきます!」
外にでると街中では、土魔法で作った鍋や氷魔法で冷やされた飲み物が売られている。賑やかな街並みだ。
魔王が倒されてから数百年…
そう…ここは誰もが魔法を使える世界。
この世界では生まれつきに『ランク』と『属性』が
手の甲に刻まれている。
俺の手には5つの星。
数年に一人と呼ばれている最高ランクの星5だ。
だが、俺の手にはもう一つ…『無属性』の紋章が刻まれていた。
炎、水、雷、氷、風、土、毒
この世界の大半の人間は一つの属性に特化し、
ランク(星)を上げるため鍛錬をする。
お母さんは星2炎属性。お父さんは星4風属性だ。
だが、俺は無属性。
無属性とは、すべての属性を使えるが魔力が分散して弱くなってしまう無能。
だから俺は周囲からこう呼ばれていた。
『最高ランクの無能』、と。
ルークは学校で授業を受けていた。
生徒たちの前に木製の的が並べられていた。
「今日は魔法実技の授業をしますよ」
最悪だ。1番きらいな授業じゃないか。
「まずはあの的に遠距離魔法を打ちましょう。レイ!みんなにお手本を見せてあげなさい」
レイ・ギルボルト。星3雷属性。
この学校、いやこの街1番の実力者かもしれない。
「ふっ…こんなの簡単すぎますよ」
鼻で笑いながらレイは的に手を向けた。
次の瞬間。レイの手から雷の弾丸が放たれた。
ドカァァン!
的は跡形もなく消え去っていた。
「さすがですね。さぁ、みんなもやってみましょう」
自分の番が回ってきた。的に手を向ける。
俺は氷魔法で矢を作り、的に放つ。
ズバァン!
的の真ん中を矢が突き刺さった。
最高ランクの星5だから、魔力が分散する無属性でも星1や星2程度の魔法なら使える。
「ふっ、なんだその魔法、星5なのにそんなものか」
レイがとバカにしてくる。
周りの奴らも笑い出す。
「なんで無能が星5で、レイが星3なんだぁー!」
「おかしいだろー!」
「そーだ!そーだ!」
だから魔法の授業はきらいだ。
魔王はもういないってのにさ。
学校が終わりみんなが家に帰る。
賑やかな街を歩いているその時だった。
「カンッ!カンッ!カンッ!カーーーンッ!」
突然、街の鐘が鳴り響いた。家の方向からだ。
「魔物だ!魔物が現れたぞー!」
えっ……街は静まりかえった。
そんな…そんなはずはない…だって魔王が倒されてから一度も…
「いっ…いやゃぁぁあ!!」
遠くから悲鳴が聞こえてきた。
「にっ…にげろぉぉお!」
街の人たちが続々とに走り出した。
だが俺は気がつけば家に向かって走っていた。
…お父さん!…お母さん!
俺は逃げる人々の流れに逆らって走り続けた。
あそこだ!あの角を曲がれば家に!
え……
お母さんとお父さんが倒れている。
その周りには3匹ほどの魔獣と2人の人間。
いや…違う…昔、本で見たことがある。
あれは……『魔族』だ…。
「グルルルル…」
魔獣が俺に気づいて向かってきた。
頭が真っ白だ。
俺はその場に跪く。
もう終わりだ…何もかも…
バァァン!
魔獣が吹き飛ぶ。
これは……風魔法!
「逃げろ……生きるんだ…ルー…ク………」
お父さん……
「こいつ!まだ意識があったか!」
「相手はガキだ。俺はこいつを持って別のところへいく。早く片付けとけ」
「はっ!任せてください。ゲヘナ様」
ゲヘナという魔族がお父さんを担ぎ立ち去っていった。
「早く楽にしてやるよ。やれ!」
魔獣たちが襲いかかる。
俺は立ち上がった。
お父さんは生きてた…
お母さんだってまだ生きてるかもしれない…
こんなところで…諦められない!
拳を握りしめる。
「ウオォォォォッ!!」
魔獣が吹き飛んだ。だが俺じゃない。
「大丈夫か!小僧!」
誰だ…?助けに来たのか…?
「誰だ貴様!」
「俺は名はグレン・ノーラン。この街の警護官だ」
手には4つの星。
紋章は…無属性!?
無茶だ!無属性が魔族に勝てるはずがない!
「サンダーエンチャント」
拳が雷をまとう。
ドォン!ドドォン!ドォォォン!
魔獣たちが次々と倒れる。
なんて強さだ…って
「危ない!」
黒い波動でグレンは吹き飛ぶ。
魔族特有の闇魔法だ。
「ゲホッ…ゲホッ…」
「身体強化魔法か…。無属性にしては強かったよ。でも残念…それじゃあ魔族に勝てないよ。じゃあな」
魔族がグレンに手を向ける。
気がつけば魔獣も集まってきていた。
「グレンさん!逃げて!」
ヒュン!…シュバッ!
え…
魔族の首が切れ落ちる。
「よく持ち堪えた…あとは任せろ」
そこには双剣を持った兵服の男がいた。
手には5つの星。風の紋章がある。
男はを構え高く空に飛んだ。
「ウィンド・エンチャント」
「サイクロン・スラッシュ!」
ヒュン!…シュパパパパァン!
魔獣が全員倒れる。
すごいこんな一瞬で…
「あなたは…?」
「俺は魔導兵団1番隊隊長、セレル・ヴェンタスだ。」
魔導兵団。街の外へでて魔族たちの生き残りと戦っている兵士たちだ。って、は!
俺はお母さんのところへ走った。
「お母さん!お母さん!」
セレルさんが手首を触る。
「大丈夫だ。脈はある。気を失ってるだけだ。まだ生きてる」
よかった…お母さんも生きてる…
気がつけば涙が出ていた。
「君、名前は?」
「ルーク…・アリヤードです…」
「ルークくん。お父さんはどこにいるんだい?」
ふぅ…俺は深く深呼吸をした。
「お父さんは…連れ去られました…」
「お父さんのランクは?」
「えっ…?星4ですけど…」
「やっぱりか…」
やっぱり?何か関係があるのだろうか。
まぁいい…
俺はお母さんの手を握った。
「セレルさん…俺はお父さんを取り戻したい…。お母さんをこんな目に合わせた魔族を許せない…!俺に戦い方を教えてください…!」
「んー…無理だね」
「えっ…?」
「俺は魔導兵団の隊長だぞ。少なくとも魔導兵団に入ってからだ。それにルーク…その手、無属性だろ。それならもっと師匠に向いてる奴がいるだろ。なっ!グレン!」
俺はグレンの方を見る。
グレンもこっちを見ている。
とういうか2人知り合いなんだ…。
「少なくともルーク未成年だから、引き取ってもらうよ。嫌か?」
「嫌じゃねぇよ。俺もそいつに興味がでてきたところだ」
グレンが立ち上がってこちらに来る。
「ルーク。俺の修行は厳しいぞ。覚悟はあるか」
「お前弟子なんかとったことねぇだろ」
「うるさいぞセレル!俺はルークにいってんだよ!…もう一度聞く…覚悟はあるか」
「あります…。どこまでも強くなって…この世から魔族を消し去さります。俺を…弟子にしてください」
「よし、ついて来い。無属性の戦い方を教えてやる」
「…はい!」
グレン師匠の背中がとても大きく見えた。
「ルーク。3年後、魔導兵団の入隊試験を受けて合格しろ。そしたら次は俺が戦い方を教えてやる」
「セレルさん…!ありがとう…ございます!」
俺は涙を拭いて上向く。
「待っててね…。お父さん…!」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
高評価や感想、アドバイスとかもしていただけるとありがたいです。
次から魔導兵団入団試験編、スタートです。お楽しみに。




