7話 原初と創世の決断
「【創生魔法 原初と創世の決断】」
それはこの世界ができた時、使い手が1人だけいた伝説の魔法。この周りを飛んでいる精霊はみんなアルスに懐いていて、いつもは見えないが近くにいる。そしてその効果は…
「た、確か大体のことはできたはず。ま、まさか…」
「そのまさかかは知らないが、攻撃はさせてもらうぞーーーーーー【汎用複合魔法 冷炎弾】」
氷と炎の複合魔法。消えない炎があたり一面に広がる。
「ぐぁ」
「ごほっ」
強化された魔物も消えない炎に対する耐性はない。さらに
「【汎用複合魔法 熱炎風】」
3000度の熱風が魔物たちをおそう。当たったものは即死、余波だけでも大火傷になっている。しかし量が多い魔王軍はあまり減っていない…しかし彼には秘策があった。それはーーーー
「【傲慢にものをいわせ 力に従順な者たちに祝福を】」
先ほどの魔王軍の将軍と同じ銘。この魔法の真骨頂は分析と再現。普通分析には、相当な時間がかかるが
「【戦と争い天上天下が求める力をこの手に】」
その弱点は、彼が持つ神の力、〈知恵の女神〉で消えていたのだ。この能力の本質は思考速度100万倍になるという頭がおかしい能力なのだ。
※神のスキルは大体こんなものです
「【勝利と栄光をこの手に 敗北をきらい 全ては勝利のために】」
唯一の持ち主が死んだ後、彼と仲の良かった神がその魔法を再現しようとしたが失敗してしまった。情報量が多すぎて神の頭にも入り切らずにパンクしてしまい、その後幾度となく試した結果が、神には使えない…ということ。条件のようなものがあったのだ。
「【勝利と栄光をこの手に 敗北をきらい 全ては勝利のために】」
その条件が難しすぎて、神たちは使い手はもう二度といないと思っていた。そんな時に神のもとにやって来た少年はその条件を全てクリアしていたのである。神たちはその少年が、
「この世界で生き残るために必要なものを教えてくれ」
と聞かれた時、この魔法を託そう。そして、この魔法の全て教えて、完璧な魔法使いにしようと決心したのであった。
「血継魔法 【勝利の鼓舞】」
それは血魔法の再現。血魔法がない人間にしかできない特権であり、さらに、この魔法を創った人の想いも理解できるのだ。魔法を使う上で一番大切なのは、想いであり、創った人の想いがわかるのはその魔法を一番強く使えることに他ならないのだ。また、アルスは転移者なので、魔力量が桁違いに多かった。それもあり味方の強化の方が強くなっていた。
「うおおお、やれー」
また、さっきの兵たちもこの魔法で戦う気力を与えられ、兵の数が互角になっていき、力に関してはすでに逆転していた。これを魔王軍の将軍は、
「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。自分以外の使い手なんていない。それが血魔法ではないのかぁぁぁー」
勝利の鼓舞の本質は、"分け与える"こと。この本質が理解できているのといないのとでは大きく差が広がる。そして魔王軍の将軍がアルスに突っ込んできたところを強化兵にやられ、魔物たちは散り散りになった。
魔王軍vsアルス含む中立国軍
中立国軍の勝利
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